05/03/24 08:09:44 yTlndvdn
最近のこのスレの議論は,ミクロ理論への誤解によるものが著しい。
「効用」なんて測定不可能な概念には経済理論は依存しない。
強いて言えば,「ある財を増やすために,どこまで他の財をあきらめられるか」
という MRS (より突き詰めれば選好) の概念にのみ依存している。
厚生経済学の基本定理にかぎらず,定理自体はいつも真理。
問題は,定理の結論部分が真実かどうかであり,結論が反証されるまでは
定理は現実に該当するとされる。それが科学的手続きというもの。
市場がパレート最適になるのは,実験によってなんども確かめられている。
「 貧しいものから富める者への所得再配分すら認め」るのは,パレートの
基準ではなく,余剰最大化の基準。最大化が達成されていないとき,
どうやったら余剰が増加するかというときに,そういう再配分がばあいによっては
ありうるというだけの話。
社会厚生の理論は,それが定量化出来ることに依存せずに構成されている。