06/09/03 14:37:24
>>205
あのな、言語学的な定義でのクレオール語と、歴史的にクレオールとよばれ
るようになったクレオール語とは違うぜ。歴史的なものは、たしかに、
南フランスのガイサビールの文化活動を発端として、パレルモあたりのイタリア語
と周囲のロマンス語の混合によるリンガフランカ(フランス語)がベースと
なり、大西洋に進出したサビールがあって、それに英語がくわわって、
海洋英語ができた、とかいう過程で形成されたものだ。
しかし、これでは、ジューバ・アラビア語やキヌビ語(どちらもアラビア語
のクレオール)などは全く入ってこないだろ。あるいは時代が下った、
ハワイクレオールもほとんど海洋時代のそれとは無関係だ。
つまり、あんたのいいたいのは、リンガ・フランカからサビールで、そこ
から各種クレオールという歴史的定義であり、私のは、そうでななく、言語
学的に「クレオール」を定義しているわけだ。
で、言語学的にクレオールを定義すると、多数の背景をもつ人々があつまり
共通言語がない状況で発生した、ピジン英語が、その地で育った子供により
母語化したもの、ということになる。で、こういうクレオールには、共通
する30程度の特徴があり、この定義に当てはまる真性のクレオールはたい
がいその特徴のうち20項目前後をもつ、ということになるわけだよ。
で、そうなると、クレオール的起源が想定される日本語の場合には、たしか
にそれらしい結果が出てくるし、また、歴史的にはクレオールかもしれない
とされる英語の場合は、そうではないという結果が出てくる。