07/05/17 12:29:11 HVSCD0yI
>>356
役割分担の話
民主政の過程っていうのは、少数者の意見も含め多様な見解を尊重し一定の結論を出すプロセス。
精神的自由権、たとえば少数者の表現の自由が不当に制約されていると、少数者は民主政の過程の
中で自分の意見を伝える場を奪われてしまい、その意見が顧みられることが全くなくなってしまう。
すなわち少数者が弾圧されていることすら認識されず、民主政の過程(立法府)ではその弾圧が是正されることは
もはや不可能。
だから、立法府の代わりに裁判所がこれを審査する。
翻って、経済的自由権の場合は、不当な制約があっても
それを社会に問うことは可能なわけで、民主政の過程(立法府)がそれを是正することは十分にあり得るし、
むしろ多様な利害を適切に分析し立法に反映させる役割をこなすのは立法府の方が望ましいとすらいえる。
だから、経済的自由権の制約に関しては立法府が第一にその適否を判断すべきであって
裁判所はどうしようもないときだけ審査する。
もちろんこれは大まかなモデルだからそれぞれ侵害される権利の性質や制約の態様によっては
このモデルが当てはまらないものもあるけれど大枠としてはこんな感じ。