07/04/03 16:08:57
疑問6は、中臣勝海の呪殺対象が彦人皇子と竹田皇子の2人であり、馬子を含めた3人でないとおかしいという疑惑である。
これも何が疑問なのか意味不明である。
中臣勝海は物部守屋を助けるため呪殺を行うのだが、臣下の敵は馬子一人ではなく「群臣たちがおとしめようとしている」と記載されている。馬子が必ず呪殺対象でなければならいという必然性は乏しい。
一方、物部守屋は穴穂部皇子を擁立しようとしており、その対立候補の彦人皇子と竹田皇子を呪殺対象とするのは不思議ではない。
すなわち、中臣勝海が彦人皇子、竹田皇子、馬子、他の群臣の誰を呪殺対象としようとしまいと、大して疑問とはならない。
馬子を呪殺対象としていたと決め付けるのは単なる思い込みであり、その根拠を示さなければならない。
また、馬子が呪殺対象であったとしても、それを何故押坂彦人(=馬子)と記さなければならなかったのか、疑惑は膨らむばかりである。
>>32では、「日本書紀の編纂者はこのような使い分けによって読者に彦人大兄は馬子と同一人物ではないかという疑念を生じさせることを狙った」「すなわち暗示である」と言っている。
しかし、読者に疑念を生じさせなければならないのはなぜか、どういう基準で「使い分け」たのか、など疑惑は増大するばかりである。
結論:疑惑6は根拠のない思い込み。
また疑惑6を根拠に、押坂彦人=馬子とすると、かえって疑惑が増大する。