06/04/12 12:51:20 0
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Duncan McCargo,“Contemporary Japan”
このような「新左翼運動」への過大評価によって、マッカーゴ氏は
さらなる誤りを犯すことになります。それは、60年安保闘争が
このような新左翼運動に主導されていたかのような思い込みに
捕らわれてしまったことです。彼は次のように書いています。
「日本の新左翼の絶頂期(The heyday of the Japanese New
Left)に、この抵抗闘争は日米安保条約の改定に反対して、武装闘争
(armed straggle)に専念するグループと共に、数多くの学生
(急進的なものも急進的でないものも)、知識人、大学教授、主婦、
女優、労働組合員を結集し、数百万の人々を動員した。」(p.152)
60年安保闘争について知る日本人なら、誰でもこの記述の誤りに直ぐ
気が付くでしょう。60年安保当時、「新左翼」という言い方は
ありませんし、またこの運動の一部には彼らの先輩が加わっていた
とはいえ、それは学生の一部に過ぎず、運動全体が彼らによって
主導されていたわけでもありません。したがって、安保闘争を
「新左翼運動」の「絶頂期」などと評価することはできません。