06/06/17 21:42:50
19c~20cにおける科学技術の驚異的な発達は、
自然科学的手法の社会的・人文的分野への適用を促した。
正確に言えば社会科学、人文科学の側が自然科学の方法論を取り入れた行ったのだが、
もっと正確に言うとそれ以前に「社会科学」「人文科学」なんて言葉はなかった。
自然科学の方法論が社会分野、人文分野にそのまま適用できるかどうかは、
実はいまもって未解決な問題だと思う。
(いやもちろん、そのままは適用してなんかいない、と誰もが言うがね)
いってみればマルクス主義は社会ダーウィニズムや黒点による経済周期説のようなトンデモと
同根なのであり、さらに、マルクス主義の崩壊はただそれのみの崩壊のみならず、
ポストモダン的批判や理性主義への懐疑、さらには社会科学・人文科学全体への不信につながっている。
直截に言えばいまや文系分野全体、知識人全体が疑いの目で見られていると言って良い。
(そして逆説的に90年代以降は文系全体の見直しムーヴメントとして哲学がちょっとしたブームになっている
ように思われる。~60年代のマルクス主義、70年代の実存主義、80年代の現代思想、90年代哲学?)