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『今昔物語集』
↓三浦氏遠祖の東烏
「平ノ貞通、平ノ季武、(坂田か)公時」という摂津守(源頼光)に仕える三人の兵は、
「皆、見目キラキラシク、手聞キ、魂太ク、思慮有テ、オロカナル事無カリケリ」といった非常に優れた兵。
賀茂社の祭礼に、牛車を女房車に仕立て行く事にした。
だが、三人とも初めて乗る牛車の中で、死ぬほどに酔ってしまう。
(牛車の外から見ると)「東鴈ノ鳴合タル様」な声が聞こえてくる。「東人ノ娘共ノ物見」なのだろうか?
貧相で貧乏臭い牛飼童に身を任せ、大恥をかいて無意味な事だ。
この車で引き返したら俺達の命は無いな。人が居なくなるのを待って歩いて帰ろう。
平季武は後日、
「千人ノ軍ノ中ニ馬ヲ走ラセテ入ラム事ハ、常ニ習タル事ナレバ不怖ズ」
「猛キ兵ト申セドモ 車ノ戦ハ不用ニ候ナリ」もう懲り懲り、車の側には近寄らない。
同じく『今昔』の源頼光
若ク候ヒシ時、オノズカラ鹿ナドニ罷合テ、墓々シカラネドモ射候ヒシテ、
今ハ絶テ然ル事モ不仕候ハネバ、此ノ様ノ当物ナドハ、今ハ箭ノ落ル所モ思エ不候
>鹿などの狩猟を行っていた若い頃と違って、今の自分は在京が長いため(都の武者だから)
>狩猟を行う機会がなく弓箭の技量が低下し、狐を正確に射る自信がない。