お気に入りの和歌はありますか? 巻第五at KOBUN
お気に入りの和歌はありますか? 巻第五 - 暇つぶし2ch2:名無氏物語
05/11/24 18:50:47 K4y5OKe2
>>1
どなたか知りませんが、ありがとうございます!

3:名無氏物語
05/11/24 18:54:30 K4y5OKe2
むめの香を君によそへてみるからに花のをりしる身ともなるかな(和泉式部)

4:名無氏物語
05/11/25 01:12:44 G0NSR8U0
梅の花にほひをうつす袖のうへに軒もる月のかげぞあらそふ

5:名無氏物語
05/11/25 07:35:15 Rn6msQ9G
のどかなる折こそなけれ花を思ふ心のうちに風はふかねど

6:名無氏物語
05/11/25 07:47:24 HlQD1zM4
けさ見れば岩間をくぐる山川のよどむともなき薄氷かな(飛鳥井雅経)

7:名無氏物語
05/11/25 07:51:49 Dy64D/1r
あはれてふ事こそうたて世の中を思ひはなれぬほだしなりけれ(古今集・小野小町)

8:名無氏物語
05/11/26 06:33:53 qCS+ZUeR
春風のふかぬ世にだにあらませば心のどかに花は見てまし

9:名無氏物語
05/11/26 06:51:28 LaChNa2R
八雲立つ出雲八重垣ひまもなくめぐみにこめよ君がよろづ代(源家長)

10:冬のオイラ( 裵勇俊 )
05/11/26 13:17:55 HXlXtLZQ
最近、野茂とホモの違いが分からないとよく耳にします。

完投して喜ぶのが野茂、浣腸して喜ぶのがホモ
打たれるのをいやがるのが野茂、打たれるのを喜ぶのがホモ
野茂はホモを狙わないが、ホモは野茂を狙うことがある
好プレーするのが野茂、チンプレーするのがホモ
家族で楽しく見るのが野茂のプレー、家族で楽しく見れないのがホモのプレー
お尻を見せて球を投げるのが野茂、お尻を見せて玉を揺らすのがホモ
フォークが得意なのが野茂、トークが得意なのがホモ。
アメリカで観戦するのが野茂、アメリカで感染するのがホモ。
野茂は講演に行くが、ホモは公園に行く。
野茂はカレーが好きだが、ホモは彼が好き。
野茂のプレーは素晴らしいが、ホモのプレーは凄いらしい。
優勝して感動するのが野茂、融合して浣腸するのがホモ。
タマを投げてチームを守るが野茂、タマを触って彼を攻めるのがホモ。
野茂はバーモントカレーが好きらしいが、ホモはバーの元彼が好きらしい。
野茂は投手、ホモは同種。
野茂はお尻を向けて投げるが、ホモはお尻を向けて誘う。
野茂はあまり喋らないが、ホモはよくしゃぶる。
野茂はトレーニングをするが、ホモは彼にングッする。
バックに守られるのが野茂 バックから攻められるのがホモ
野茂の高校は成城だが、ホモの行動は正常じゃない。
ただの投手じゃないのは野茂 多田野投手はホモ。

11:名無氏物語
05/11/27 05:00:11 OdSx1Mrr
見わたせば山のすそのに霧はれて夕日にむかふ松のむらだち(二条良実)

12:名無氏物語
05/11/27 05:00:46 OdSx1Mrr
めぐりあはん有明の月をかたみぞといひしばかりを思ひ出にして(二条良実)

13:名無氏物語
05/11/27 05:10:09 bI1cOv6j
世の中になからんのちに思ひいでば有明の月をかたみとは見よ(続後撰集・藤原顕綱)

14:名無氏物語
05/11/27 05:18:39 pPwQcIwS
比叡山中堂建立の時

阿耨多羅三みやく三菩提の仏たち我が立つ杣に冥加あらせたまへ(新古1920)


15:名無氏物語
05/11/27 21:42:18 GdJy4G73
跡ふかき我がたつ杣にすぎふりてながめすずしきにほの湖(藤原定家)

16:名無氏物語
05/11/27 21:42:55 GdJy4G73
山たかみ我がたつ杣にたておきし瑠璃のとぼそは曇るともなし(藤原家隆)

17:名無氏物語
05/11/27 21:50:03 Zt+o2J3d
契りあれば此山もみつ阿耨多羅三藐三菩提の種や植ゑけん(津守国夏[太平記]) 

18:名無氏物語
05/11/27 22:10:49 Lo6WyBeo
おほけなくうき世のたみにおほふかな我が立つ杣に墨染の袖(慈円[千載])

19:名無氏物語
05/11/27 22:30:17 u+RGNknl
まだき散る花とをしむなおそくとも遂に嵐の春の夕ぐれ(理慶尼の記)

20:名無氏物語
05/11/27 22:59:41 wyuCeawj
徒然なるままに、日暮し。硯に向かいて言うことなし
ふるさとの山は ありがたきかな

21:名無氏物語
05/11/28 08:10:57 jKg3rAr0
あだに見よたれも嵐のさくら花咲き散るほどは春の夜のゆめ

22:名無氏物語
05/11/28 08:23:09 3Y0itFH5
なにとなく春になりぬときく日より心にかかるみよしのの山

23:名無氏物語
05/11/28 08:23:44 3Y0itFH5
よしの山さくらが枝に雪ちりて花おそげなる年にもあるかな

24:名無氏物語
05/11/28 08:24:24 3Y0itFH5
吉野山こずゑの花をみし日より心は身にもそはずなりにき

25:名無氏物語
05/11/28 08:25:25 3Y0itFH5
おしなべて花のさかりになりにけり山のはごとにかかるしら雲

26:名無氏物語
05/11/28 08:25:51 3Y0itFH5
あくがるる心はさても山ざくらちりなんのちや身にかへるべき

27:名無氏物語
05/11/28 08:26:24 3Y0itFH5
花みればそのいはれとはなけれども心のうちぞくるしかりける

28:名無氏物語
05/11/28 08:42:26 ZaP+Sdgo
乙女子が袖ふる山をきてみれば花の袂はほころびにけり(清輔[続拾遺])

29:名無氏物語
05/11/28 08:47:09 u3dA3lAP
霞しく木の芽はるさめふるごとに花の袂はほころびにけり

30:名無氏物語
05/11/28 08:47:41 u3dA3lAP
み山いでてまだ里なれぬ時鳥うはの空なる音をやなくらん

31:名無氏物語
05/11/28 08:48:57 u3dA3lAP
さつきやみさ山の峰にともす火は雲のたえまの星かとぞみる

32:名無氏物語
05/11/28 08:49:29 u3dA3lAP
夏衣すそのの草葉ふく風におもひもあへず鹿やなくらん

33:名無氏物語
05/11/28 08:49:59 u3dA3lAP
種まきしわが撫子の花ざかりいく朝露のおきて見つらん

34:名無氏物語
05/11/28 08:50:24 u3dA3lAP
霧はれぬ花野の小萩さきにけり行きかふ人の袖にほふまで

35:名無氏物語
05/11/28 08:53:28 2oM+q0Vu
山の端のあさけの雲にほととぎすまだ里なれぬ去年のふる声(定家)

36:名無氏物語
05/11/28 08:54:04 2oM+q0Vu
われのみやききてかたらむ郭公まだ里なれぬ暮の一こゑ(定家)

37:名無氏物語
05/11/28 08:57:26 s4G/GwNG
「年区利の名と吐く気と血魔気何は幕は着せれ土地の捨て
 セライスウワヨアフユニナウノクマキヒエソなきはす
 意義家是来手とセラナ岩世々湯世苗湯四らセけり木の実こま酷使と魔に利の魔も食み区かひ 
 ス積水か名低世良マリはのまは増しトラ気の知れ利のマラにい窯元せりさすいれとか霧と津ス入れセ
 土地れマリとつとつれに地かすしと」




38:名無氏物語
05/11/28 09:02:17 Hp7vgv+G
郭公は山のすそを尋ねつつまだ里なれぬ初音をぞきく(俊頼)

39:名無氏物語
05/11/28 09:36:43 3Y0itFH5
花にそむ心のいかでのこりけん捨てはててきと思ふわが身に

40:名無氏物語
05/11/28 09:37:11 3Y0itFH5
ほとけにはさくらの花をたてまつれ我がのちの世を人とぶらはば

41:名無氏物語
05/11/28 09:37:37 3Y0itFH5
よしの山こぞのしをりの道かへてまだ見ぬかたの花をたづねん

42:名無氏物語
05/11/28 09:38:04 3Y0itFH5
風にちる花のゆくへはしらねどもをしむ心は身にとまりけり

43:名無氏物語
05/11/28 09:38:32 3Y0itFH5
もろともに我をもぐしてちりね花うき世をいとふ心ある身ぞ

44:名無氏物語
05/11/28 09:38:57 3Y0itFH5
思へただ花のちりなん木のもとをなにを蔭にて我が身すぐさん

45:名無氏物語
05/11/28 09:39:24 3Y0itFH5
ながむとて花にもいたくなれぬれば散る別れこそかなしかりけれ

46:名無氏物語
05/11/28 09:48:47 wYM3lacz
うちなびき春たちきぬと鶯のまだ里なれぬ初音なくなり(顕輔[新後撰])

47:名無氏物語
05/11/28 10:00:06 v8Pj8C5h
五月まつほどとやしばし時鳥まだ里なれぬしのびねの声(後崇光院)

48:名無氏物語
05/11/28 16:30:21 ErkZaZ4v
郭公まださとなれぬ夕やみにしのびもあへずとぶほたるかな(香川景樹)

49:名無氏物語
05/11/28 16:37:01 fAcLT1Qb
妻恋ふる鹿の立ちどを尋ぬればさ山がすそに秋風ぞ吹く(大江匡房[新古今])

50:名無氏物語
05/11/28 16:51:41 xtRkmJXU
崇徳院に百首歌奉りける時、春歌

若菜つむ袖とぞみゆるかすが野のとぶひの野べの雪のむらぎえ
(新古13)

51:名無氏物語
05/11/28 17:07:47 yidc5AYJ
春日野に若菜つみにや白妙の袖ふりはへて人のゆくらむ(貫之[古今])

52:名無氏物語
05/11/28 17:12:23 nQrUX4mU
春日野の飛火の野守いでてみよいまいく日ありて若菜つみてん(読人不知[古今])

53:名無氏物語
05/11/28 17:18:39 g2H11HWv
木の下にやどらざりせば見ましやは月さしかはす花の光を(久安百首)

54:名無氏物語
05/11/28 17:30:55 s55AIjpF
わが恋はゆくへも知らずはてもなし逢ふを限りと思ふばかりぞ(凡河内躬恒「古今」)

55:名無氏物語
05/11/28 17:39:42 Dsrr5zaX
敷妙の枕はかへじわぎもこが寝くたれ髪にふれてしものを(久安百首)

56:名無氏物語
05/11/28 17:41:02 Dsrr5zaX
朝寝髪我は梳らじうるはしき君が手枕触れてしものを(万葉集11-2578)  

57:名無氏物語
05/11/28 17:45:02 Xm0kL7Qn
山桜たづぬと聞くにさそはれぬ老の心のあくがるるかな(千載43)

58:名無氏物語
05/11/28 17:45:32 Xm0kL7Qn
ちはやぶるいつきの宮のありす川松とともにぞ影はすむべき(千載619)

59:名無氏物語
05/11/28 17:46:05 Xm0kL7Qn
しら雲のたなびく山のやま桜いづれを花と行きてをらまし(新古102)

60:名無氏物語
05/11/28 17:53:04 NgldlSM3
雪ふれば木毎に花ぞ咲きにけるいづれを梅とわきて折らまし(紀友則「古今集」)

61:名無氏物語
05/11/28 17:53:33 NgldlSM3
白雲のたつたの山の八重ざくらいづれを花とわきてをりけん(道命法師「新古今集」)

62:名無氏物語
05/11/28 18:00:41 YLMfsdpW
さ夜ふかき雲ゐに雁も音すなり我ひとりやは旅の空なる(千載508)

63:名無氏物語
05/11/28 18:01:07 YLMfsdpW
かずならぬ身をうぢ川のはしばしと言はれながらも恋ひわたるかな(金葉509)

64:名無氏物語
05/11/28 18:07:19 s+xAe1Fn
かずならぬ身をうぢ河のあじろ木におほくの日をもすぐしつるかな

65:名無氏物語
05/11/28 18:20:51 rXIBnyXt
夜や寒き衣やうすき片削ぎの行きあひのまより霜や置くらん

66:名無氏物語
05/11/28 18:29:04 Gwc/YJQq
あしひきの山のもみち葉今夜もか浮かびゆくらむ山川の瀬に(万8-1587)

67:名無氏物語
05/11/28 18:29:34 Gwc/YJQq
御苑生の百木の梅の散る花の天に飛び上がり雪と降りけむ(万17-3906)

68:名無氏物語
05/11/28 18:33:28 qzNpHXbZ
下紐はとけずはとけず小夜衣そのうつり香にしむ身ともがな(久安百首)

69:名無氏物語
05/11/28 18:34:02 qzNpHXbZ
なぐさむる方もなくてややみなまし夢にも人のつれなかりせば(詞花194)

70:名無氏物語
05/11/28 18:34:32 qzNpHXbZ
我が恋は千木のかたそぎ難くのみ行き逢はで年のつもりぬるかな(新古1114)

71:名無氏物語
05/11/28 22:46:08 w8UZXoBB
父不見御荷鉾も見えず神流川星ばかりなる万場の泊り (尾崎喜八)

72:名無氏物語
05/11/29 08:27:03 wWVcrfJ5
山たかみ都の春を見わたせばただひとむらの霞なりけり(後拾遺38)

73:名無氏物語
05/11/29 08:33:18 VygFQ5EA
思ひ出でもなきふるさとの山なれど隠れゆくはたあはれなりけり(金葉三奏本528)

74:名無氏物語
05/11/29 08:37:53 X1yBMc+K
いかでわれこの世のほかの思ひいでに風をいとはで花をながめん

75:名無氏物語
05/11/29 08:38:34 X1yBMc+K
うちつけにまた来む秋のこよひまで月ゆゑをしくなる命かな

76:名無氏物語
05/11/29 08:39:08 X1yBMc+K
はりまがた灘のみ沖にこぎいでてあたり思はぬ月をながめん

77:名無氏物語
05/11/29 08:39:46 X1yBMc+K
人も見ぬよしなき山のすゑまでもすむらん月のかげをこそ思へ

78:名無氏物語
05/11/29 08:40:07 X1yBMc+K
身にしみてあはれしらする風よりも月にぞ秋の色はありける

79:名無氏物語
05/11/29 08:40:35 X1yBMc+K
月を見て心うかれしいにしへの秋にもさらにめぐりあひぬる

80:名無氏物語
05/11/29 08:43:04 q3fZOrEz
うづらなく狩場の小野のかるかやの思ひみだるる秋のゆふぐれ

81:名無氏物語
05/11/29 08:43:34 q3fZOrEz
白鳥の鷺坂山をこえくれば小ざさが峰に雪ふりにけり

82:名無氏物語
05/11/29 08:44:01 q3fZOrEz
夜とともに行方もなき心かな恋は道なきものにぞありける

83:名無氏物語
05/11/29 08:44:31 q3fZOrEz
わが恋は烏羽にかく言の葉のうつさぬほどはしる人もなし

84:名無氏物語
05/11/29 08:45:00 q3fZOrEz
わぎもこが声たちききし唐衣その夜の露に袖はぬれにき

85:名無氏物語
05/11/29 08:45:24 q3fZOrEz
松が根に尾花かりしき夜もすがらかたしく袖に雪はふりつつ

86:名無氏物語
05/11/29 08:55:35 tDh/Hr4J
年ごとに人はやらへど目に見えぬ心の鬼はゆく方もなし

87:名無氏物語
05/11/29 08:56:03 tDh/Hr4J
恋ひわびて面影にのみ恋ひをればひとつ身になる心地こそすれ

88:名無氏物語
05/11/29 11:01:43 Xzwz9nfq
世の中に絶えて桜のなかりせば春の心はのどけからまし

89:名無氏物語
05/11/29 16:22:25 2lykWwjG
逢ふことを雲井とほくて我が恋は命にかよふほどに悲しき

90:名無氏物語
05/11/29 16:37:05 08Eod8pT
思はじと心をもどく心しもまどひまさりて恋しかるらん(風雅1031)

