09/10/03 15:33:39
>>636
URLリンク(www.jfe-21st-cf.or.jp)
(大阪大学文学部教授 福永伸哉)より引用
では、その帯金式短甲の系譜はどのようにとらえられるであろうか。日本列島の古墳
の調査が進んでくると、帯金式短甲に先行する4世紀中葉に日本列島にはじめて鉄製
短甲が出現したことを示す事例が増えてきた。それは、竪矧板革綴短甲、方形板革綴短甲
と呼ばれるもので、細長い鉄板や方形の鉄板を革で綴じた構造を持つ。
これらは、従来、前期古墳に特徴的な「前期型短甲」ととらえられてきたが、近年の
出土数の増加によって形式研究が進展すると、竪矧板革綴短甲から方形板革綴短甲を経て
帯金式短甲へと一連の技術系譜で展開することが明らかになってきた(高橋克1993)。
さらに、竪矧板革綴短甲との関係がうかがえる縦長鉄板を用いて製作する短甲が4世紀の
韓国釜山福泉洞古墳群や金海市退来里遺跡などで出土し、その技術系譜の出発点を朝鮮
半島南部の伽耶地域に求められることがほぼ確実となった。
●技術系譜の出発点を伽耶地域に求められることがほぼ確実となった
●技術系譜の出発点を伽耶地域に求められることがほぼ確実となった