09/09/19 19:50:11
>>457
同じようなことを聞かれて>>404を書いたんだけど、
分かりにくいところがあったかもしれない。
平たくいうと、そもそもは原型として、渡来してきた倭人が新羅の始祖
になったというシンプルな神話があったんじゃないかと思ってる。
支配者がヨソモノであることを強調することで、被支配者の原住民と
同じ地から生じてはいない、常人ではないと主張する意図があった
ということ。
しかしながら、第三者的な中国史書にもそれに類した話は載っておらず、
考古学的な物証もないから、この神話に史実性を認めることはほとんど
できない。新羅王墓をみても、一目で分かるような倭系要素はないからね。
ではなぜ、倭人出自という設定がなされたのかということだけど、まず
倭国が新羅にとって近すぎず遠すぎない海の向こうの異国であったこと、
そして国家戦略的に重要な位置づけにあり、高い関心が寄せられていた
ことがあったからだと思う。事実、新羅の外交を管掌する官司は7世紀
初めまで「倭典」と称されており、対倭関係の重視がうかがわれる。