05/05/13 16:06:32
ここにサイコロが二つあるとしようか。地上でこの二つの立方体を平面上に振れば、
それぞれの六つの面のうちいずれかの面が上になる。
この出目を数えるならサイコロ一つで合計六通り、サイコロ二つで合計三十六通りある。
さて、この出目というものは偶然の作用によるものだろうか、
それとも必然の作用によるものだろうか。
よく考えてみるといい。
まず、サイコロを振るという行為によってサイコロが振られるのは偶然か、それとも必然か?
これは必然だろう。そこには偶然ではなく物質や物理法則や運動がある。
そして、サイコロが重力や慣性などによって盤か何か平らな物の上に落下し、
跳ねたり転がったりするという現象は偶然だろうか、それとも必然だろうか?
これも必然だろう。そこには偶然ではなく物質や物理法則や運動がある。
では、サイコロが盤上で静止した時、それぞれのサイコロのどの面が上を向くのか、
それを決定するのは偶然だろうか、それとも必然だろうか?
これも必然だろう。そこには偶然ではなく物質や物理法則や運動がある。
一見、人の眼には明らかにならない現象でも、そこには法則性がある。
これは命が生まれてくるという現象でも同じだ。
存在者が存在者の境遇に生まれてくるという現象には原因があり、
存在者が存在者の境遇に生まれてくるという現象には理由があり、
存在者が存在者の境遇に生まれてくるという現象には結果があり、
存在者が存在者の境遇に生まれてくるという現象には法則性があり、
存在者が存在者の境遇に生まれてくるという現象には必然がある。