06/09/24 00:15:03
>>447
名詞の分類は、多くの言語で共通し、ただ、言語によって分類が細かいか
そうでないか、の違いがあるということが認知科学的な分野からも指摘
されていて、さらにその分類が、生物学の分類ともかなりよく一致して
いるなんていうから面白い。
たとえば、よく知られているのは、基礎語彙の中の色だよな。
日本語の場合、黒、白、赤、青は、基本語彙だが、他のは「なんとか色」
っていう感じだ。砂漠の民とかは、「黒、白」しか持たない民族がいる。
ところが、色の数と、登場する色の種類はかなり関係があって、二色
しかない場合は、絶対といってよいほど「黒と白」であって、そこに、
「青と赤」しか基礎語彙がないような言語はない。で、三色の場合は、
「黒と白と赤」であるという。ついで、四色だと、「黒、白、赤、青」と
いうパターンになる。この場合、青は、日本語の場合もそうだが、青と
緑の両方を表す。
指について、足と手で違うのは、漢字をみれば、中国語の漢字の場合も、
英語の場合も同じだが、中国語は古代において発音が同じだっただろうと
思う。英語のfinger と、toe はまるっきり違う語彙だから、これはもと
からだろうが、あと足の場合は、親指が、big toe であるが、手の場合は、
thumb だったりして、面倒だが、こういうのも英語が分類が細かいだけだ。
手の指を表すと同時に、耳たぶを表すような語彙が存在する言語はおそらく
ない。
深層言語のようなものを目指すなら、分類を徹底的に細かくするか、あるいは
徹底的に荒くして、あとは限定により表現するか、どっちかだな。
動物の名前で、雄雌、老若などで全然違う語彙になっている場合なども
あるが、基本的にこれらは、一つの語彙の派生で表現するほうが分類学
的には正しいだろうと思うよ。horse stalion mare foal colt filly
なんてのは、horse, male horse, female horse young horse,
male young horse, female young horse というのがスジだろ。