06/10/02 22:29:41
エスペラントの最大の問題ってのは、結局、中途半端に失敗したことなんだ
ろうな。
エスペラントの前に、ヴォラピュクとかあったわけだろ。もちろん、
Artificial Language Movements (Andrew Large) でも読めばわかるように
それ以前にもいろいろあった。ライプニッツまでいろいろやっていたっていう
しね。ただ、とにかく、時代として、本当の意味での国際化の兆しってのは、
19世紀末ごろなんだろう。それもヨーロッパと非ヨーロッパとの接触という
意味でもそういう部分がある。で、ヴォラピュクは見事に失敗してくれて、
で、エスペラントはより「一般的な自然言語」に近い形で人工言語を提示した
わけだ。ただ、これも基本は、ヨーロッパとアメリカ程度の西欧の国の中での
できごとで、共産主義とかの広まりとともに、多少はアジアなどにも浸透する
ことにはなったよな。ただ、それはアジア人全般の西欧文明と共産主義への
あこがれの結果でもある。でもって、その結果、エスペラントはこけた。
こけたけど、一部に洗脳されたような信者を残した。
で、その後のエスペラントに対抗する言語を創ろうというような試みに対して、
「どうせ、エスペラントみたいなコケかたするんだろうよ。やっても無駄」と
いうことを明確にしてしまった。当然、イードもユーロレンガも、ノビアルも
あるいは、インターリングアもみなこけた。
エスペラントがこの中途半端なこけかたしなければ、もっと新しい言語理論や
外国語学習に関する新しい理論や、さらに、世界のいろいろな言語を観察
した上での知見を用いて、新しい言語を創ろうとかいう試みも出てきたの
かもしれない。
ようは、人工言語運動がすっかり陳腐になって、しょーもねー、とおもわせ
たのはエスペラントの中途半端な失敗ってのが一番大きい。
ようするに、諸悪の根元だわな。