07/08/13 16:18:09 HE5riIrG0
『言論の覚悟』 (単行本) 鈴木 邦男 (著)
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P104
◎97年◎
「反日教科書」もある自由
2月9日(日) 今度は一転、藤岡さん達と対極にいる千田夏光さん(ノンフィクション作家)と
「従軍慰安婦の真実を追い続けて」というテーマで対談した。そして意気投合した所が
多かったし、とても勉強になった。こんな所が『噂の真相』に言わせれば「右翼のくせに、
中立」と言われるところだろう。でも、どんな人だって100%正しいとか、100%間違っている
なんてない。「ここは考えが違いますが、冷静に話し合えますし、あなたは尊敬しています」
という立場があるはずなのに、何故かそれは許されないようだ。「この問題で考えが違ったら
敵だ。もう付き合わない」といった人々が多いのは困ったことだ。世の中には右と左がいるの
ではない、「話し合える人」と「話し合いを拒否する人」がいるのだと僕は思っている。
そこへいくと千田さんは本当に話し合える人だった。午後の2時から新宿のロフトプラスワン
でトークだったので、ギリギリに行ったら、すでに来て待っていた。初対面だが、会うなり、
「『創』(96年9月号)の『従軍慰安婦問題を考える』を読みました。僕と全く同じですよ」と言わ
れた。驚いた。千田さんは20年前に従軍慰安婦問題に取り組み、8年の歳月をかけて
『従軍慰安婦』(三一新書)を書いた人だ。この問題の権威だし、僕なんかは「甘い!」と
怒鳴られるとばかり思っていたのに・・・・・・。もの静かに話す人だし、見方が実に冷静で、
客観的だ。目をつり上げて、ヒステリックに叫ぶ左翼のいやらしさからは最も遠い人だった。
「慰安婦の集め方は場所によって随分と違う。だからこれが慰安婦の全てだと言うことは出来
ない。慰安婦になり、いい生活をし、いい金をもらった人もいたでしょう。しかし、それが全てで
はない。軍が直接、連行したということはない。そう証言している人もいるが、怪しい。名乗り
出ている元慰安婦の証言の中にも、これは怪しいと思う話がたくさんある」と言う。
(続く)