91:名無氏物語
05/11/29 16:47:25 WT77XGhI
思へども我が身はよそに飛ぶ鳥のなど人なれぬ恋にかあるらん

92:名無氏物語
05/11/29 16:54:51 B0LXYgTs
冬の夜をひとり寝覚におきたればおなじ心に雁もなくなり

93:名無氏物語
05/11/29 17:05:04 9tDGjJZS
冬ごもり人もかよはぬ山里のまれの細道ふたぐ雪かも

94:名無氏物語
05/11/29 17:05:30 9tDGjJZS
曇りつつ涙しぐるる我が目にも猶もみぢ葉は赤く見えけり

95:名無氏物語
05/11/29 17:09:56 MvcqQEkJ
秋の夜の寝覚のほどを雁がねの空にしればやなきわたるらん(風雅549)

96:名無氏物語
05/11/29 17:17:48 MvcqQEkJ
我も思ふ君もしのぶる秋の夜はかたみに風の音ぞ身にしむ(新勅撰1021) 

97:名無氏物語
05/11/29 17:21:39 H/IpbTbI
たまゆらの露も涙もとどまらずなき人恋ふる宿の秋風(定家[新古今])

98:名無氏物語
05/11/29 17:23:13 H/IpbTbI
うたたねの朝けの袖にかはるなりならす扇の秋の初風(式子内親王[新古今])

99:名無氏物語
05/11/29 17:23:38 H/IpbTbI
船とむる美豆の御牧の真菰草からでかりねの枕にぞしく(俊成女[玉葉])

100:名無氏物語
05/11/29 17:24:07 H/IpbTbI
卯の花の浪のしがらみかけそへて名にも越えたる玉川の里(藤原俊成[続後撰])

101:名無氏物語
05/11/29 17:26:14 H/IpbTbI
かすむより緑もふかし真菰生ふる美豆の御牧の春の河浪(藤原雅経[新続古今])

102:名無氏物語
05/11/29 17:29:55 Jl3sd1Fy
花ならぬなぐさめもなき山里に桜はしばしちらずもあらなん

103:名無氏物語
05/11/29 17:30:52 Jl3sd1Fy
なにか思ふなにをかなげく春の野に君よりほかに菫つませじ

104:名無氏物語
05/11/29 17:31:19 Jl3sd1Fy
見わたせば波のしがらみかけてけり卯の花さける玉川の里

105:名無氏物語
05/11/29 17:32:01 Jl3sd1Fy
きかでただねなましものをほととぎす中々なりや夜はの一こゑ

106:名無氏物語
05/11/29 17:32:27 Jl3sd1Fy
五月雨の空なつかしく匂ふかな花たちばなに風やふくらん

107:名無氏物語
05/11/29 17:32:56 Jl3sd1Fy
さみだれは美豆の御牧のまこも草かりほすひまもあらじとぞ思ふ

108:名無氏物語
05/11/29 17:36:53 LZlW9Aqa
此比の空なつかしき春風に世は梅がかのほかなかりけり(木下長嘯子)

109:名無氏物語
05/11/29 17:37:17 LZlW9Aqa
五月雨の空なつかしく立花の匂ひをさそふ軒の夕かぜ(田安宗武)

110:名無氏物語
05/11/29 17:38:11 LZlW9Aqa
五月雨はみづのみまきのふかきえにすみかへりぬるわが心かな(慈円)

111:名無氏物語
05/11/29 17:44:47 oLmRUmxz
いとどしく春の心の空なるに又花の香を身にぞしめつる

112:名無氏物語
05/11/29 17:45:25 oLmRUmxz
そらならばたづねきなまし梅の花まだ身にしまぬ匂ひとぞみる

113:名無氏物語
05/11/29 17:45:52 oLmRUmxz
有明の月だにあれやほととぎすただ一こゑのゆくかたも見ん

114:名無氏物語
05/11/29 17:46:20 oLmRUmxz
思ひ出づることはうつつかおぼつかな見はてでさめし明けぐれの夢

115:名無氏物語
05/11/29 17:46:45 oLmRUmxz
見もはてでさめけん夢を思ふにもこれぞうつつといかでしらせん

116:名無氏物語
05/11/29 17:51:45 fZQCM52i
ありま山ゐなのささ原風ふけばいでそよ人をわすれやはする(後拾遺709

117:名無氏物語
05/11/29 17:52:11 fZQCM52i
はるかなるもろこしまでもゆく物は秋の寝覚の心なりけり(千載302)

118:名無氏物語
05/11/29 17:58:59 9OfWZkq0
天の原へだてぬ月をしるべにてもろこしまでも行く心かな(寂然)

119:名無氏物語
05/11/29 18:03:30 9OfWZkq0
暮るる日のゐなのささ原風たちぬいでそよ夏をわするばかりに(中院通勝)

120:名無氏物語
05/11/29 18:05:34 l+M7ReIx
今日といへば唐土までもゆく春を都にのみと思ひけるかな(藤原俊成[新古今])

121:名無氏物語
05/11/29 18:06:02 l+M7ReIx
心のみもろこしまでもうかれつつ夢路に遠き月の比かな(藤原定家[続古今])

122:名無氏物語
05/11/29 18:07:05 l+M7ReIx
大かたの秋の寝覚のながき夜も君をぞ祈る身を思ふとて(藤原家隆[新古今])

123:名無氏物語
05/11/29 18:17:56 hBQD/V7o
行きくらすゐなのささ原そよさらに霰ふりきぬ宿はなくして(藤原為家)

124:名無氏物語
05/11/29 18:18:20 hBQD/V7o
風わたるゐなのささ原そよさらにうきふししげく露ぞ乱るる(九条教実)

125:名無氏物語
05/11/29 18:18:41 hBQD/V7o
うらみばやゐなのささ原とにかくにいでそよつらきふしのしげさを(宗尊親王)

126:名無氏物語
05/11/29 18:21:13 EsOnz6uX
もろともにゐなのささ原道たえてただふく風の音にきけとや(定家)

127:名無氏物語
05/11/29 18:22:15 EsOnz6uX
峰に吹く風にこたふる下紅葉一葉の音に秋ぞ聞こゆる(定家)

128:名無氏物語
05/11/29 18:23:33 EsOnz6uX
我も思ふ君もしのぶる秋の夜はかたみに風の音ぞ身にしむ(相模)

129:名無氏物語
05/11/29 18:24:03 EsOnz6uX
今こんとただなほざりのことのはを待つとはなくて夕ぐれの空(宮内卿)

130:名無氏物語
05/11/30 10:23:08 2oDxKUQV
比えの根に初雪ふれり今よりや小野の炭がまたき増るらむ(香川景樹)

131:名無氏物語
05/11/30 10:36:29 DBgpbn4n
沖つ風よさむになれや田子浦のあまのもしほ火たきまさるらん(越前)

132:名無氏物語
05/11/30 10:49:55 frESQS8b
月の行く波のしがらみかけとめよ天の河原のみじか夜の空(後二条院[新拾遺])

133:名無氏物語
05/11/30 10:50:43 frESQS8b
まだきより波のしがらみかけてけり禊ぎ待つまの賀茂の河風(伏見院[新千載])

134:名無氏物語
05/11/30 10:55:02 bVjdGKvG
ゆくへなく月に心のすみすみて果てはいかにかならんとすらん

135:名無氏物語
05/11/30 10:55:28 bVjdGKvG
いとふ世も月すむ秋になりぬれば永らへずはと思ひなるかな

136:名無氏物語
05/11/30 10:55:56 bVjdGKvG
なにごともかはりのみゆく世の中におなじかげにてすめる月かな

137:名無氏物語
05/11/30 10:56:17 bVjdGKvG
世の中のうきをもしらですむ月のかげは我が身の心ちこそすれ

138:名無氏物語
05/11/30 10:56:51 bVjdGKvG
さびしさは秋見し空にかはりけり枯野をてらす有明の月

139:名無氏物語
05/11/30 10:57:34 bVjdGKvG
弓はりの月にはづれて見しかげのやさしかりしはいつか忘れん

140:名無氏物語
05/11/30 11:00:47 4ww5Uuci
鶯はをしむとやなく朝ぐもりちりゆく雪の花のなごりに

141:名無氏物語
05/11/30 11:01:15 4ww5Uuci
ゆふつけのしだりも永き春の日の明けばうららになくぞ悲しき

142:名無氏物語
05/11/30 11:01:50 4ww5Uuci
うき世には花ともがなやとどまらで我が身を風にまかせはつべき

143:名無氏物語
05/11/30 11:02:18 4ww5Uuci
山里にしる人もなきほととぎす馴れにし里をあはれとぞなく

144:名無氏物語
05/11/30 11:03:10 4ww5Uuci
秋風のさむき宵間にをぎの葉にそそのかされて人ぞ恋しき

145:名無氏物語
05/11/30 11:03:39 4ww5Uuci
秋の夜の寝覚のほどを雁がねの空にしればやなきわたるらん

146:名無氏物語
05/11/30 12:26:37 WBRVNAhL
橘の香をなつかしみほととぎす花散る里をたづねてぞとふ

147:名無氏物語
05/11/30 12:40:57 B83yFQVE
春雨にぬれてたづねん山ざくら雲のかへしの嵐もぞふく

148:名無氏物語
05/11/30 12:41:41 B83yFQVE
人よりも心のかぎりながめつる月はたれとも分かじものゆゑ

149:名無氏物語
05/11/30 12:42:05 B83yFQVE
いかなればおなじ時雨にもみぢする柞の杜のうすくこからん

150:名無氏物語
05/11/30 12:42:35 B83yFQVE
水上にもみぢながれて大井河むらごに見ゆる滝のしら糸

151:名無氏物語
05/11/30 12:43:03 B83yFQVE
逢ふまでとせめて命のをしければ恋こそ人の祈りなりけれ

152:名無氏物語
05/11/30 12:43:36 B83yFQVE
さらでだに恋しきものを昔みし花ちる里に人のまつなる

153:名無氏物語
05/11/30 12:45:44 WBRVNAhL
木枯しに嶺の木の葉やたぐふらんむらごに見ゆる滝のしらいと(西行)

154:名無氏物語
05/11/30 12:57:31 Z0JY5+I3
ゆふ日さすかたより霜のかつ消えてむらごにみゆる庭の紅葉葉(細川幽斎)

155:名無氏物語
05/12/01 08:15:32 wLufgnVs
さりともと思ふ心にひかされて今まで世にもふる我が身かな(後拾遺653)

156:名無氏物語
05/12/01 08:15:58 wLufgnVs
空にもや人はしるらんよとともに天つ雲ゐをながめくらせば(続千載1113)

157:名無氏物語
05/12/01 08:23:46 ZsWXxVM4
たのむるに命をのぶるものならば千歳もかくてあらむとや思ふ

158:名無氏物語
05/12/01 08:36:54 HgKMqPlw
葦たづの沢辺に年はへぬれども心は雲のうへにのみこそ(後撰753)

159:名無氏物語
05/12/01 08:37:21 HgKMqPlw
桜花こよひかざしにさしながらかくてちとせの春をこそへめ(拾遺286)

160:名無氏物語
05/12/01 08:42:40 x54MxbWx
葦たづの雲ゐにかかる心あらば世をへて沢に住まずぞあらまし

161:名無氏物語
05/12/01 08:43:09 x54MxbWx
沢にのみ年は経ぬれど葦鶴の心は雲の上にのみこそ

162:名無氏物語
05/12/01 08:48:08 KSC+vfF/
しらざりき雲井のよそに見し月のかげを袂にやどすべしとは

163:名無氏物語
05/12/01 08:48:30 KSC+vfF/
あはれとも見る人あらば思はなん月のおもてにやどす心を

164:名無氏物語
05/12/01 08:48:55 KSC+vfF/
葉がくれにちりとどまれる花のみぞしのびし人に逢ふ心ちする

165:名無氏物語
05/12/01 08:49:19 KSC+vfF/
なげけとて月やはものを思はするかこちがほなる我が涙かな

166:名無氏物語
05/12/01 08:49:56 KSC+vfF/
よしさらば涙の池に身をなして心のままに月をやどさん

167:名無氏物語
05/12/01 08:50:19 KSC+vfF/
数ならぬ心のとがになしはてじしらせてこそは身をもうらみめ

168:名無氏物語
05/12/01 08:56:32 Ej4BmTXV
ほのかにもしらせてしがな春霞かすみのうちにおもふ心を(後拾遺604)

169:名無氏物語
05/12/01 08:56:53 Ej4BmTXV
あやめ草かけし袂のねをたえてさらにこひぢにまどふ頃かな (後拾遺715)

170:名無氏物語
05/12/01 08:57:15 Ej4BmTXV
こぞのけふ別れし星も逢ひぬめりなどたぐひなきわが身なるらん(後拾遺897)

171:名無氏物語
05/12/01 09:00:43 mun6twCR
あえよとて菊の白露のごへどもすぎにし齢かへらざりけり

172:名無氏物語
05/12/01 09:01:04 mun6twCR
曇りつつ涙しぐるる我が目にも猶もみぢ葉は赤く見えけり

173:名無氏物語
05/12/01 09:01:29 mun6twCR
冬ごもり人もかよはぬ山里のまれの細道ふたぐ雪かも

174:名無氏物語
05/12/01 09:01:50 mun6twCR
冬の夜をひとり寝覚におきたればおなじ心に雁もなくなり

175:名無氏物語
05/12/01 09:02:13 mun6twCR
思へども我が身はよそに飛ぶ鳥のなど人なれぬ恋にかあるらん

176:名無氏物語
05/12/01 09:02:37 mun6twCR
思はじと心をもどく心しもまどひまさりて恋しかるらん

177:名無氏物語
05/12/01 09:26:41 7cGuwkJ4
わが宿はそこともなにかをしふべき言はでこそみめ尋ねけりやと

178:名無氏物語
05/12/01 09:27:15 7cGuwkJ4
我がおもひ空の煙となりぬれば雲ゐながらも猶尋ねてん

179:名無氏物語
05/12/01 09:45:29 aHjZ8pcM
をりて見るかひもあるかな梅の花ふたたび春にあふ心ちして

180:名無氏物語
05/12/01 09:46:06 aHjZ8pcM
をぐら山峰のもみぢ葉こころあらば今ひとたびのみゆきまたなむ

181:名無氏物語
05/12/01 09:46:28 aHjZ8pcM
君がため祝ふ心のふかければひじりの御代のあとならへとぞ

182:名無氏物語
05/12/01 09:46:54 aHjZ8pcM
春の夜の夢のなかにも思ひきや君なき宿をゆきて見むとは

183:名無氏物語
05/12/01 09:50:43 P626vHXO
み山路はもみぢもふかき心あれや嵐のよそにみゆきまちける(藤原定家)


184:名無氏物語
05/12/01 09:51:07 P626vHXO
声たてぬあらしもふかき心あれやみやまのもみぢみゆきまちけり(定家)

185:名無氏物語
05/12/01 09:59:21 EOi4hjpJ
小倉山今一度もしぐれなばみゆきまつまの色やまさらん(藤原光俊[続古今])

186:名無氏物語
05/12/01 09:59:55 EOi4hjpJ
いにしへのあとをたづねて小倉山みねのもみぢや行きてをらまし(後嵯峨院[続後撰])

187:名無氏物語
05/12/01 10:03:59 W1d8j+EZ
よし野山岸のもみぢし心あらばまれのみゆきを色かへでまて

188:名無氏物語
05/12/01 10:04:33 W1d8j+EZ
をぐら山みねのもみぢばなにを糸にへてか織りけむしるやしらずや

189:名無氏物語
05/12/01 16:34:09 uudkJld4
いたづらに今は染めけりをぐら山いつの秋まで行幸待ちけむ(姉小路基綱)

190:名無氏物語
05/12/01 16:42:20 7OhtFF8q
をぐら山峰の木の葉や色にいでてふりにしみゆき今もまつらむ(藤原忠定)

191:名無氏物語
05/12/01 16:43:00 7OhtFF8q
をぐら山峰のもみぢはなく鹿の涙にそめて色にいづらし(藤原為家)

192:名無氏物語
05/12/01 16:48:06 zA/VMtHl
をぐら山もみぢにとめし小車も跡こそたゆれみゆき降りつつ(契沖)

193:名無氏物語
05/12/01 16:55:09 WznFHb3U
むもれ木に花さく春のなかりせばまぢかき枝もたれかをらまし

194:名無氏物語
05/12/01 17:00:43 f5zF3OxW
花すすき我こそしたに思ひしかほに出でて人にむすばれにけり(古今748)

