08/04/27 16:11:21
日本人にはもともと、仏教の影響もあるのだろう、俗世を低く見るという傾向がある。これは方丈記、徒然草をはじめとする古典に顕著に表れている。
旧制一高の寮歌にも「栄華の巷低く見て」とある。俗世間から超然とし高潔清貧であることは最高の美徳であった。この世のカネやモノやコトにうつつをぬかしたり、
くよくよするのは小人として蔑まれた。
日本民族のこの高邁な精神は世界に誇り得るものと思う。このような精神が根本にあったからこそ江戸時代に、カネやモノを持たない武士が支配階級となる、
という他国には見られない市民社会を作ることができたのだと思う。当時の世界でもっともすぐれていた、と最近の欧米の学者に注目されるようになった。