09/08/30 19:07:19
山田浅右衛門というのいがいる。通称首切り浅右衛門。江戸の斬首役人。
代々「山田浅右衛門」を名乗る。
この浅右衛門、正確には業物の試し斬り吟味役。
泰平の世では名刀を作らせても確認の場がなく、試刀と処刑を兼ねていた。
諸大名からの吟味料は高額で、数万石身代に匹敵する収入だった。
だが身分は「浪人」。
当人の辞退とも代替要員の事情とも言われるが、
いすれにしろ代々の家督がありながら士分ではなかった。
明治戸籍では平民になっている。
俺はこの成り行きは限りなく新平民に近いと思うのだが。