06/11/13 03:53:07 0
『犬と鬼』(アレックス・カー、草思社、原著2001年発行)
大正デモクラシーの自由な空気を満喫したのは、ごく一部の層にすぎなかった。
大多数の国民は学校で軍隊式の教育を受け、校庭に列を作って「万歳!」と
叫んでいたのだ。1930年代にはこの世代が実験をにぎり始め、大正期に花開いた
自由を一掃し、憲兵隊や検閲制度、そして軍国主義が肥大化し、日本は戦争への
道を突き進むことになった。
(中略)
日本の学校教育には、苦痛がともなう。暑い日でも冬服を替えることはできない。
決まった衣替えの日まで、みんな汗をかかなくてはならないのだ。
苦しみが生徒に教えるのは「がんばる」こと、つまり「耐え忍ぶ」ことである。