195:名無氏物語
05/12/01 17:01:14 f5zF3OxW
をみなへし折りけむ枝のふしごとにすぎにし君を思ひいでやせし(後撰349)

196:名無氏物語
05/12/01 17:01:54 f5zF3OxW
をみなへしをりもをらずもいにしへをさらにかくべきものならなくに(後撰350)

197:名無氏物語
05/12/01 17:09:51 YhUPKXUi
しづたまき夕はたぐものたてぬきにあやおりみだる春雨の空(藤原秀能)

198:名無氏物語
05/12/01 17:16:55 VU3bW+VH
春雨のあやおりかけし水のおもに秋はもみぢの錦をぞしく(道命[詞花])

199:名無氏物語
05/12/01 17:17:18 VU3bW+VH
ちりちらず人もたづねぬ古郷の露けき花に春風ぞふく(慈円[新古今])

200:名無氏物語
05/12/01 17:17:44 VU3bW+VH
かげきよき花の鏡と見ゆるかな長閑にすめる白川の水(源有仁[千載])

201:名無氏物語
05/12/01 17:18:11 VU3bW+VH
波かくる井手の山吹さきしより折られぬ水に蛙なくなり(土御門院[続後撰])

202:名無氏物語
05/12/01 17:21:22 E7xKRjbk
花の色の折られぬ水にこすさほの雫も匂ふ宇治の河長(定家)

203:名無氏物語
05/12/01 17:22:05 E7xKRjbk
龍田河折られぬ水の紅に流れてはやき秋の影かな(定家)

204:名無氏物語
05/12/01 17:22:29 E7xKRjbk
梅が香やまづ映るらむ影きよき玉島川の花の鏡に(定家)

205:名無氏物語
05/12/01 17:22:52 E7xKRjbk
春をへて門田にしむる苗代に花の鏡の影ぞかはらぬ(定家)

206:名無氏物語
05/12/01 17:23:15 E7xKRjbk
ゆく水の花の鏡の影もうしあだなる色のうつりやすさは(定家)

207:名無氏物語
05/12/01 17:26:16 kd4Jz54V
散りかかる花の鏡の水の面にかさねてくもる春の夜の月(源資平[続古今])

208:名無氏物語
05/12/01 17:26:56 kd4Jz54V
散りかかる影もはかなく行く水に数かきあへぬ花の白波(憲実[続拾遺])

209:名無氏物語
05/12/01 17:27:23 kd4Jz54V
吉野川折られぬ水に袖ぬれて浪にうつろふ岸の山吹(藤原知家[続拾遺])

210:名無氏物語
05/12/01 17:28:19 kd4Jz54V
つねよりものどけくにほへ桜花春くははれる年のしるしに(藤原顕季[風雅])

211:名無氏物語
05/12/01 17:28:48 kd4Jz54V
我が涙露ももらすな枕だにまだしらすげの真野の秋風(後嵯峨院[続拾遺])

212:名無氏物語
05/12/01 17:31:54 gBf9JQok
春ごとにながるる河を花と見てをられぬ水に袖やぬれなむ(古今43)

213:名無氏物語
05/12/01 17:32:15 gBf9JQok
年をへて花のかがみとなる水はちりかかるをやくもるといふらむ(古今44)

214:名無氏物語
05/12/01 17:40:29 7OhtFF8q
行きゆかずきかまほしきをいづかたにふみさだむらんあしうらの山(藤原定頼)

215:名無氏物語
05/12/01 17:41:18 7OhtFF8q
さくら花春くははれる年しもぞつねよりも猶ちりまさりける(藤原高遠)

216:名無氏物語
05/12/01 17:42:04 7OhtFF8q
みる人もなき山里の花のいろはなかなか風ぞをしむべらなる(藤原道信)

217:名無氏物語
05/12/01 17:42:33 7OhtFF8q
みる人もなき山里の秋の夜は月のひかりもさびしかりけり(藤原範永)

218:名無氏物語
05/12/01 17:43:23 7OhtFF8q
いまぞしるあひそめ川の水上はたえずながるる涙なりけり(源仲綱)

219:名無氏物語
05/12/01 17:45:15 Jq6NEB4+
あひにあひて物思ふ春はかひもなし花も霞もめにしたたねば(和泉式部)


220:名無氏物語
05/12/01 17:45:48 Jq6NEB4+
枕だに知らねばいはじ見しままに君かたるなよ春の夜の夢(和泉式部)


221:名無氏物語
05/12/01 17:46:12 Jq6NEB4+
ともかくも言はばなべてになりぬべしねになきてこそ見せまほしけれ(和泉式部)


222:名無氏物語
05/12/01 17:53:03 u27ZWGW/
夢をだにみつとはいはじ難波なる葦のしのやの夜はの秋かぜ(二条為氏[続千載])

223:名無氏物語
05/12/01 17:53:31 u27ZWGW/
夢にだにみつとはいはじおのづから思ひあはする人もこそあれ(源俊定[風雅])

224:名無氏物語
05/12/01 17:53:58 u27ZWGW/
秋きぬといはぬをしるは吹く風の身にしむ時の心なりけり(少将内侍[続古今])

225:名無氏物語
05/12/01 17:54:27 u27ZWGW/
影みえて汀にたてる白菊は折られぬ波の花かとぞみる(村上天皇[新勅撰])

226:名無氏物語
05/12/01 17:59:25 Jq6NEB4+
春霞たつやおそきと山川の岩間をくぐる音きこゆなり(和泉式部)

227:名無氏物語
05/12/01 17:59:58 Jq6NEB4+
むめの香を君によそへてみるからに花のをりしる身ともなるかな(和泉式部)

228:名無氏物語
05/12/01 18:01:40 Jq6NEB4+
のどかなる折こそなけれ花を思ふ心のうちに風はふかねど(和泉式部)

229:名無氏物語
05/12/01 18:04:20 Jq6NEB4+
あぢきなく春は命のをしきかな花ぞこの世のほだしなりける(和泉式部)

230:名無氏物語
05/12/01 18:04:44 hyCS4Ia3
人もがな見せも聞かせも萩の花さく夕かげのひぐらしの声(千載247・和泉式部)

231:名無氏物語
05/12/01 18:10:22 DtLL9lS8
朽ち残る板田の橋もかよふなりたえにし中を何にかけまし(二条満基[新続古今])

232:名無氏物語
05/12/01 18:10:53 DtLL9lS8
かくこそは春まつ梅は咲きにけれたとへん方もなき我が身かな(源行宗[風雅])

233:名無氏物語
05/12/01 18:11:19 DtLL9lS8
聞きわたる長柄の橋も朽ちにけり身のたぐひなる古き名ぞなき(西園寺実氏[続拾遺])

234:名無氏物語
05/12/01 18:11:50 DtLL9lS8
人しれず恋ひわたるまに朽ちにけり長柄の橋を又やつくらん(藤原隆房[続古今])

235:名無氏物語
05/12/01 18:12:12 DtLL9lS8
いかにせん身をはやながら思ひ川うたかたばかりあるかひもなし(飛鳥井教定[続拾遺])

236:名無氏物語
05/12/01 18:15:19 NJZQZHOY
おもひ河身をはやながら水の泡のきえてもあはむ浪のまもがな(家隆[新勅撰])

237:名無氏物語
05/12/01 18:29:22 NJZQZHOY
なれきつる霞の衣たちわかれ我をばよそにすぐる春かな(教実[新勅撰])

238:名無氏物語
05/12/02 01:54:10 KKXzfkgR
はるかなる大江の橋はつくりけん人の心ぞ見えわたりける(源俊頼)

239:名無氏物語
05/12/02 01:54:55 KKXzfkgR
くまの川みをはやながらめぐりあはん音にのみ聞くみづからぞうき(順徳院)

240:名無氏物語
05/12/02 01:57:39 KKXzfkgR
たちぬはぬもみぢの衣そめはててなに山ひめの布びきの滝(順徳院)

241:名無氏物語
05/12/02 02:00:21 RdkyjYmB
秋の色のかぎりとみるもかなしきになに山姫の木の葉そむらん(宗尊親王)

242:名無氏物語
05/12/02 02:06:00 HqZh0LZT
今日といへば唐土までも行く春を都にのみと思ひけるかな

243:名無氏物語
05/12/02 02:06:24 HqZh0LZT
たをやめの夜戸出のすがたおもほえて眉より青き玉のを柳

244:名無氏物語
05/12/02 02:07:14 HqZh0LZT
春くれば玉の砌をはらひけり柳の糸や伴のみやつこ

245:名無氏物語
05/12/02 02:07:40 HqZh0LZT
聞く人ぞ涙は落つる帰る雁鳴きて行くなる曙の空

246:名無氏物語
05/12/02 02:08:06 HqZh0LZT
ながめするみどりの空もかき曇りつれづれまさる春雨ぞふる

247:名無氏物語
05/12/02 02:08:32 HqZh0LZT
面影に花のすがたを先だてて幾重越えきぬ峯の白雲

248:名無氏物語
05/12/02 02:11:45 FxI6T5K7
霞しく松浦の沖にこぎ出でてもろこしまでの春を見るかな(慈円[新勅撰]) 

249:名無氏物語
05/12/02 02:17:21 DS0UFxAG
敷島ややまと島ねの朝霞もろこしまでも春は立つらし(後嵯峨院[続後撰])

250:名無氏物語
05/12/02 02:17:54 DS0UFxAG
衣手にすずしき風をさきだてて曇りはじむる夕立の空(宮内卿[玉葉])

251:名無氏物語
05/12/02 02:18:29 DS0UFxAG
過やすき時雨を風にさきだてて雲の跡行く冬の夜の月(中臣祐臣[続千載])

252:名無氏物語
05/12/02 02:18:55 DS0UFxAG
月さゆるをみの衣を先だてて霜におきふす雲の上人(公賢[新千載])

253:名無氏物語
05/12/02 02:19:29 DS0UFxAG
木ずゑより散りかふ花を先だてて風の下行く志賀の山道(伏見院新宰相[新拾遺])

254:名無氏物語
05/12/02 02:29:12 x+GKjAvT
たづねてもたれかはとはんうづらなく野辺にあはれを深草の里(兼宗)

255:名無氏物語
05/12/02 02:35:37 A5z4iK1t
日の本の光を見せてはるかなる唐土までも春や立つらむ(細川幽斎)

256:名無氏物語
05/12/02 02:36:15 A5z4iK1t
五月待つ花橘の香をかげば昔の人の袖の香ぞする(読人不知 古今)

257:名無氏物語
05/12/02 02:37:11 A5z4iK1t
昔をば花橘のなかりせば何につけてか思ひ出でまし(藤原高遠 後拾遺)

258:名無氏物語
05/12/02 02:37:36 A5z4iK1t
誰かまた花橘に思ひ出でん我も昔の人となりなば(俊成 新古)

259:名無氏物語
05/12/02 08:23:13 Xi8vG4la
ふりそめて幾日になりぬ鈴鹿川八十瀬もしらぬ五月雨の比(新勅撰・俊成) 

260:名無氏物語
05/12/02 08:29:55 J/Oz+zhi
あふまでの命もがなと思ひしはくやしかりける我が心かな

261:名無氏物語
05/12/02 08:30:21 J/Oz+zhi
夏草のしげりのみゆく思ひかな待たるる秋のあはれしられて

262:名無氏物語
05/12/02 08:30:47 J/Oz+zhi
けふぞしる思ひいでよとちぎりしは忘れんとての情けなりけり

263:名無氏物語
05/12/02 08:31:12 J/Oz+zhi
いかにせんその五月雨のなごりよりやがてをやまぬ袖のしづくを

264:名無氏物語
05/12/02 08:31:43 J/Oz+zhi
人はこで風のけしきのふけぬるにあはれに雁のおとづれて行く

265:名無氏物語
05/12/02 08:32:14 J/Oz+zhi
さまざまに思ひみだるる心をば君がもとにぞつかねあつむる

266:名無氏物語
05/12/03 00:57:08 iVg3m3Mw
春来ぬと目にはさやかに見えねども花はひとへに心にぞある(失明した9歳の小姓)

267:名無氏物語
05/12/03 04:59:18 0zPX5ieK
青柳を片糸によりて鶯のぬふてふ笠は梅の花笠

268:名無氏物語
05/12/03 05:07:03 zD40wcSE
世の人の心の花もあひにあひぬ春くははれる春を待ちえて(烏丸光広)

269:名無氏物語
05/12/03 05:08:42 zD40wcSE
めぐり行く床の涙のうたかたに秋さへ冬にあはで消えめや(正徹)

270:名無氏物語
05/12/03 05:09:14 zD40wcSE
みるほどはみじかきあしのふしのまもなみに入江のみか月のかげ(宣長)

271:名無氏物語
05/12/03 05:13:57 uTgHrdKU
袖のうへにぬるる顔なる光かな月こそ旅の心しりけれ(藤原俊成女)

272:名無氏物語
05/12/03 05:16:54 bOMG9uYR
人はうし嘆きはつゆもなぐさまずさはこはいかにすべき心ぞ

273:名無氏物語
05/12/03 05:17:39 bOMG9uYR
あふと見しその夜の夢のさめであれな長きねぶりはうかるべけれど

274:名無氏物語
05/12/03 05:18:04 bOMG9uYR
あはれあはれこの世はよしやさもあらばあれ来む世もかくや苦しかるべき

275:名無氏物語
05/12/03 05:18:33 bOMG9uYR
なにとなく芹と聞くこそあはれなれつみけん人の心しられて

276:名無氏物語
05/12/03 05:19:02 bOMG9uYR
はらはらと落つる涙ぞあはれなるたまらずものの悲しかるべし

277:名無氏物語
05/12/03 05:19:32 bOMG9uYR
吉野山やがて出でじと思ふ身を花ちりなばと人やまつらん

278:名無氏物語
05/12/03 13:50:27 Cw15g6xi
ほのぼのと春こそ空にきにけらし天のかぐ山霞たなびく

279:名無氏物語
05/12/03 13:51:09 Cw15g6xi
いつしかと霞める空のけしきにてゆくすゑ遠しけさの初春

280:名無氏物語
05/12/03 13:52:09 Cw15g6xi
鶯のなけどもいまだふる雪に杉の葉しろきあふ坂の山

281:名無氏物語
05/12/03 13:52:49 Cw15g6xi
見わたせば山もとかすむ水無瀬川夕べは秋となにおもひけん

282:名無氏物語
05/12/03 22:29:20 Cw15g6xi
春ゆけば霞のうへに霞みして月に果つらし小野の山みち

283:名無氏物語
05/12/03 22:31:25 Cw15g6xi
を泊瀬や宿やはわかん吹きにほふ風の上ゆく花の白雲

284:名無氏物語
05/12/03 22:31:56 Cw15g6xi
桜咲く遠山鳥のしだり尾のなかながし日もあかぬ色かな

285:名無氏物語
05/12/03 22:39:24 virTAF4S
ちるをこそあはれとみしか梅のはな花やことしは人をしのばむ(後拾遺1005/小大君)

286:名無氏物語
05/12/04 00:23:23 W2Yv2C/H
吉野山さくらにかかる夕がすみ花もおぼろの色はありけり

287:名無氏物語
05/12/04 00:23:50 W2Yv2C/H
吹く風もをさまれる世のうれしきは花みる時ぞまづおぼえける

288:名無氏物語
05/12/04 00:24:18 W2Yv2C/H
われならで見し世の春の人ぞなきわきてもにほへ雲の上の花

289:名無氏物語
05/12/04 00:25:02 W2Yv2C/H
春はただ軒端の花をながめつついづち忘るる雲の上かな

290:名無氏物語
05/12/04 00:25:30 W2Yv2C/H
春雨も花のとだえぞ袖にもる桜つづきの山の下道

291:名無氏物語
05/12/04 00:32:16 W2Yv2C/H
み吉野の高嶺のさくら散にけり嵐もしろき春の明けぼの

292:名無氏物語
05/12/04 01:20:53 W2Yv2C/H
治めけんふるきにかへる風ならば花散るとても厭はざらまし

293:名無氏物語
05/12/04 03:08:38 W2Yv2C/H
風は吹くとしづかに匂へ乙女子が袖ふる山に花の散る頃

294:名無氏物語
05/12/04 03:10:46 W2Yv2C/H
なにとなく過ぎこしかたの恋しきにこころともなふ遅桜かな

295:名無氏物語
05/12/04 03:12:18 W2Yv2C/H
あやめふく萱が軒端に風すぎてしどろに落つる村雨の露

296:名無氏物語
05/12/04 04:08:24 W2Yv2C/H
難波江やあまのたくなは燃えわびて煙にしめる五月雨のころ

297:名無氏物語
05/12/04 08:55:23 1of1AUFw
桜ばな散りなむ後のおもかげに朝ゐる雲のたたむとすらむ(歌仙落書)

