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中国音韻学の基礎知識
隋~初唐の中国漢字音の子音には
全清(無声無気)
次清(無声有気)
全濁(有声b,d,g)
次濁(鼻音m,n,l)
の区別があった。
盛唐ごろから徐々に濁音の無声化が始まった。
助数詞「本」の頭子音は中国に於いては古代から現代に至るまで
全清(無声無気)pである。pon→honは日本語独自の音韻変化である。
一本
二本
三本sambon→sanbon mは次濁で後に続くhonが連濁した。
六本
「漢書」、「古文書」 「書」の頭子音は全清だがその前にある
次濁音nの所為で「じょ」と濁った。
播磨國風土記、賀古の郡の段に鹿の鳴き声を「比比」と表わしている。
鹿の鳴き声は昔も今もピーpiである。
「比」の中国音も古代から今日までpiである。
比丘piwoka()→日岡hioka
卑弥呼 pimiho→ヒミコ
ハ行の子音がhではなかった時代には当時の中国語で
hで始まる漢字音は日本語のkに転写して広まった。
日本語で「ぱpaぴpiぷpuぺpeぽpo」を“半濁音”という
外国では通用しない特殊な名称で呼んでいるのは
(奈良以前)p→(平安~中世)Φ→(江戸)hという
歴史的変化の関連づけを必要とするため。