09/08/18 23:07:20 9NB9NiU60
>>293
>マルクス主義史学の一方の権威、故服部之総教授
>によれば、「歴史学は過去に対する政治である」そうだ。
あー、適当な部分引用による委曲をそのまま受け容れる「理系」君乙としかw
ネット上で出回ってるこの文言、出典も書いていないことに、何も疑問も抱けないのが「理系」君なんだろうな
原文(服部之総『近代日本のなりたち』序章)
「本書は政治史といってもかまわない。実はこの政治史こそは文学史や思想史とちがって、最
も綜合的な、最も集中的全体性の把握を必要とするものである。そういう意味で私の考えで
は、いわゆる社会史とか綜合とかという暗中模索的な言葉でいわれている方法的なものは、
実は政治史でなければならないと考える。政治史とは経済史から異なった政治だけの歴史、
あるいは思想だけの歴史、文学だけの歴史というようなものでなく、最も包括的な、そして集
中的なつかみどころ―猫の背くびのようなものが政治史であると考える。
そこでもし正しい史述とは何かということを判断する場合には、(略)過去のことならば過去に
起こった政治的な出来事に対する説明がどのように成功しているか、(略)にかかっている。
なぜかというと、社会史、綜合史といわれているものは、究極において政治史にほかならぬか
らである。
別のいい方をしてみると、現在の政治は将来の歴史をつくりだすためのものであるが、人々
の史述としての歴史は、実は過去に向かっての政治にほかならぬからである。そういうと、今ま
での小学校の歴史から大学の歴史に至るまでの歴史教科書や歴史のノートはあまりに政治
史すぎたといわれているが、あれは本質においてなんらの政治史でもない。たかだか政治史の
年表にすぎない。出来事を羅列したばかりで説明がない。」