298:名無氏物語
05/12/04 09:09:00 W2Yv2C/H
ほととぎす雲ゐのよそに過ぎぬなり晴れぬ思ひの五月雨のころ

299:名無氏物語
05/12/04 09:57:56 W2Yv2C/H
神山にゆふかけてなくほととぎす椎柴がくれしばし語らへ

300:名無氏物語
05/12/04 09:58:36 W2Yv2C/H
夕立のはれゆく峰の雲間より入日すずしき露の玉笹

301:名無氏物語
05/12/04 09:59:02 W2Yv2C/H
呉竹の葉ずゑかたよりふる雨にあつさひまある水無月の空

302:名無氏物語
05/12/04 10:21:26 W2Yv2C/H
見るからにかたへ涼しき夏衣日も夕暮のやまとなでしこ

303:名無氏物語
05/12/05 20:42:07 Oqbw/Gyt
柴の戸に入日の影はさしながらいかにしぐるる山辺なるらん〔新古・清輔〕

304:名無氏物語
05/12/06 16:33:25 VIBltJ+C
むめの花かばかりにほふ春の夜のやみは風こそうれしかりけれ

305:名無氏物語
05/12/06 16:46:34 EcDcRIxL
花ゆゑにかからぬ山ぞなかりける心は春の霞ならねど

306:名無氏物語
05/12/06 16:54:03 +jB8jqHJ
とやまには柴の下葉も散りはててをちの高根に雪ふりにけり

307:名無氏物語
05/12/06 16:59:33 oS2L4rAB
ふる畑のそはの立つ木にゐる鳩の友よぶ声のすごき夕暮

308:名無氏物語
05/12/06 17:00:07 oS2L4rAB
またれつる入相の鐘のおとすなり明日もやあらばきかんとすらん

309:名無氏物語
05/12/06 17:00:51 oS2L4rAB
入日さす山のあなたはしらねども心をかねておくりおきつる

310:名無氏物語
05/12/06 17:01:17 oS2L4rAB
しばの庵はすみうきこともあらましをともなふ月の影なかりせば

311:名無氏物語
05/12/06 17:02:08 oS2L4rAB
わづらはで月には夜もかよひけり隣へつたふ畔のほそ道

312:名無氏物語
05/12/06 17:02:47 oS2L4rAB
すぎてゆく羽風なつかし鶯よなづさひけりな梅の立枝に

313:名無氏物語
05/12/06 17:05:19 Bf7VKYCV
まどはずなくららの花のくらきよに我もたなびけ燃えんけぶりに

314:名無氏物語
05/12/06 17:12:02 5xK1uA8f
秋の露やたもとにいたくむすぶらん長き夜あかずやどる月かな

315:名無氏物語
05/12/06 17:12:32 5xK1uA8f
露は袖に物おもふ頃はさぞなおくかならず秋のならひならねど

316:名無氏物語
05/12/06 17:13:04 5xK1uA8f
野原より露のゆかりを尋ねきてわが衣手に秋風ぞふく

317:名無氏物語
05/12/06 17:13:38 5xK1uA8f
ものや思ふ雲のはたての夕暮に天つ空なる初雁の声

318:名無氏物語
05/12/06 17:14:05 5xK1uA8f
はつ雁のとばたの暮の秋風におのれとうすき山の端の雲

319:名無氏物語
05/12/06 17:14:38 5xK1uA8f
いにしへの千世のふる道年へてもなほ跡ありや嵯峨の山風

320:名無氏物語
05/12/06 17:18:57 pSnnwCbv
天の河あれにし床をけふばかりうちはらふ袖のあはれいくとせ(定家)

321:名無氏物語
05/12/06 17:19:32 pSnnwCbv
山風のあれにし床をはらふ夜はうきてぞこほる袖の月影(定家)

322:名無氏物語
05/12/06 17:20:31 pSnnwCbv
秋はまた濡れこし袖のあひにあひて雄島の海人ぞ月になれける(定家)

323:名無氏物語
05/12/06 17:20:55 pSnnwCbv
なれし夜の月ばかりこそ身にはそへ濡れても濡るる袖にやどりて(定家)

324:名無氏物語
05/12/06 17:21:19 pSnnwCbv
秋の月袖になれにし影ながら濡るる顔なる布引の滝(定家)

325:名無氏物語
05/12/06 17:24:55 thvuFs5x
をみなへし池のさ波に枝ひちて物思ふ袖のぬるる顔なる(西行)

326:名無氏物語
05/12/06 17:32:37 zlqRS6th
あはれなる時を夕べと思ふより時雨にそひてふる涙かな(心円[玉葉])

327:名無氏物語
05/12/06 17:45:57 LTNTC4V3
我が身なほいかにまちみん三輪の山つれなくてのみすぎのむらだち(藤原雅経)

328:名無氏物語
05/12/06 17:46:25 LTNTC4V3
木がらしやいかにまち見むみわの山つれなき杉の雪折のこゑ(源具親)

329:名無氏物語
05/12/06 17:46:56 LTNTC4V3
たづねてもいかに待ちみんほととぎすみわの山べの夕暮の空(藤原家隆)

330:名無氏物語
05/12/06 17:54:33 FlRLGSce
袖のうへにぬるる顔なる光かな月こそ旅の心しりけれ(藤原俊成女)

331:名無氏物語
05/12/06 18:13:11 ls+ytkcP
くまの川みをはやながらめぐりあはん音にのみ聞くみづからぞうき(順徳院)

332:名無氏物語
05/12/06 18:13:35 ls+ytkcP
たちぬはぬもみぢの衣そめはててなに山ひめの布びきの滝(順徳院)

333:名無氏物語
05/12/06 18:14:23 ls+ytkcP
おのづからむすぶ契も夏川のうたかた人に消えつつぞふる(順徳院)

334:名無氏物語
05/12/06 18:25:28 EcDcRIxL
人すまずあれたるやどを来て見れば今ぞ木の葉は錦おりける

335:名無氏物語
05/12/06 18:25:52 EcDcRIxL
涙さへ時雨にそひてふるさとは紅葉の色もこさまさりけり

336:名無氏物語
05/12/06 18:33:55 o2B4NTbt
すがまくら玉ちる閨の袖のうへにぬるるがほなる床の月かげ(後鳥羽院)

337:名無氏物語
05/12/07 11:14:53 xy4LZYjk
みわの山いかに待ち見む年ふともたづぬる人もあらじと思へば(古今780)

338:名無氏物語
05/12/07 11:26:21 jY2s5HTA
はつ花のひらけはじむる梢よりそばへて風のわたるなるかな

339:名無氏物語
05/12/07 11:26:54 jY2s5HTA
空はれて雲なりけりなよしの山花もてわたる風と見たれば

340:名無氏物語
05/12/07 11:27:19 jY2s5HTA
世の中を思へばなべて散る花の我が身をさてもいづちかもせむ

341:名無氏物語
05/12/07 11:27:43 jY2s5HTA
花ちらで月はくもらぬ世なりせばものを思はぬ我が身ならまし

342:名無氏物語
05/12/07 11:28:21 jY2s5HTA
吉野山雲をはかりに尋ねいりて心にかけし花をみるかな

343:名無氏物語
05/12/07 11:28:46 jY2s5HTA
わきて見ん老木は花もあはれなり今いくたびか春に逢ふべき

344:名無氏物語
05/12/07 11:34:24 seGjbL58
ことのはのうつろふだにもあるものをいとど時雨のふりまさるらむ

345:名無氏物語
05/12/07 11:43:46 sKV7cq8e
里のあまのたくものけぶり心せよ月のでしほの空晴れにけり

346:名無氏物語
05/12/07 11:44:14 sKV7cq8e
うす雲のただよふ空の月かげはさやけきよりもあはれなりけり

347:名無氏物語
05/12/07 11:44:34 sKV7cq8e
秋の雲千里をかけて消えぬらし行くこと遅き夜半の月かな

348:名無氏物語
05/12/07 11:45:01 sKV7cq8e
ひさかたの桂のかげになく鹿はひかりをかけて声ぞさやけき

349:名無氏物語
05/12/07 11:45:54 sKV7cq8e
さびしさはみ山の秋の朝ぐもり霧にしをるる真木の下露

350:名無氏物語
05/12/07 11:46:49 sKV7cq8e
秋ふけぬ鳴けや霜夜のきりぎりすややかげ寒しよもぎふの月

351:名無氏物語
05/12/07 11:52:45 g/CK1EYb
今はとて我が身しぐれにふりぬれば言の葉さへにうつろひにけり

352:名無氏物語
05/12/07 12:02:10 vJseK+Y0
世の中はいかにやいかに風のおとをきくにも今は物やかなしき

353:名無氏物語
05/12/07 12:02:33 vJseK+Y0
世の中はいさともいさや風のおとは秋に秋そふ心地こそすれ

354:名無氏物語
05/12/07 12:03:25 vJseK+Y0
みくまのの浦よりをちにこぐ舟のわれをばよそにへだてつるかな

355:名無氏物語
05/12/07 12:04:08 vJseK+Y0
難波潟みじかき葦のふしのまもあはでこの世をすぐしてよとや

356:名無氏物語
05/12/08 08:43:28 14cHQgBI
あま小舟我をばよそにみ熊野の浦より遠に遠ざかりつつ(藻壁門院但馬[新拾遺])

357:名無氏物語
05/12/08 08:55:24 L0nfayTu
あはれいかに草葉の露のこぼるらん秋風立ちぬ宮城野の原

358:名無氏物語
05/12/08 08:55:48 L0nfayTu
きりぎりす夜さむに秋のなるままによわるかこゑの遠ざかりゆく

359:名無氏物語
05/12/08 08:56:31 L0nfayTu
くまもなき月のひかりにさそはれて幾雲ゐまでゆく心ぞも

360:名無氏物語
05/12/08 08:57:06 L0nfayTu
白雲をつばさにかけてゆく雁の門田のおもの友したふなる

361:名無氏物語
05/12/08 08:57:37 L0nfayTu
山ざとは秋のすゑにぞ思ひしるかなしかりけり木がらしの風

362:名無氏物語
05/12/08 08:58:07 L0nfayTu
こころなき身にもあはれはしられけり鴫たつ沢の秋の夕暮

363:名無氏物語
05/12/08 09:01:33 W/TewoN3
難波なる身をつくしてのかひもなし短き蘆の一夜ばかりは(定家[続後拾遺])

364:名無氏物語
05/12/08 09:11:45 ut9IP/Jw
山の蝉なきて秋こそふけにけれ木々の梢の色まさりゆく

365:名無氏物語
05/12/08 09:12:13 ut9IP/Jw
思ひ入る色は木の葉にあらはれてふかき山路の有明の月

366:名無氏物語
05/12/08 09:12:39 ut9IP/Jw
山もとの里のしるべの薄紅葉よそにもをしき夕嵐かな

367:名無氏物語
05/12/08 09:13:10 ut9IP/Jw
月ぞ今はもる山道の夕時雨のこる下葉も嵐吹くなり

368:名無氏物語
05/12/08 09:13:59 ut9IP/Jw
鈴鹿河ふかき木の葉に日数へて山田の原の時雨をぞきく

369:名無氏物語
05/12/08 09:14:56 ut9IP/Jw
深緑あらそひかねていかならむ間なく時雨のふるの神杉

370:名無氏物語
05/12/08 18:40:44 SbOLNBUU
世世かけていひしにかはる契りゆゑみじかきあしのねをのみぞなく(為家)

371:名無氏物語
05/12/08 18:52:37 Zp/pNiIs
難波江やみじかき蘆のよとともにおつる涙を知る人ぞなき(道珍)

372:名無氏物語
05/12/08 18:59:01 O09gWWJX
あしの屋のかりねの床のふしのまもみじかくあくる夏の夜な夜な(定家)

373:名無氏物語
05/12/08 19:09:10 e+NIv58V
夏の夜はみじかき葦のふしの間にいつしかかはる秋の初風(雅経)

374:名無氏物語
05/12/08 19:09:49 e+NIv58V
難波江やうきてものおもふ夏の夜のみじかき葦のふしのまもなし(雅経)

375:名無氏物語
05/12/08 19:22:00 M4LYQPDs
わがせこがうへかたらなん都鳥さこそむかしの人もとひけれ(藤原実定)

376:名無氏物語
05/12/08 19:22:22 M4LYQPDs
時鳥はな橘の枝にゐてむかしの人のうへかたらなん(慈円)

377:名無氏物語
05/12/08 19:29:38 IeiXZ1AC
一つ松枝ふりさけて二もととみののをやまの雪の夕ぐれ(木下長嘯子)

378:名無氏物語
05/12/08 19:33:02 IeiXZ1AC
かずならぬみののを山のひとつ松ひとりさめてもかひやなからん(兼好)

379:名無氏物語
05/12/08 22:36:00 SEcPT2wS
いくかへりみののを山のひとつ松ひとつしも身の為ならなくに(細川幽斎)


380:名無氏物語
05/12/08 23:05:26 E7PQ6nfx
思ひつつ寝ればや人の見えつらむ夢と知りせば覚めざらましを(小町)
恋する女の子だね

381:名無氏物語
05/12/09 05:21:35 4BhgWUVA
なにとかく心をさへは尽くすらん我がなげきにて暮るる秋かは

382:名無氏物語
05/12/09 05:21:59 4BhgWUVA
青葉さへみれば心のとまるかな散りにし花のなごりと思へば

383:名無氏物語
05/12/09 05:22:26 4BhgWUVA
さみだれの晴れまもみえぬ雲路より山ほととぎす鳴きてすぐなり

384:名無氏物語
05/12/09 05:22:53 4BhgWUVA
むすぶ手にすずしき影をそふるかな清水にやどる夏の夜の月

385:名無氏物語
05/12/09 05:23:21 4BhgWUVA
旅人のわくる夏野の草しげみ葉ずゑに菅のを笠はづれて

386:名無氏物語
05/12/09 05:23:45 4BhgWUVA
雲雀あがるおほ野の茅原夏くればすずむ木かげをねがひてぞ行く

387:名無氏物語
05/12/09 05:27:41 iD9GcgJ6
いづこにも草の枕をすずむしはここを旅とも思はざらなむ(拾遺179)

388:名無氏物語
05/12/09 05:32:15 up/P1aNN
知るやとて枕だにせぬ宵々のこころの外にもる涙かな(知家[続後撰])

389:名無氏物語
05/12/09 07:43:42 AOCin5Ti
もうちょっとペースを落とさないか

390:名無氏物語
05/12/09 22:47:08 nf9uRj74
水無瀬山木の葉あらはになるままに尾上の鐘の声ぞちかづく

391:名無氏物語
05/12/09 22:48:05 nf9uRj74
わたつ海の浪の花をば染めかねて八十島とほく雲ぞ時雨るる

392:名無氏物語
05/12/09 22:48:37 nf9uRj74
物おもへばしらぬ山路にいらねどもうき身にそふは時雨なりけり

393:名無氏物語
05/12/09 23:02:14 CrNZe7Sd
花にあかでなにかへるらむ女郎花おほかる野べにねなましものを(古今238)

394:名無氏物語
05/12/09 23:17:39 CrNZe7Sd
>>389
いいんじゃないでしょうか・・・
荒らされてるわけではないみたいなので・・・

395:名無氏物語
05/12/09 23:31:35 nf9uRj74
をしねほす伏見のくろにたつ鴫の羽音さびしき朝霜の空

396:名無氏物語
05/12/09 23:51:16 nf9uRj74
橋姫のかたしき衣さむしろに待つ夜むなしき宇治の明けぼの

397:名無氏物語
05/12/10 01:20:43 NYEmgNfl
この比は花も紅葉も枝になししばしな消えそ松のしら雪

398:名無氏物語
05/12/10 01:27:14 ys3hlWnD
風ふけば花さくかたへ思ひやる心をさへもちらしつるかな(新千載122)

