【生死】日本陽明学 【超脱】at HISTORY
【生死】日本陽明学 【超脱】 - 暇つぶし2ch276:269
06/10/21 00:44:19
>>274
・幕藩制国家は、武士を支配身分とするものであり、儒教=科挙に基づく、知識人による統治を行うような国ではなかった。
 せいぜい、儒者がブレーンとして登用されたり、武士が学んで格好をつけるだけのこと。
 実際の儒教的な政治なんて、よくて新井白石、悪くて綱吉。その程度。 
 近代的な政治思想の文脈で語られる荻生徂徠の弟子だって、政治関与がムリなので詩人になってしまった。
・結局のところ日本の儒教は、学問としてはかなり広がったけれども、社会制度の面までは浸透しなかった。
 科挙に基づく政治体制と結びついた朱子学は、確かに日本においても大きな影響を及ぼしてはいる。
 朱子学は羅山以来の林家の家学であり、幕府の学問所では「正学」になった。
 朱子学者が登用される例も近世後期には増えた。幕末には朱子学の学習が大衆化していく。
 だけど、科挙という基盤が無いし、重視すべき礼が日本の生活に合わないため、
 朱子学はやはり本国より受け入れられづらく、ゆがんでいく部分もあった。
・それに対し、心が良ければそれでよいとする陽明学は、中国文化から程遠い日本人にも、受け入れ易かった。
 近代になって、中華文明の象徴ともいうべき朱子学が、中国の弱体化で軽視され、西洋化の中でその基盤を失っていく中でも、 
 個人の主体性、内面の道徳性を重視する陽明学は、西洋近代思想に通じる部分があると考えられ、評価され続けることになる。


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