08/04/19 14:27:06
【北京=峯村健司】中国チベット自治区の騒乱をめぐり、欧米で
広がる対中批判に中国国内で反発が強まり、国内で抗議デモが計画
されている。当局も黙認する構えで、今後さらに広がる気配だ。
欧州各地でも19日、現地の中国人が一斉に抗議行動を起こす予定が
ある。ナショナリズムの高まりを背景に、中国側が巻き返しに出る格好だ。
中国国内では19日に、湖北省武漢市でデモが計画されている。
中心人物の一人である自営業の男性によると、仏領事館前や仏大手
スーパー「カルフール」前でデモをする予定で、300人以上が
参加する見込みだ。中国ではデモや集会は公安当局の許可が必要
だが、男性は「許可を得ると、政府がデモを扇動していると欧米
諸国から批判される」と述べ、あえて申請しないとしている。
1919年に起きた対日抗議運動「5・4運動」の記念日には例
年、中国では民族主義が高まる。こうした時期に今回の動きが重
なり、大衆デモが今後、中国各地に広がる可能性も出てきた。
また、16日付の国際問題を扱うタブロイド紙「環球時報」による
と、パリ、ロンドン、ベルリンの在留中国人が19日、一斉に抗議
デモをする予定で、参加者数は計1万人を超える見通しだという。
主催者は「欧米メディアの偏向報道に抗議し、世界にチベット独立
反対を訴えたい」と述べており、海外から中国政府を後押しする構えだ。
パリのデモ関係者には「当日は銃撃が起きる」という脅迫文が届い
ているといい、混乱も予想される。米ニューヨークでも5月4日に
大規模な集会が予定されている。
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