399:名無氏物語
05/12/10 01:30:56 NYEmgNfl
思ひかねなほ妹がりとゆきもよにわが友千鳥空に鳴くなり

400:名無氏物語
05/12/10 01:31:18 NYEmgNfl
雪つもる民の家ゐに立つ煙これも世にふる道や苦しき

401:名無氏物語
05/12/10 08:21:45 NYEmgNfl
冬の夜のしののめの空は明けやらでおのれぞ白き山の端の雪

402:名無氏物語
05/12/10 08:40:09 NYEmgNfl
我が恋は真木の下葉にもるしぐれぬるとも袖の色に出でめや

403:名無氏物語
05/12/10 09:08:57 NYEmgNfl
たのめずは人をまつちの山なりと寝なましものをいざよひの月

404:名無氏物語
05/12/10 09:50:46 NYEmgNfl
思ひつつ経にける年のかひやなきただあらましの夕暮の空

405:名無氏物語
05/12/10 12:23:33 j0eFJz+6
今よりはうゑてだにみじ花すすき穂にいづる秋はわびしかりけり(古今242)

406:名無氏物語
05/12/10 15:13:37 5JX+pr5I
花すすきまだ露ふかし穂に出でて眺めじと思ふ秋のさかりを(式子内親王[新古今])

407:名無氏物語
05/12/10 21:55:27 NYEmgNfl
袖の中に人の名残をとどめおきて心もゆかぬしののめの道

408:名無氏物語
05/12/10 22:01:31 NYEmgNfl
風の音のそれかとまがふ夕暮の心のうちをとふ人もがな

409:名無氏物語
05/12/10 22:04:03 NYEmgNfl
袖の露もあらぬ色にぞきえかへるうつればかはる歎せしまに

410:名無氏物語
05/12/10 22:04:25 NYEmgNfl
里は荒れぬ尾上の宮のおのづから待ちこし宵も昔なりけり

411:名無氏物語
05/12/10 22:04:56 73BCaorl
秋をおきて時こそありけれ菊の花うつろふからに色のまされば(古今279)

412:名無氏物語
05/12/10 22:15:31 73BCaorl
白河のしらずともいはじ底きよみながれて世々にすまむと思へば(古今666)

413:名無氏物語
05/12/10 22:15:41 YrHG+ee9
花に飽かでつひに消えなば山桜あたりをさらぬ霞とならん(藤原俊成[風雅])

414:名無氏物語
05/12/10 22:18:11 NYEmgNfl
思ふことそなたの雲となけれども生駒の山の雨の夕暮

415:名無氏物語
05/12/10 22:19:16 NYEmgNfl
わくらばにとひこし比におもなれてさぞあらましの庭の松風

416:名無氏物語
05/12/10 22:26:21 NYEmgNfl
思ひ出づる折りたく柴の夕煙むせぶもうれし忘れ形見に

417:名無氏物語
05/12/10 22:26:49 NYEmgNfl
なき人のかたみの雲やしをるらん夕の雨に色は見えねど

418:名無氏物語
05/12/10 22:39:54 73BCaorl
枕よりまたしる人もなき恋を涙せきあへずもらしつるかな(古今670)

419:名無氏物語
05/12/10 22:43:15 NYEmgNfl
見わたせば村の朝けぞ霞みゆく民のかまども春にあふ頃

420:名無氏物語
05/12/10 22:47:00 NYEmgNfl
さびしさをいつより馴れてながむらんまだ見ぬ山の秋の夕暮

421:名無氏物語
05/12/10 22:47:04 skbL+fd9
秋風の吹きうらがへす葛の葉のうらみてもなほ恨めしきかな(古今823)

422:名無氏物語
05/12/10 22:51:44 73BCaorl
うき世には門させりともみえなくになどか我が身のいでがてにする(古今964)

423:名無氏物語
05/12/10 22:52:31 YrHG+ee9
葛の葉にあらぬ我が身も秋風の吹くにつけつつ恨みつるかな(村上天皇[新古今])

424:名無氏物語
05/12/10 22:55:47 NYEmgNfl
見るままに山風あらくしぐるめり都も今は夜寒なるらむ

425:名無氏物語
05/12/10 22:56:59 NYEmgNfl
みづがきやわが世のはじめ契りおきしそのことのはを神やうけけん

426:名無氏物語
05/12/10 22:57:24 NYEmgNfl
ながめばや神路の山に雲きえて夕べの空を出でん月かげ

427:名無氏物語
05/12/10 22:57:48 NYEmgNfl
神風や豊みてぐらになびくしでかけて仰ぐといふもかしこし

428:名無氏物語
05/12/10 23:00:56 73BCaorl
ありはてぬ命まつ間のほどばかり憂きことしげく思はずもがな(古今965)

429:名無氏物語
05/12/10 23:02:17 NYEmgNfl
万代の末もはるかに見ゆるかなみもすそ川の春の明けぼの

430:名無氏物語
05/12/10 23:08:00 NYEmgNfl
岩にむす苔ふみならす三熊野の山のかひある行末もがな

431:名無氏物語
05/12/10 23:10:32 NYEmgNfl
くまの川くだす早瀬のみなれざをさすがみなれぬ波の通ひ路

432:名無氏物語
05/12/10 23:11:52 73BCaorl
春の野のしげき草葉のつまごひにとびたつ雉のほろろとぞなく(古今1033)

433:名無氏物語
05/12/10 23:17:35 YrHG+ee9
葛の葉の恨みにかへる夢の世を忘れがたみの野辺の秋風(俊成女[新古今])

434:名無氏物語
05/12/10 23:22:04 NYEmgNfl
ちぎりあればうれしきかかる折にあひぬ忘るな神も行末の空

435:名無氏物語
05/12/10 23:29:08 73BCaorl
我のみやもえてきえなむ世とともに思ひもならぬ富士のねのごと(後撰647)

436:名無氏物語
05/12/10 23:29:19 NYEmgNfl
おしなべて空しき空のうすみどり迷へばふかきよものむら雲

437:名無氏物語
05/12/10 23:32:35 73BCaorl
昔せし我がかねごとの悲しきはいかに契りしなごりなるらむ(後撰710)

438:名無氏物語
05/12/10 23:35:21 NYEmgNfl
大空にちぎる思ひの年もへぬ月日もうけよ行末の空

439:名無氏物語
05/12/10 23:39:49 NYEmgNfl
思ふべし下りはてたる世なれども神の誓ひぞなほも朽ちせぬ

440:名無氏物語
05/12/10 23:43:58 YrHG+ee9
今よりの秋の夜風やいかならむ今朝だに葛のうらみ顔なる(寂蓮[続後撰])

441:名無氏物語
05/12/10 23:50:00 73BCaorl
水のあやをおりたちてきむぬきちらし七夕つめに衣かす夜は(拾遺1091)

442:名無氏物語
05/12/10 23:51:48 NYEmgNfl
昔には神も仏もかはらぬを下れる世とは人のこころぞ

443:名無氏物語
05/12/10 23:55:23 73BCaorl
いつはりをただすの森のゆふたすきかけつつちかへ我を思はば(新古1220)

444:名無氏物語
05/12/10 23:57:07 NYEmgNfl
いにしへの人のこころにゐし堰はいづれの世より跡絶えにけん

445:名無氏物語
05/12/11 00:04:35 mag9LOni
見ず知らぬ昔の人の恋しきはこの世を嘆くあまりなりけり

446:名無氏物語
05/12/11 00:05:13 shxJTvkg
うちとけて君は寝つらむ我はしも露のおきゐて恋に明かしつ(大和物語)

447:名無氏物語
05/12/11 00:17:34 shxJTvkg
君恋ふと我こそ胸はこがらしの森ともわぶれ影となりつつ(平中物語)

448:名無氏物語
05/12/11 00:26:22 mag9LOni
よそにては恨むべしとも見えじ世を袖しをれつつ嘆きこしかな

449:名無氏物語
05/12/11 00:42:52 qWsIousm
ありはてぬ命をさぞと知りながらはかなくも世を明け暮らす哉(藤原定家)

450:名無氏物語
05/12/11 00:52:16 mag9LOni
人ごころ恨みわびぬる袖のうへをあはれとや思ふ山の端の月

451:名無氏物語
05/12/11 00:52:30 shxJTvkg
ことならば明かしはててよ衣手にふれる涙の色も見すべく(平中物語)

452:名無氏物語
05/12/11 00:54:18 qWsIousm
我が恋はしる人もなしせく床の涙もらすな黄楊のを枕(式子内親王[新古今])

453:名無氏物語
05/12/11 00:57:35 mag9LOni
人もをし人も恨めしあぢきなく世を思ふゆゑに物思ふ身は

454:名無氏物語
05/12/11 01:28:23 shxJTvkg
富士の嶺のならぬ思ひにもえばもえ神だにけたぬむなし煙を(古今1028)

455:名無氏物語
05/12/11 01:47:53 qWsIousm
忍びあまり落つる涙をせき返し抑ふる袖ようき名もらすな(読人不知[新古今])

456:名無氏物語
05/12/11 01:52:31 mag9LOni
大方のうつつは夢になしはてつぬるがうちには何をかも見ん

457:名無氏物語
05/12/11 02:14:20 mag9LOni
夏山のしげみにはへる青つづら苦しやうき世わが身ひとつに

458:名無氏物語
05/12/11 03:27:00 hr0XsBy7
君がため惜しからざりし命さへ長くもがなと思ひつるかな

459:名無氏物語
05/12/11 06:18:02 mag9LOni
ながめのみしづのをだまきくりかへし昔を今の夕暮の空

460:名無氏物語
05/12/11 06:21:07 mag9LOni
奥山のおどろが下も踏み分けて道ある世ぞと人にしらせむ

461:名無氏物語
05/12/11 06:32:26 mag9LOni
かすみゆく高嶺を出づる朝日影さすがに春の色をみるかな

462:名無氏物語
05/12/11 06:40:43 mag9LOni
遠山路いくへもかすめさらずとてをちかた人のとふもなければ

463:名無氏物語
05/12/11 06:59:47 mag9LOni
古郷をしのぶの軒に風すぎて苔のたもとににほふたち花

464:名無氏物語
05/12/11 07:30:10 mag9LOni
おなじくは桐の落葉もふりしけなはらふ人なき秋のまがきに

465:名無氏物語
05/12/11 07:30:39 mag9LOni
見し世にもあらぬ袂のあはれとやおのれしをれてとふ時雨かな

466:名無氏物語
05/12/11 07:37:23 mag9LOni
冬ごもるさびしさ思ふ朝な朝なつま木の道をうづむ白雪

467:名無氏物語
05/12/11 08:26:35 OnmjTja3
海人の刈る藻に住む虫のわれからと音をこそ泣かめ世をば恨みじ(古今807)

468:名無氏物語
05/12/11 18:33:14 Ch2Mjd5e
ふじのねの空にや今はまがへましわが身にけたぬむなし煙を(西園寺公経[新勅撰])

469:名無氏物語
05/12/11 18:38:05 bMB0LQLB
道のべの清水ながるる柳蔭しばしとてこそ立ちとまりつれ

470:名無氏物語
05/12/11 18:38:37 bMB0LQLB
よられつる野もせの草のかげろひて涼しくくもる夕立の空

471:名無氏物語
05/12/11 18:39:08 bMB0LQLB
津の国の難波の春は夢なれや蘆のかれ葉に風わたるなり

472:名無氏物語
05/12/11 18:39:32 bMB0LQLB
さびしさにたへたる人の又もあれないほりならべん冬の山ざと

473:名無氏物語
05/12/11 18:40:07 bMB0LQLB
年くれしそのいとなみは忘られてあらぬ様なるいそぎをぞする

474:名無氏物語
05/12/11 18:40:44 bMB0LQLB
おしなべておなじ月日の過ぎゆけば都もかくや年は暮れぬる

475:名無氏物語
05/12/11 18:47:46 y7Zlzjql
恋ひしなんむなし煙をせめてただならぬおもひのはてとだにみよ(頓阿)

476:名無氏物語
05/12/11 18:51:34 nZKInEnI
消えはつる行へともみよ思ひわびかへぬ命のむなしけぶりを(定為[新千載])

477:名無氏物語
05/12/11 19:00:09 6k695pb1
足引の山にいり日の時しもぞあまたの花はてりまさりける(風雅202)

478:名無氏物語
05/12/11 19:00:37 6k695pb1
いはばしる滝にまがひて那智の山高ねを見れば花のしら雲(夫木抄)

479:名無氏物語
05/12/11 19:01:01 6k695pb1
今年だにまづ初声をほととぎす世にはふるさで我にきかせよ(詞花57)

480:名無氏物語
05/12/11 19:01:26 6k695pb1
秋の夜の月にこころのあくがれて雲ゐにものを思ふころかな(詞花106)

481:名無氏物語
05/12/12 09:20:43 2sv/3b2v
君こずは独りや寝なん笹の葉のみ山もそよにさやぐ霜夜を

482:名無氏物語
05/12/12 09:25:53 olSA+rwx
をしむとてをしまれぬべきこの世かは身をすててこそ身をもたすけめ

483:名無氏物語
05/12/12 09:26:34 olSA+rwx
そらになる心は春のかすみにて世にあらじともおもひたつかな

484:名無氏物語
05/12/12 09:27:04 olSA+rwx
月すみし宿も昔の宿ならで我が身もあらぬ我が身なりけり

485:名無氏物語
05/12/12 09:27:32 olSA+rwx
世をすつる人はまことにすつるかは捨てぬ人こそ捨つるなりけれ

486:名無氏物語
05/12/12 09:28:00 olSA+rwx
風になびく富士の煙の空にきえてゆくへもしらぬ我が心かな

487:名無氏物語
05/12/12 09:28:28 olSA+rwx
ふかき山の峰にすみける月見ずは思ひでもなき我が身ならまし

488:名無氏物語
05/12/12 09:31:02 6Sbk7t/i
とへかしな雲の上より来し雁のひとり友なき浦になく音を

489:名無氏物語
05/12/12 09:31:35 6Sbk7t/i
浪間よりおきの湊に入る舟の我ぞこがるる絶えぬ思ひに

490:名無氏物語
05/12/12 09:32:07 6Sbk7t/i
里とほみきねが神楽の音すみておのれも更くる窓の灯

491:名無氏物語
05/12/12 09:32:33 6Sbk7t/i
暁の夢をはかなみまどろめばいやはかななる松風ぞ吹く

492:名無氏物語
05/12/12 09:33:05 6Sbk7t/i
過ぎにける年月さへぞ恨めしき今しもかかる物思ふ身は

493:名無氏物語
05/12/12 09:33:45 6Sbk7t/i
夕月夜入江に塩や満ちぬらん芦のうら葉のたづのもろ声

494:名無氏物語
05/12/12 16:30:02 tTYmTarM
うす霧の籬の花の朝じめり秋は夕べと誰かいひけむ

495:名無氏物語
05/12/12 16:30:26 tTYmTarM
塩竃の浦ふく風に霧はれて八十島かけてすめる月かげ

496:名無氏物語
05/12/12 16:30:50 tTYmTarM
霧の間に明石の瀬戸に入りにけり浦の松かぜ音にしるしも

497:名無氏物語
05/12/12 16:31:13 tTYmTarM
冬枯の森のくち葉の霜のうへにおちたる月の影のさやけさ 

498:名無氏物語
05/12/12 16:43:04 4tTMMrf8
夕しほに由良の門わたるあま小舟霞の底にこぎぞ入りぬる

499:名無氏物語
05/12/12 16:49:06 AjlrbxLd
しほがまのうらがなしくも見ゆるかな霞にすけるあまの釣舟

500:名無氏物語
05/12/12 16:49:32 AjlrbxLd
君まさで煙たえにし塩がまの浦さびしくも見えわたるかな

501:名無氏物語
05/12/12 16:54:48 4tTMMrf8
思ひ寝の心やゆきて尋ぬらん夢にも見つる山桜かな

502:名無氏物語
05/12/12 17:07:37 s6MNUHcg
老らくは心の色やまさるらん年にそへてはあかぬ花かな

503:名無氏物語
05/12/12 17:13:36 M0NXWXoW
神垣の三室の山は春きてぞ花のしらゆふかけて見えける

504:名無氏物語
05/12/12 17:21:33 3kV5ap0e
かざしをる三輪の檜原の木の間よりひれふる花や神の八乙女

505:名無氏物語
05/12/12 17:25:04 3fBBRH1s
古にありけむ人も我が如や三輪の檜原にかざし折りけむ

506:名無氏物語
05/12/12 17:33:01 vmZ/pSjQ
身をつめば老木の花ぞあはれなる今幾とせか春に逢ふべき

507:名無氏物語
05/12/12 17:41:27 v5xFk+vT
しら雲にまがひし花や残るかとうはの空にも尋ねゆくかな

508:名無氏物語
05/12/12 17:48:19 Nja31cEY
みごもりに蘆の若葉や萌えぬらん玉江の沼をあさる春駒〔千載〕

509:名無氏物語
05/12/12 17:54:53 Xn47nI0h
かざこしの峯のうへにて見るときは雲は麓のものにぞありける(詞花・藤原家経)

