06/08/13 10:58:33 0
>>227>>781
キッシンジャーは周恩来との会談では「中国は伝統的に世界的な視野を持つ」
と、えらく中国を持ち上げているが、『外交(下)』(日本経済新聞社)の第25章では、
「ディエムの性格の特色は、ベトナムの儒教的な政治的伝統が混入していた
ことである。真実は意見の衝突から生まれるものであるとする民主主義の理論
とは異なり、儒教においては、真実とは客観的なものであり、ごく少数の者が
受けることが出来る厳格な学習と教育によってのみ見分けることが出来ると
されていた。その真理の探究においては、民主主義の理論のように、異なる意見を
同等の価値があるものとは扱わなかった。ただ一つの真実があるゆえに、真実で
ないものは存在する余地はなく、また、競争を通じて改善されるということも
ありえない。儒教は基本的にヒエラルキー的であり、エリート主義的であり、
家族、体制、権威に対する忠誠を強調している。その影響を受けた社会はいずれも、
きちんと機能する多元的システム(1990年代の台湾のシステムが最もそれに近いが)
を生み出すことはなかった」
と書いている。彼は儒教そのものに関してはあまり評価していないようだ。
どうも欧米人の本心ってのはよくわからんな。ひょっとしたらキッシンジャーも
バートランド・ラッセルと同類か?