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幕末から明治期の知識人で語学力に優れた人々が多数輩出したのは、
漢文の素養があったことが非常に大きい。
幼いころから漢文素読の訓練をつみ、漢文を白文で頭からスラスラ読める人は、
実質バイリンガルと同等の言語脳を有している。
バイリンガルの人が第3、第4の言語を習得するのは、そうでない人が習うより
遥かに進歩が早い。
加えて、漢文は西欧語と語順が似ている上、西欧の学問に出てくる概念語に
近い語彙が、漢籍にも多数存在し、理解の手助けになった。
千年もの間学び続け、骨肉にまで染み込んだ漢文の教養を捨てたとき、日本人の
語学力の低迷は始まった。