510:名無氏物語
05/12/12 17:55:26 Xn47nI0h
かざこしを夕こえくれば郭公ふもとの雲の底に鳴くなり(千載・藤原清輔)

511:名無氏物語
05/12/12 18:06:29 vp8mR01O
唐衣日も夕暮になる時はかへすがへすぞ人は恋しき

512:名無氏物語
05/12/12 18:06:54 vp8mR01O
おのづから涼しくもあるか夏ごろも日も夕立の雨のなごりに

513:名無氏物語
05/12/13 09:01:02 NdQ5R8El
河やしろ浪のしめゆふ水の面は月の光もきよく見えけり

514:名無氏物語
05/12/13 09:07:16 rsOGY4eT
ことづてむ都までもし誘はればあなしの風にまがふ村雲

515:名無氏物語
05/12/13 09:07:55 rsOGY4eT
われこそは新島守よ隠岐の海のあらき波かぜ心してふけ

516:名無氏物語
05/12/13 09:08:35 rsOGY4eT
なびかずは又やは神に手向くべき思へば悲し和歌の浦浪

517:名無氏物語
05/12/13 09:09:02 rsOGY4eT
雪のうちに春はありともつげなくにまづしるものはうぐひすの声

518:名無氏物語
05/12/13 09:09:55 rsOGY4eT
舟つなぐかげも緑になりにけりむつだの淀のたまのを柳

519:名無氏物語
05/12/13 09:10:18 rsOGY4eT
見わたせば松もまばらになりにけり遠山桜さきにけらしも

520:名無氏物語
05/12/13 09:15:05 EWRHNZ1U
雪のうちに春は来にけり鶯の氷れる涙今やとくらむ

521:名無氏物語
05/12/13 09:20:31 XfTRIx4w
野辺の色も春のにほひもおしなべて心そめたるさとりにぞなる

522:名無氏物語
05/12/13 09:21:04 XfTRIx4w
ちりまがふ花のにほひをさきだてて光を法の筵にぞしく

523:名無氏物語
05/12/13 09:21:30 XfTRIx4w
やみはれて心の空にすむ月は西の山辺やちかくなるらん

524:名無氏物語
05/12/13 09:21:56 XfTRIx4w
世の中を夢とみるみるはかなくも猶おどろかぬ我が心かな

525:名無氏物語
05/12/13 09:22:21 XfTRIx4w
ふかく入りて神路のおくを尋ぬればまた上もなき峰の松かぜ

526:名無氏物語
05/12/13 09:23:04 XfTRIx4w
神路山月さやかなるちかひありて天の下をばてらすなりけり

527:名無氏物語
05/12/13 09:26:39 ypg9kg0M
ももつての波路に秋やたちぬらん瀬戸の汐風袂すずしも

528:名無氏物語
05/12/13 17:34:00 7WCQeP/m
山里は庭のむら草うらがれて蝉の鳴く音も秋めきにけり

529:名無氏物語
05/12/13 17:41:12 ABCgPyAY
思ひやる心もすずし彦星のつままつ宵のあまの川風

530:名無氏物語
05/12/13 17:50:58 eSBGX6Qd
うす霧の籬の花の朝じめり秋は夕べと誰かいひけむ(新古)

531:名無氏物語
05/12/13 17:57:56 Kjxsbg6Z
見わたせば山本かすむ水無瀬川夕べは秋となにおもひけん(後鳥羽院)

532:名無氏物語
05/12/13 18:04:28 fjqt2HXE
露むすぶ小萩が花の夕しめり月のみ秋となに思ひけん(後崇光院)

533:名無氏物語
05/12/13 18:14:55 VF5V8Fvq
朝まだき春のものとて天の原ふりさけみれば霞みそめつつ

534:名無氏物語
05/12/13 18:15:29 VF5V8Fvq
待ちわぶる人に咲きぬと告げんまも立ちさりがたき花の明けぼの

535:名無氏物語
05/12/13 18:16:20 VF5V8Fvq
咲きもそひ散りもはじめて花桜うきうれしさのまじる雨かな

536:名無氏物語
05/12/13 18:17:04 VF5V8Fvq
夕まぐれ花もなごりを思へばや面影おくるかへるさの道

537:名無氏物語
05/12/13 18:17:47 VF5V8Fvq
郭公声きくまでと山道にまよへる我ぞいまだ旅なる

538:名無氏物語
05/12/13 18:18:33 VF5V8Fvq
なる神の音は高雄の山ながらあたごの峰にかかる夕立

539:名無氏物語
05/12/13 18:22:56 YUfqneIl
旅ごろも袖のわかれに立ちそひて面影おくる有明の月

540:名無氏物語
05/12/13 18:23:39 YUfqneIl
くるるまで見つる名残に山桜かへるさおくる花の面かげ

541:名無氏物語
05/12/13 18:28:31 stWakdX7
見ぬ人にさきぬとつげむ程だにもたちさりがたき花のかげかな

542:名無氏物語
05/12/13 18:29:13 stWakdX7
おきもせずねもせで夜をあかしては春の物とてながめくらしつ

543:名無氏物語
05/12/13 18:29:44 stWakdX7
あまの原ふりさけ見れば春日なる三笠の山にいでし月かも

544:名無氏物語
05/12/13 18:33:31 eG/DK4LD
今朝きなきいまだ旅なる郭公花たちばなに宿はからなむ

545:名無氏物語
05/12/13 18:34:07 eG/DK4LD
ゆきやらで山路くらしつほととぎす今ひと声の聞かまほしさに

546:名無氏物語
05/12/13 18:34:51 eG/DK4LD
なき名のみたかをの山といひたつる君はあたごの峯にやあるらん

547:名無氏物語
05/12/13 18:35:25 eG/DK4LD
なる神の音はたかをの山風に雨よりも猶雲ぞさきだつ

548:名無氏物語
05/12/13 18:39:33 h1ohA5IX
矢田の野の浅茅色づく有乳山峰の沫雪さむくふるらし(万葉集)

549:名無氏物語
05/12/14 17:07:44 8XO56J7J
秋風のいたりいたらぬ袖はあらじ只我からの露の夕ぐれ

550:名無氏物語
05/12/14 17:08:25 8XO56J7J
草の葉におきそめしより白露の袖のほかなる夕暮ぞなき

551:名無氏物語
05/12/14 17:14:38 asE/hQBg
かひがねをさやにも見しがけけれなくよこほりふせるさやの中山

552:名無氏物語
05/12/14 17:20:03 yKdq7qbd
夕立のふりくる音のあらち山矢田野をかけて風ぞはげしき

553:名無氏物語
05/12/14 17:20:38 yKdq7qbd
我が涙なにこぼるらん吹く風も袖のほかなる秋の夕暮

554:名無氏物語
05/12/14 17:21:03 yKdq7qbd
旅人はさやにも見しか雲はるる甲斐が嶺出づる秋の夜の月

555:名無氏物語
05/12/14 17:21:28 yKdq7qbd
わすれずも袖とふかげか十年あまりよそに忍びし雲の上の月

556:名無氏物語
05/12/14 17:21:49 yKdq7qbd
分け入りししげき野中のつらさをや月になぐさむ人の面影

557:名無氏物語
05/12/14 17:22:14 yKdq7qbd
思ひ寝にみるとはすれどあや莚あやめもわかぬ夢ぞはかなき

558:名無氏物語
05/12/14 17:26:17 95+NFJnU
さやかなる鷲の高ねの雲ゐより影やはらぐる月よみの森

559:名無氏物語
05/12/14 17:26:57 95+NFJnU
ここをまた我すみうくてうかれなば松はひとりにならんとすらん

560:名無氏物語
05/12/14 17:27:25 95+NFJnU
年たけてまたこゆべしと思ひきや命なりけりさやの中山

561:名無氏物語
05/12/14 17:27:56 95+NFJnU
うなゐ子がすさみにならす麦笛のこゑにおどろく夏のひるぶし

562:名無氏物語
05/12/14 17:28:35 95+NFJnU
むかしかな炒粉かけとかせしことよあこめの袖に玉だすきして

563:名無氏物語
05/12/14 17:29:14 95+NFJnU
竹むまを杖にも今日はたのむかなわらは遊びを思ひ出でつつ

564:名無氏物語
05/12/14 17:31:27 e/agRykk
百敷の庭の橘おもひ出でてさらにむかしをしのぶ袖かな

565:名無氏物語
05/12/14 17:31:54 e/agRykk
み山ぢやあか月かけてなく鹿のこゑすむ方に月ぞかたぶく

566:名無氏物語
05/12/14 17:32:16 e/agRykk
秋の夜もややふけにけり山鳥のをろのはつをにかかる月かげ

567:名無氏物語
05/12/14 17:32:41 e/agRykk
ちりつもる紅葉に橋はうづもれて跡たえはつる秋のふるさと

568:名無氏物語
05/12/14 17:33:05 e/agRykk
むら雲のたえまたえまに星見えてしぐれをはらふ庭のまつかぜ

569:名無氏物語
05/12/14 17:33:37 e/agRykk
あかつきの涙ばかりをかたみにてわかるる袖をしたふ月かげ

570:名無氏物語
05/12/14 17:42:20 w04D/06A
わすれじとちぎりていでし面かげはみゆらんものを古郷の月(新古今・藤原良経)

571:名無氏物語
05/12/14 17:44:03 s1pxXyXc
山鳥のをろのはつをに鏡かけとなふべみこそなによそりけめ(「万葉集」巻十四東歌)

572:名無氏物語
05/12/14 17:52:58 3RyKxIhh
天の川そらなるものとききしかどわが目のまへの涙なりけり

573:名無氏物語
05/12/15 16:29:16 6AYO/xCz
妹背河かへらぬ水の別れ路は聞きわたるにも袖ぞぬれける(新千載)

574:名無氏物語
05/12/15 16:38:00 juWe0JY5
くもりなき玉田の野べの玉日影かざすや豊のあかりなるらん(新拾遺)

575:名無氏物語
05/12/15 16:41:30 ETgQWiZG
昔せしかくれ遊びになりなばや片すみもとによりふせりつつ

576:名無氏物語
05/12/15 16:41:58 ETgQWiZG
篠ためて雀弓はるをのわらはひたひ烏帽子のほしげなるかな

577:名無氏物語
05/12/15 16:42:35 ETgQWiZG
我もさぞ庭のいさごの土あそびさて生ひたてる身にこそありけれ

578:名無氏物語
05/12/15 16:42:59 ETgQWiZG
いたきかなしやうぶかぶりのちまき馬はうなゐわらはのしわざとおぼえて

579:名無氏物語
05/12/15 16:43:23 ETgQWiZG
こひしきをたはぶれられしそのかみのいはけなかりしをりの心は

580:名無氏物語
05/12/15 16:43:47 ETgQWiZG
なによりは舌ぬく苦こそかなしけれ思ふことをも言はせじの刑

581:名無氏物語
05/12/15 16:46:12 BQnuB/2X
いかに寝てさめし名残の悲しさぞ又もみざりし夜半の夢かな〔新勅撰〕

582:名無氏物語
05/12/15 16:54:06 U7ttSObK
そなたより吹きくる風ぞなつかしき妹が袂にふれやしつらん〔玉葉〕

583:名無氏物語
05/12/15 17:01:26 UgaL4bfr
わかれてもいく有明をしのぶらん契りて出でし古郷の月

584:名無氏物語
05/12/15 17:01:49 UgaL4bfr
ひかりをば玉串の葉にやはらげて神の国ともさだめてしがな

585:名無氏物語
05/12/15 17:02:09 UgaL4bfr
吹く風のめに見ぬかたを都とてしのぶもくるし夕暮の空

586:名無氏物語
05/12/15 17:02:47 UgaL4bfr
白雲をそらなるものと思ひしはまだ山こえぬ都なりけり

587:名無氏物語
05/12/15 17:03:12 UgaL4bfr
秋の色をおくりむかへて雲のうへになれにし月も物忘れすな

588:名無氏物語
05/12/15 17:03:36 UgaL4bfr
うき世にはかかれとてこそ生まれけめことわりしらぬわが涙かな

589:名無氏物語
05/12/15 17:09:09 SKiYbh3q
暮れてゆく春やこれより過ぎつらん花散りつもる青柳の橋(藤原頼宗『入道右大臣集』)

590:名無氏物語
05/12/15 17:17:46 m02LlC7W
ももつての波路に秋やたちぬらん瀬戸の汐風袂すずしも

591:名無氏物語
05/12/15 17:22:17 2+8GBMTO
龍田姫かざしの玉の緒をよわみ乱れにけりと見ゆる白露〔千載〕

592:名無氏物語
05/12/15 17:35:13 sxbhjCZ4
彦星の挿頭の玉の妻恋に乱れにけらしこの川の瀬に(万葉・間人宿禰)

593:名無氏物語
05/12/15 17:42:21 obgeDcKD
月影のかたぶくかたや西ならん行方もしらぬ波の上かな(中古六歌仙)

594:名無氏物語
05/12/15 17:48:38 +TIkqMS3
むめがえにこぞの宿とふうぐひすの初音もさむくあは雪ぞふる(続古今32)

595:名無氏物語
05/12/15 17:49:23 +TIkqMS3
花と見てけふやぬれなん春雨にゆけど陰なき峰の白雲(新続古今88)

596:名無氏物語
05/12/15 17:49:53 +TIkqMS3
日をさふる楢のひろ葉になく蝉の声よりはるる夕立の空(玉葉411)

597:名無氏物語
05/12/15 17:50:32 +TIkqMS3
しらつゆの玉江の葦のよひよひに秋風ちかくゆくほたるかな(新勅撰182)

598:名無氏物語
05/12/15 17:51:05 +TIkqMS3
をぎの葉に風のおとせぬ秋もあらば涙のほかに月は見てまし(新勅撰223)

599:名無氏物語
05/12/15 17:51:29 +TIkqMS3
いにしへのかたみとなしの月の色も三十路くれぬる秋ぞかなしき(続後撰372)

600:名無氏物語
05/12/15 17:54:08 oCX6mPQe
春の月涙の外にみる人やかすめるかげのあはれしるらん(宗尊親王)

601:名無氏物語
05/12/15 17:54:32 oCX6mPQe
さやかなる月さへうとくなりぬべし涙の外にみるよなければ(永福門院)

