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【久保紘之の天下不穏】 西村氏辞任と核アレルギー
1999年10月25日 産経新聞 夕刊 1面
◆情緒論では撃てない「急所」
「核武装を国会で検討すべきだ」とか「集団的自衛権は『強姦(ごうかん)されている女を男が
助ける』という原理」などと週刊誌で発言、辞任した西村真悟防衛政務次官(自由党)の著書
『誰か祖国を思わざる』(クレスト社)を読みながら、なるほどなぁと思った。
(中略)
西村流「原理主義」は乱暴だが、ちゃんとその急所だけは撃っている。
◇
さて、弁護のついでに「強姦」発言についても、一言。
これはいまだから「セクハラ」などと非難されるが、たとえば、終戦直後にさかのぼると、
鳩山一郎元首相の『回顧録』(文芸春秋)には、第三国人によって暴力的に日本人が追い出され、
列車を占拠された目撃談のあとに「自衛軍の構想は、その時から持ち始めた」と、書いている。
あるいは「青年よ、銃をとるな」と叫んだ旧社会党の故鈴木茂三郎委員長の発言が、日本女性の
「強姦の危機」とだぶって受け止められた事実を、振り返ってほしい。
そんな昔を、と思う人はコソボ紛争でもいい。今も昔も「戦争と強姦」とは、不可分の関係にある。
(編集特別委員)