09/04/18 01:12:16 tmTqCW4w
>>715の関連として。>>725の続きで、森金千秋氏の文の引用
「日本陸軍のエリートは、安全な後方の大本営や軍司令部の作戦室で、
専ら机上の作戦遊戯を弄ぶだけで、敵も味方も知らない雲の上の参謀に
作戦指導をさせていた。これが日本軍のエリート至上主義の愚かな実態で
あった。エリート参謀殿でなく、第一線に三年、四年と配置され、何度か
敵と戦ったことのある兵隊なら、最下等の上等兵か一等兵でももっと考えた
作戦ができたであろう。
部下の犠牲を顧みない上層指揮官、参謀たちの物見遊山。
これが民主国の欧米の軍だったら、軍法会議に送られて重刑に処せられ、
一等兵に降格される処であるが、軍部独裁の日本軍では、兵は小銃一挺を
紛失しただけでも重罪に問われたが、将星や幕僚たちは自己の不明で千兵を
死傷させても進級し、高等勲章が授けられた。
戦時中日本政府と軍が標榜宣伝した「八紘一宇」というスローガンが
あった。世界を制覇し天皇が君臨統治するということで、中国共産党の
綱領に唱われている、「全地球上の被搾取人民を解放する、その日まで
勝利の日まで戦う」という教条と共通した、思い上がった覇権の旗印で
あった。従がって天皇の軍に背くものは賊軍であり、賊軍に連なる国民も
賊徒であるという、独善他悪的な大義名分で、支那と支那人は皆悪だと
いう思い上がった風潮が、派遣軍の将兵の主流を占め、悪名高い
南京の虐殺は起るべくして起こった。放火、破壊、殺害強姦も必然的に
発生したし、特に補給無くして戦う日本軍の宿命として徴発という名の
略奪は、天皇の軍が聞いてあきれる野盗集団と変わらない無法集団で
あった。
ヒューマニズムを否定し、良心も払拭して、上官の命令一下、殺すロボット
人間に改造された兵が模範兵で、全体主義に馴染めず、少しでも人間性を
残していたものが悪兵だったのである。」と。