602:名無氏物語
05/12/15 17:59:06 vyYDurtT
さくらがり雨はふりきぬおなじくはぬるとも花の影にかくれむ

603:名無氏物語
05/12/15 18:06:02 UBorcG+A
鶯のこぞのやどりのふるすとや我には人のつれなかるらむ

604:名無氏物語
05/12/15 18:13:42 ENy61ogM
あら玉の年のあけゆく山かづら霞をかけて春はきにけり

605:名無氏物語
05/12/15 18:14:14 ENy61ogM
ちくま川春ゆく水はすみにけりきえていくかの峰のしら雪

606:名無氏物語
05/12/15 18:14:39 ENy61ogM
風ふけば峯のときは木露おちて空よりきゆる春のあは雪

607:名無氏物語
05/12/15 18:15:03 ENy61ogM
さほ姫のそめ行く野べはみどり子の袖もあらはに若菜つむらし

608:名無氏物語
05/12/15 18:15:25 ENy61ogM
難波がた月のでしほの夕なぎに春の霞のかぎりをぞしる

609:名無氏物語
05/12/15 18:15:49 ENy61ogM
ふる雪にいづれを花とわきもこがをる袖にほふ春のむめがえ

610:名無氏物語
05/12/16 08:27:50 +rs/b0eV
夏のせし蓬の門は霜枯れてむぐらの下は風もたまらず

611:名無氏物語
05/12/16 08:35:45 38U7S75W
なべてなき黒きほむらのくるしみは夜のおもひのむくいなるべし

612:名無氏物語
05/12/16 08:36:12 38U7S75W
塵灰にくだけはてなばさてもあらでよみがへらする言の葉ぞうき

613:名無氏物語
05/12/16 08:36:34 38U7S75W
あはれみし乳房のことも忘れけり我がかなしみの苦のみおぼえて

614:名無氏物語
05/12/16 08:37:28 38U7S75W
みよしのは山もかすみて白雪のふりにし里に春はきにけり

615:名無氏物語
05/12/16 08:38:15 38U7S75W
空はなほかすみもやらず風さえて雪げにくもる春のよの月

616:名無氏物語
05/12/16 08:38:54 38U7S75W
見ぬよまで思ひのこさぬながめより昔にかすむ春のあけぼの

617:名無氏物語
05/12/16 08:41:24 Xv2lKubl
夢さめてまだ巻きあげぬ玉だれのひま求めてもにほふ梅が香

618:名無氏物語
05/12/16 08:41:55 Xv2lKubl
秋風にまたこそとはめ津の国の生田のもりの春の明ぼの

619:名無氏物語
05/12/16 08:42:25 Xv2lKubl
春よりも花はいく日もなきものをしひてもをしめ鶯のこゑ

620:名無氏物語
05/12/16 08:43:05 Xv2lKubl
花鳥のほかにも春のありがほにかすみてかかる山のはの月

621:名無氏物語
05/12/16 08:43:45 Xv2lKubl
玉しまや河瀬の波のおとはして霞にうかぶ春の月かげ

622:名無氏物語
05/12/16 08:44:16 Xv2lKubl
白雲や花よりうへにかかるらん桜ぞたかき葛城の山

623:名無氏物語
05/12/16 08:48:54 /q2tZPf/
ぬれつつぞしひてをりつる年の内に春はいくかもあらじと思へば

624:名無氏物語
05/12/16 22:20:58 wsKc446i
玉の緒よ絶えなば絶えねながらへば忍ぶることの弱りもぞする

625:名無氏物語
05/12/16 23:44:41 Cafuqc9h
偽りのある世ならずば人かたに頼みやせまし人の言の葉

626:名無氏物語
05/12/17 08:33:27 foe21EMh
いかに寝てさめし名残の悲しさぞ又もみざりし夜半の夢かな〔新勅撰〕

627:名無氏物語
05/12/17 08:43:35 7AxnKYES
そなたより吹きくる風ぞなつかしき妹が袂にふれやしつらん〔玉葉〕

628:名無氏物語
05/12/17 08:50:56 bZaSGJgz
逢ふことは引佐細江の身をつくし深きしるしもなき世なりけり〔千載〕

629:名無氏物語
05/12/17 09:02:25 zx7qTtlW
ももしきや花もむかしの香をとめてふるき梢に春風ぞ吹く

630:名無氏物語
05/12/17 09:03:01 zx7qTtlW
花の色になほ折しらぬかざしかな三輪の檜原の春の夕暮

631:名無氏物語
05/12/17 09:03:31 zx7qTtlW
するがなるう津の山辺にちる花よ夢のうちにもたれをしめとて

632:名無氏物語
05/12/17 09:04:04 zx7qTtlW
蝉のはのうすくれなゐの遅桜をるとはすれど花もたまらず

633:名無氏物語
05/12/17 09:04:32 zx7qTtlW
みねの松入日すずしき山かげのすそ野のを田に早苗とるなり

634:名無氏物語
05/12/17 09:05:00 zx7qTtlW
いまこむといはぬばかりぞ郭公ありあけの月のむら雲のそら

635:名無氏物語
05/12/17 09:08:53 BXOGY7vk
さかりをぞをるべかりける山桜うつろふ枝は花もたまらず(頓阿)

636:名無氏物語
05/12/17 09:17:26 F+N3cy/k
やどりして春の山辺にねたる夜は夢の内にも花ぞちりける

637:名無氏物語
05/12/17 09:17:50 F+N3cy/k
いにしへに有りけむ人もわがごとや三輪の檜原にかざし折りけん

638:名無氏物語
05/12/17 09:18:33 F+N3cy/k
ぬれつつぞしひてをりつる年の内に春はいくかもあらじと思へば

639:名無氏物語
05/12/17 09:22:40 YvRe/sUj
わするなよたのむのさはをたつ雁もいなばの風の秋のゆふぐれ

640:名無氏物語
05/12/17 09:23:10 YvRe/sUj
ながむればかすめる空のうき雲とひとつになりぬかへる雁がね

641:名無氏物語
05/12/17 09:23:39 YvRe/sUj
よしの野山このめもはるの雪きえてまたふるたびは桜なりけり

642:名無氏物語
05/12/17 09:24:19 YvRe/sUj
昔誰かかる桜の花をうゑてよしのをはるの山となしけむ

643:名無氏物語
05/12/17 09:24:58 YvRe/sUj
かすみゆくやどの梢ぞあはれなるまだ見ぬ山の花のかよひぢ

644:名無氏物語
05/12/17 09:25:39 YvRe/sUj
桜さくひらの山かぜふくままに花になりゆくしがのうら浪

645:名無氏物語
05/12/17 09:32:30 6dYKXaLB
かざしをる人もかよはずなりにけり三輪の檜原の五月雨の空

646:名無氏物語
05/12/17 09:32:53 6dYKXaLB
かざしをる袖もやけさはこほるらんみわの檜原の雪の明ぼの

647:名無氏物語
05/12/18 09:15:59 IQ8aaiKe
山桜おほふばかりのかひもなし霞の袖は花もたまらず(家隆[道助法親王家五十首])

648:名無氏物語
05/12/18 09:24:15 N1WPOTSo
今こむといひしばかりに長月のありあけの月をまちいでつるかな

649:名無氏物語
05/12/18 09:32:31 sBl/SkGN
ときはなる松のみどりも春くれば今ひとしほの色まさりけり

650:名無氏物語
05/12/18 09:43:21 NGlX6Pr+
暁とおもはでしもやほととぎすまだ半天の月になくらん

651:名無氏物語
05/12/18 09:43:56 NGlX6Pr+
五月雨のはれまも青き大空にやすらひ出づる夏の夜の月

652:名無氏物語
05/12/18 09:44:40 NGlX6Pr+
夕立のなごりばかりの庭たづみ日ごろもきかぬかはづ鳴くなり

653:名無氏物語
05/12/18 09:45:35 NGlX6Pr+
夏の日の木のまもりくる庭の面にかげまでみゆる松のひとしほ

654:名無氏物語
05/12/18 09:46:30 NGlX6Pr+
みなと川夏のゆくてはしらねども流れてはやき瀬々のゆふしで

655:名無氏物語
05/12/18 09:47:10 NGlX6Pr+
かぎりあれば昨日にまさる露もなし軒のしのぶの秋のはつかぜ

656:名無氏物語
05/12/18 09:53:42 DFm8VYTr
またもこむ花にくらせるふるさとの木のまの月に風かをるなり

657:名無氏物語
05/12/18 09:54:14 DFm8VYTr
すずか河なみと花との道すがらやそせをわけし春はわすれず

658:名無氏物語
05/12/18 09:55:49 DFm8VYTr
雲のなみ煙のなみやちる花のかすみにしづむにほのみづうみ

659:名無氏物語
05/12/18 09:56:34 DFm8VYTr
なほちらじみ山がくれの遅桜またあくがれむ春のくれがた

660:名無氏物語
05/12/18 09:59:19 DFm8VYTr
よしの山花のふるさと跡たえてむなしき枝に春風ぞふく

661:名無氏物語
05/12/18 10:00:26 DFm8VYTr
あすよりは志賀の花園まれにだに誰かはとはん春のふるさと

662:名無氏物語
05/12/18 10:02:48 6LYUvivT
冬がれのもとのよもぎもまじりつつむらむら青き道の若草(冷泉為尹)

663:名無氏物語
05/12/18 15:09:32 woOYsQa0
680 動け動けウゴウゴ2ちゃんねる 05/12/18 09:58 ID:XIGX/TCk
代理レスよろしくお願いします。

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冬がれのもとのよもぎもまじりつつむらむら青き道の若草(冷泉為尹)

664:名無氏物語
05/12/19 09:13:36 60axrzg+
夏衣おりはへてほす川浪をみそぎにそふるせぜのゆふしで(定家)

665:名無氏物語
05/12/19 09:14:54 60axrzg+
それながら春は雲井に高さごの霞の上の松のひとしほ(定家)

666:名無氏物語
05/12/19 09:25:44 Igx3pCDJ
をぐろさきみつのこじまの人ならば都のつとにいざといはましを

667:名無氏物語
05/12/19 09:34:29 +yS5/Ozb
ちる花をけふのまとゐの光にて浪間にめぐる春のさかづき

668:名無氏物語
05/12/19 09:35:12 +yS5/Ozb
うちしめりあやめぞかをる郭公なくや五月の雨のゆふぐれ

669:名無氏物語
05/12/19 09:36:06 +yS5/Ozb
小山田にひくしめなはのうちはへて朽ちやしぬらん五月雨の比

670:名無氏物語
05/12/19 09:37:01 +yS5/Ozb
さつき山雨にあめそふ夕風に雲よりしたをすぐる白雲

671:名無氏物語
05/12/19 09:37:55 +yS5/Ozb
いさり火のむかしの光ほの見えてあしやの里にとぶ蛍かな

672:名無氏物語
05/12/19 09:39:04 +yS5/Ozb
窓わたる宵のほたるもかげきえぬ軒ばにしろき月のはじめに

673:名無氏物語
05/12/19 09:43:23 ntI/sKMj
人ならぬ石木もさらにかなしきはみつのこじまの秋の夕ぐれ

674:名無氏物語
05/12/19 09:43:58 ntI/sKMj
秋風の枝吹きしをる木のまよりかつがつ見ゆる山のはの月

675:名無氏物語
05/12/19 09:44:42 ntI/sKMj
つま木こる遠山人はかへるなり里までおくれ秋のみか月

676:名無氏物語
05/12/19 09:45:22 ntI/sKMj
秋の日の山のはとほくなるままにふもとの松のかげぞすくなき

677:名無氏物語
05/12/19 09:46:00 ntI/sKMj
霧はればあすも来てみん鶉なくいはたのをのの紅葉しぬらん

678:名無氏物語
05/12/19 09:46:45 ntI/sKMj
風になびく雲のゆくてに時雨れけりむらむらあをき木々の紅葉ば

679:名無氏物語
05/12/19 20:13:55 d2v9wX+Q
さえのこる雪まばかりは春めきてむらむら青き野辺の若草(蓮愉)

680:名無氏物語
05/12/19 20:31:12 IKQ/ZuHT
小泊瀬やふるき軒端のむかしをも忍ぶの露に匂ふむめがか(源高門)

681:名無氏物語
05/12/19 20:32:06 IKQ/ZuHT
月うすくふるきのきばの梅にほひ昔しのべとなれる夜半かな(源親子)

682:名無氏物語
05/12/19 20:44:00 N/h9v+E0
いにしへをふるき軒端のしのぶ夜はもらぬ袂もうちしぐれつつ(本居宣長)

683:名無氏物語
05/12/19 20:51:54 jv8HKavU
秋をへてふるき軒ばのしのぶ草忍びに露のいくよ置くらん(禅信)

684:名無氏物語
05/12/19 21:00:44 iwEdwgyl
浅茅生の小野の篠原しのぶれどあまりてなどか人の恋しき

685:名無氏物語
05/12/19 21:11:23 Q6oSB5iC
今はとてわが身時雨にふりぬれば事のはさへにうつろひにけり(小野小町)

686:名無氏物語
05/12/20 08:59:56 DxuJQ9rr
今こむといひしばかりに長月のありあけの月をまちいでつるかな

687:名無氏物語
05/12/20 09:06:09 oCfdt4uM
ひとめみしとをちのむらのはじ紅葉またも時雨れて秋かぜぞふく

688:名無氏物語
05/12/20 09:06:50 oCfdt4uM
谷ふかきやつをの椿いく秋の時雨にもれて年のへぬらん

689:名無氏物語
05/12/20 09:07:37 oCfdt4uM
あまつ星光をそへよ夕ぐれの菊は籬にうつろひぬとも

690:名無氏物語
05/12/20 09:08:27 oCfdt4uM
紅葉ばをあるかなきかに吹き捨てて梢にたかき冬の凩

691:名無氏物語
05/12/20 09:09:08 oCfdt4uM
冬の色よそれとも見えぬささ島の磯こす浪に千どりたつなり

692:名無氏物語
05/12/20 09:09:50 oCfdt4uM
夕かりのかたのの真柴むらむらにまだひとへなる初雪の空

693:名無氏物語
05/12/20 09:14:09 BQOwh0Gi
夜もすがら潮風さえてささ島の磯こす浪にたつ千鳥かな(二条教頼)

694:名無氏物語
05/12/20 09:14:57 BQOwh0Gi
ささ島の磯こす浪にたつ千鳥こころとぬれてなかぬ日ぞなき(藤原光経)

695:名無氏物語
05/12/20 09:15:37 BQOwh0Gi
おきつ風あかつきかけてささ島の磯こす波に千鳥なくなり(飛鳥井雅有)

696:名無氏物語
05/12/20 09:19:14 RDk5Sfac
かさねてもすずしかりけり夏衣うすき袂にうつる月かげ

697:名無氏物語
05/12/20 09:19:46 RDk5Sfac
すずみにとわけいる道は夏ふかし裾野につづくもりの下草

698:名無氏物語
05/12/20 09:20:47 RDk5Sfac
おく山に夏をばとほくはなれきて秋の水すむ谷のこゑかな

699:名無氏物語
05/12/20 09:21:25 RDk5Sfac
手にならす夏のあふぎとおもへどもただ秋風のすみかなりけり

700:名無氏物語
05/12/20 09:24:31 RDk5Sfac
かげふかきそとものならの夕すずみひと木がもとに秋風ぞふく

701:名無氏物語
05/12/20 09:25:46 RDk5Sfac
おしなべて思ひしことの数々になほ色まさる秋のゆふぐれ

702:名無氏物語
05/12/20 11:03:49 rGjsnqdk
世の中に絶えて桜のなかりせば春の心はのどけからまし

703:名無氏物語
05/12/20 19:32:28 l5KXPE22
玉すだれ隙もとめてもかひぞなきかけはなれたる人の心に(花山院長親)

704:名無氏物語
05/12/20 19:32:59 l5KXPE22
玉すだれまだまきあげぬ春の夜の夢の枕にうぐひすぞなく(藤原政範)

705:名無氏物語
05/12/20 19:42:56 6R83mpeU
雪ふれば木ごとに花ぞさきにけるいづれを梅とわきてをらまし(紀友則)

706:名無氏物語
05/12/20 19:51:07 HA8SgHBu
君すまばとはましものを津の国の生田の森の秋の初風

707:名無氏物語
05/12/20 20:02:44 OXxYgdXo
ぬれつつぞしひてをりつる年の内に春はいくかもあらじと思へば(在原業平)

708:名無氏物語
05/12/21 14:39:37 hP83vmrz
今こむといひしばかりに長月のありあけの月をまちいでつるかな

709:名無氏物語
05/12/21 14:57:35 JgJ1R4ML
ときはなる松のみどりも春くれば今ひとしほの色まさりけり

710:名無氏物語
05/12/21 15:06:43 tsUuWHip
里わかぬ春の隣となりにけり雪まの梅の花の夕かぜ

711:名無氏物語
05/12/21 15:08:10 tsUuWHip
神なびのいはせの森のはつしぐれしのびし色は秋風ぞふく

712:名無氏物語
05/12/21 15:10:19 tsUuWHip
あすも又おなじ夕の空やみむうきにたへたる心ながさは

713:名無氏物語
05/12/21 15:11:20 tsUuWHip
わすればや風はむかしの秋の露ありしにもにぬ人の心に

714:名無氏物語
05/12/21 15:12:23 tsUuWHip
命やはあだのおほ野の草枕はかなき夢もをしからぬ身を

715:名無氏物語
05/12/21 15:13:24 tsUuWHip
すがはらやふしみの里のささ枕ゆめもいくよの人めよくらん

716:名無氏物語
05/12/21 15:26:00 vuMyg2qC
耨多羅三みやく三菩提の仏たち我が立つ杣に冥加あらせたまへ(最澄)

717:名無氏物語
05/12/21 15:26:34 vuMyg2qC
おほけなくうき世のたみにおほふかな我が立つ杣に墨染の袖(慈円)

718:名無氏物語
05/12/21 15:27:12 vuMyg2qC
山たかみ我がたつ杣にたておきし瑠璃のとぼそは曇るともなし(藤原家隆)

719:名無氏物語
05/12/21 15:31:51 JgJ1R4ML
契りあれば此山もみつ阿耨多羅三藐三菩提の種や植ゑけん(津守国夏[太平記])

