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群馬の渡来人
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上毛野の豪族クラスの古墳で初めて横穴石室が採用された古墳で、
朝鮮半島の影響の強いものである。石室は榛名山の噴火で噴出した
軽い安山岩を壁にした。インカの石積のように切り込みを入れて石を
組み合わせている。床面は利根川の川原石。しかし、天井石を多胡碑と
同じ砂岩で作ったため、重さを壁が支えきれずに、天井石は崩落していた。
そのため盗掘がされず、歯などの骨片や豊富な副葬品がでたが、その中に
は藤ノ木古墳と同じ金銅製鈴付大刀や馬具がでた。さらに百済武寧王陵
から出土したものと同じ獣帯鏡や銅製水瓶などが発見されている。
この地域では5世紀後半以降朝鮮半島に関係するものが発見されているが、
綿貫の豪族はそれら渡来人集団を支配し、かつ大陸と積極的に交わった
人物であっただろうと考えられている。上野の豪族が大陸へ行っている
記録は日本書紀にも出てくる。