06/09/13 15:56:46 0
>>830
命名って、けっこう重要だよね。空海に「遍照金剛」号が与えられた時もそうだった。
★結縁灌頂、胎蔵界大日如来と血脈す
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本格的な灌頂は、まずその前に投花という儀式がある。灌頂を受ける者が目隠しをされて
灌頂壇に上がり指に挟んだ花を投げるのである。灌頂壇は諸仏諸尊のひしめく曼荼羅の
図表が広げられており、花の落ちたところの、いずれかの仏、菩薩がその人の生涯の念持仏
となるそうだ。
空海が縁を結んだ仏は、胎蔵界曼荼羅四百九尊中、中央の主尊大日如来だった。
この幸運に恵果阿闍梨は思わず「不思議、不思議」と叫んだという。そして一ヶ月後に金剛界
の灌頂を授けたのであるが、このとき金剛界曼荼羅中、空海はまたもや大日如来の上に
投花した。恵果はたび重なる宿縁に歓声を上げて賛嘆し、空海に金胎両部の大法をことごとく
授けたあとで「遍照金剛」という号を与えた。遍照金剛とは大日如来の密号である。
恵果の師、不空三蔵がそのまた師である金剛智から灌頂を受けたとき、花は空海と同様、
大日如来の上に落ちた。金剛智は大いに喜んで「不空は他日、大法を起こすであろう」と
言ったそうである。恵果は偉大な師のその伝承を知っていたので、たび重なる空海の奇跡に
過分な呼称を与えた。