720:名無氏物語
05/12/21 15:33:57 JgJ1R4ML
跡ふかき我がたつ杣にすぎふりてながめすずしきにほの湖(藤原定家)

721:名無氏物語
05/12/21 15:38:47 YNJmW/K/
もの思はでかかる露やは袖におくながめてけりな秋のゆふぐれ

722:名無氏物語
05/12/21 15:39:18 YNJmW/K/
秋をあきと思ひ入りてぞながめつる雲のはたてのゆふぐれの空

723:名無氏物語
05/12/21 15:40:05 YNJmW/K/
水あをき麓の入江霧はれて山ぢ秋なる雲のかけはし

724:名無氏物語
05/12/21 15:40:59 YNJmW/K/
山とほき門田のすゑは霧はれてほなみにしづむ有明の月

725:名無氏物語
05/12/21 15:41:33 YNJmW/K/
うすぎりの麓にしづむ山のはにひとりはなれてのぼる月かげ

726:名無氏物語
05/12/21 15:42:45 YNJmW/K/
故郷のもとあらの小萩さきしより夜な夜な庭の月ぞうつろふ

727:名無氏物語
05/12/22 21:30:00 UB99IqBd
しながとり猪名のふし原青山にならむ時にを色はかはらん

728:名無氏物語
05/12/22 21:33:57 UB99IqBd
をととしも去年も今年もはふ葛の下弛ひつつありわたる頃

729:名無氏物語
05/12/22 21:35:38 ejJD3C7B
おく山にもみぢふみわけなく鹿のこゑきく時ぞ秋はかなしき

730:名無氏物語
05/12/22 21:47:46 1wkyRdmW
世の中よ道こそなけれ思ひ入る山の奥にも鹿ぞ鳴くなる(藤原俊成[千載])

731:名無氏物語
05/12/22 21:50:25 aIn3Il3h
ことの葉もわが身時雨の袖の上にたれをしのぶの杜の木枯

732:名無氏物語
05/12/22 21:51:15 aIn3Il3h
月も猶みしおもかげはかはりけりなきふるしてし袖の涙に

733:名無氏物語
05/12/22 21:51:46 aIn3Il3h
暮をだになほ待ちわびし有明のふかきわかれになりにけるかな

734:名無氏物語
05/12/22 21:52:46 aIn3Il3h
夕づく日山のあなたになるままに雲のはたてぞ色かはりゆく

735:名無氏物語
05/12/22 21:53:30 aIn3Il3h
暮れぬともなほ行末はそらの雲何をかぎりの山路なるらん

736:名無氏物語
05/12/22 21:54:05 aIn3Il3h
難波江の塩干のかたやかすむらん蘆まに遠きあまのいさり火

737:名無氏物語
05/12/22 21:57:52 sQmrDhx2
庭ふかきまがきの野べのむしのねを月と風とのしたにきくかな

738:名無氏物語
05/12/22 21:58:26 sQmrDhx2
雲はみなはらひはてたる秋かぜを松にのこして月をみるかな

739:名無氏物語
05/12/22 21:59:17 sQmrDhx2
ゆくすゑは空もひとつの武蔵野に草の原よりいづる月かげ

740:名無氏物語
05/12/22 21:59:50 sQmrDhx2
とこよにていづれの秋か月は見し都わすれぬ初雁のこゑ

741:名無氏物語
05/12/22 22:00:20 sQmrDhx2
さびしさやおもひよわると月見れば心のそらぞ秋ふかくなる

742:名無氏物語
05/12/22 22:01:04 sQmrDhx2
うつの山こえしむかしの跡ふりてつたのかれ葉に秋風ぞふく

743:名無氏物語
05/12/22 22:04:27 vszBwiSv
秋はぎのうつろふをしとなく鹿のこゑきく山はもみぢしにけり(家持[新勅撰])

744:名無氏物語
05/12/22 22:13:10 zenoWnRY
ながめわびぬ立田の里の神無月紅葉ふみわけとふ人はなし(慈円)

745:名無氏物語
05/12/22 22:14:07 zenoWnRY
おのづから紅葉ふみ分けとふ人も道たえそむる庭の霜かな(藤原家隆)

746:名無氏物語
05/12/22 22:14:44 zenoWnRY
我がやどの紅葉踏分けとふ人も都になれぬさをしかの声(藤原家隆)

747:名無氏物語
05/12/22 22:15:29 zenoWnRY
立田山もみぢふみわけたづぬればゆふつけ鳥のこゑのみぞする(藤原定家)

748:名無氏物語
05/12/22 22:16:39 zenoWnRY
秋山は紅葉ふみわけとふ人も声きく鹿の音にぞなきぬる(藤原定家)

749:名無氏物語
05/12/22 22:17:29 zenoWnRY
さをしかのもみぢふみわけたつた山いく秋風にひとりなくらん(藤原雅経)

750:名無氏物語
05/12/23 09:26:57 H5zALB+v
ちりしける詠はこれも絶えぬべしもみぢふみ分けかへる山人(後鳥羽院)

751:名無氏物語
05/12/23 09:35:43 Ofh9bDiW
たつた山あかつきさむき秋風に紅葉ふみわけ鹿のなくらむ(土御門院小宰相)

752:名無氏物語
05/12/23 09:40:31 6LV4Ig9p
時しもあれふるさと人はおともせでみ山の月に秋かぜぞふく

753:名無氏物語
05/12/23 09:41:19 6LV4Ig9p
たぐへくる松の嵐やたゆむらむをのへにかへるさを鹿の声

754:名無氏物語
05/12/23 09:41:52 6LV4Ig9p
きりぎりすなくやしも夜のさむしろに衣かたしきひとりかもねむ

755:名無氏物語
05/12/23 09:42:27 6LV4Ig9p
ことし見るわがもとゆひの初霜にみそぢあまりの秋のふけぬる

756:名無氏物語
05/12/23 09:43:02 6LV4Ig9p
はるかなる峰の雲間のこずゑまでさびしきいろの冬はきにけり

757:名無氏物語
05/12/23 09:43:38 6LV4Ig9p
ささのははみ山もさやにうちそよぎこほれる露をふく嵐かな

758:名無氏物語
05/12/23 09:46:29 M6hom96w
うしとても身をばいづくにおくの海のうのゐる岩も波はかからん

759:名無氏物語
05/12/23 09:47:11 M6hom96w
神がきのよもの木陰を頼むかなはげしき比の嵐なりとも

760:名無氏物語
05/12/23 09:48:07 M6hom96w
同じ世の別れは猶ぞしのばるるそら行く月のよそのかたみに

761:名無氏物語
05/12/23 09:49:08 M6hom96w
ももしきや古き軒端のしのぶにもなほあまりある昔なりけり

762:名無氏物語
05/12/23 09:51:01 M6hom96w
おとはしていざよふ浪も霞みけりやそうぢ川の春のあけぼの

763:名無氏物語
05/12/23 09:51:35 M6hom96w
袖ふれば色までうつれ紅のはつ花ぞめにさける梅がえ

764:名無氏物語
05/12/23 09:54:39 DAuFqfnL
紅のうす花ぞめの山ざくら夕日うつろふ雲かとぞ見る

765:名無氏物語
05/12/23 09:55:24 DAuFqfnL
花もまたながき別れやをしむらんのちの春とも人をたのまで

766:名無氏物語
05/12/23 09:56:29 DAuFqfnL
さくら色のかたみの衣ぬぎかへてふたたび春に別れぬるかな

767:名無氏物語
05/12/23 09:57:22 DAuFqfnL
色ふかき涙をかりてほととぎすわが衣手の森になくなり

768:名無氏物語
05/12/23 09:57:56 DAuFqfnL
いかにして身をかへてみん秋の月なみだのはるる此の世ならねば

769:名無氏物語
05/12/23 09:58:48 DAuFqfnL
月の入る梢はたかくあらはれて川霧ふかきをちの山もと

770:名無氏物語
05/12/24 04:00:28 pc3Wiul/
さをしかのつめもかくれぬ春草のはつかにみえてあはぬ君かな

771:名無氏物語
05/12/24 04:01:18 pc3Wiul/
かへりみるわがふるさとの山のはを雲ゐになしていづる月かげ

772:名無氏物語
05/12/24 04:02:21 pc3Wiul/
しら雲のやへ山こえてみわたせば暮るるもをしきふるさとの空

773:名無氏物語
05/12/24 04:02:58 pc3Wiul/
ねても夢ねぬにも夢の心地してうつつなる世をみぬぞかなしき

774:名無氏物語
05/12/24 04:03:43 pc3Wiul/
さびしくてふりぬるものはみの山のひと木の松とわれとなりけり

775:名無氏物語
05/12/24 04:04:26 pc3Wiul/
つひにゆく道よりもけにかなしきは命のうちの別れなりけり

776:名無氏物語
05/12/24 04:11:50 ICz1SDKw
つひにゆく道とはかねて聞きしかど昨日けふとは思はざりしを

777:名無氏物語
05/12/24 04:12:31 ICz1SDKw
世の中にふりぬる物は津の国のながらの橋と我となりけり

778:名無氏物語
05/12/24 04:17:45 xgeG/Ugt
寝ても見ゆ寝でも見えけりおほかたはうつせみの世ぞ夢にはありける

779:名無氏物語
05/12/24 04:28:24 NRAiDbXG
大方にいとひなれたる夏の日のくるるもをしきなでしこの花

780:名無氏物語
05/12/24 04:39:25 yLyM5HoK
吹く風のさそふにほひをしるべにて行くへさだめぬ花の比かな

781:名無氏物語
05/12/24 04:40:07 yLyM5HoK
くれてゆく春のたむけやこれならんけふこそ花はぬさとちりけれ

782:名無氏物語
05/12/24 04:40:39 yLyM5HoK
たづねばや青葉の山のおそざくら花ののこるか春のとまるか

783:名無氏物語
05/12/24 04:41:32 yLyM5HoK
さばへなすあらぶる神にみそぎして民しづかにと祈るけふかな

784:名無氏物語
05/12/24 04:42:08 yLyM5HoK
さらでだに夏を忘るる松かげのいは井の水に秋は来にけり

785:名無氏物語
05/12/24 04:42:53 yLyM5HoK
たが袖に秋まつほどはつつみけん今朝はこぼるる露のしら玉

786:名無氏物語
05/12/24 04:51:49 oBR57QN7
松影のいはゐの水をむすびあげて夏なき年と思ひけるかな

787:名無氏物語
05/12/24 04:55:48 vVlwAlWS
さばへなすあらぶる神もおしなべてけふはなごしの祓なりけり

788:名無氏物語
05/12/24 05:00:04 vVlwAlWS
散り残る青葉の山のさくら花風よりのちをたづねざりせば

789:名無氏物語
05/12/24 05:00:45 vVlwAlWS
春霞たちわかれゆく山みちは花こそぬさとちりまがひけれ

790:名無氏物語
05/12/24 05:01:31 vVlwAlWS
峰つづきにほふ桜をしるべにてしらぬ山ぢにかかりぬるかな

791:名無氏物語
05/12/24 05:07:05 +GcNRAIS
あらしふき空にみだるる雪もよにこほりぞむすぶ夢はむすばず

792:名無氏物語
05/12/24 05:07:48 +GcNRAIS
きえかへりいはまにまよふ水のあわのしばしやどかる薄氷かな

793:名無氏物語
05/12/24 05:08:31 +GcNRAIS
かたしきの袖の氷もむすぼほれとけてねぬ夜の夢ぞみじかき

794:名無氏物語
05/12/24 05:09:19 +GcNRAIS
朝日さす氷のうへのうすけぶりまだはれやらぬ淀の川ぎし

795:名無氏物語
05/12/24 05:10:00 +GcNRAIS
月ぞすむたれかはここにきのくにや吹上の千鳥ひとりなくなり

796:名無氏物語
05/12/24 05:11:17 +GcNRAIS
里わかぬ雪のうちにも菅原やふしみの暮はなほぞさびしき

797:名無氏物語
05/12/25 09:01:35 zlxwiN1F
山桜かつさく色かくれなゐのうす花ぞめに雲のかかれる(浄喜)

798:名無氏物語
05/12/25 09:08:14 f325tsUB
さくら色に衣はふかくそめてきむ花のちりなむのちのかたみに

799:名無氏物語
05/12/25 09:10:30 f325tsUB
さくら色にそめし衣をぬぎかへて山ほととぎす今日よりぞまつ

800:名無氏物語
05/12/25 09:19:19 1Y2grB4z
紅のうす花ぞめの山ざくらなどしら雲にまがへきぬらん(源成直)

801:名無氏物語
05/12/25 09:25:12 W2ASvesq
さびしきはいつもながめのものなれど雲まの峰の雪の明けぼの

802:名無氏物語
05/12/25 09:25:52 W2ASvesq
さゆる夜のまきのいたやのひとり寝に心くだけと霰ふるなり

803:名無氏物語
05/12/25 09:27:18 W2ASvesq
いそのかみふるののをざさ霜をへてひと夜ばかりにのこる年かな

804:名無氏物語
05/12/25 09:28:11 W2ASvesq
おほかたにながめし暮の空ながらいつよりかかる思ひそめけむ

805:名無氏物語
05/12/25 09:28:55 W2ASvesq
うつせみのなくねやよそにもりの露ほしあへぬ袖を人のとふまで

806:名無氏物語
05/12/25 09:29:55 W2ASvesq
もらすなよ雲ゐるみねのはつしぐれ木の葉はしたに色かはるとも

807:名無氏物語
05/12/25 09:33:13 li8ZgC3t
わすれずよ朝ぎよめするとのもりの袖にうつりし秋はぎの花

808:名無氏物語
05/12/25 09:33:45 li8ZgC3t
山ふかき住まひからにや身にしむと都の秋の風をとはばや

809:名無氏物語
05/12/25 09:34:23 li8ZgC3t
もろこしもおなじ空こそしぐるらめ唐紅にもみぢするころ

810:名無氏物語
05/12/25 09:35:18 li8ZgC3t
枝かはすよそのもみぢにうづもれて秋はまれなる山の常盤木

811:名無氏物語
05/12/25 09:36:18 li8ZgC3t
かきくらし雲のはたてぞ時雨行くあまつ空より冬やきぬらむ

812:名無氏物語
05/12/25 09:37:15 li8ZgC3t
わが涙露もちらすな枕だにまだしらずげの真野の秋かぜ

813:名無氏物語
05/12/25 09:40:19 xQqmfXQH
とのもりのとものみやつこ心あらばこの春ばかり朝ぎよめすな

814:名無氏物語
05/12/25 21:36:39 VAYwv7kI
もののふの八十氏河の網代木にいさよふ波の行方知らずも

815:名無氏物語
05/12/25 21:48:34 Aj9M19TW
紅のはつ花ぞめの色ふかく思ひし心我わすれめや

816:名無氏物語
05/12/25 21:49:38 Aj9M19TW
峰つづきにほふ桜をしるべにてしらぬ山ぢにかかりぬるかな

817:名無氏物語
05/12/25 21:54:34 Aj9M19TW
春霞たちわかれゆく山みちは花こそぬさとちりまがひけれ

818:名無氏物語
05/12/25 21:57:17 Aj9M19TW
さばへなすあらぶる神もおしなべてけふはなごしの祓なりけり

819:名無氏物語
05/12/25 21:57:51 Aj9M19TW
松影のいはゐの水をむすびあげて夏なき年と思ひけるかな

820:名無氏物語
05/12/25 21:59:10 Aj9M19TW
夕ぐれは雲のはたてに物ぞ思ふあまつそらなる人をこふとて

821:名無氏物語
05/12/25 22:00:04 Aj9M19TW
うたたねに恋しき人を見てしより夢てふものはたのみそめてき

822:名無氏物語
05/12/25 22:00:54 Aj9M19TW
こぬ人によそへてみつる梅の花ちりなん後のなぐさめぞなき

823:名無氏物語
05/12/25 22:01:35 Aj9M19TW
なきながす涙にたへで絶えぬればはなだのおびの心地こそすれ

824:名無氏物語
05/12/25 22:06:11 p9tTYf7x
今こそあれ我も昔はをとこ山さかゆく時も有りこしものを

825:名無氏物語
05/12/25 22:07:09 p9tTYf7x
ちはやぶる神やきりけむつくからに千とせの坂もこえぬべらなり

826:名無氏物語
05/12/25 22:17:49 K7sDrccW
いかばかり心をそへて政すぐなる代ぞと人にいはれん(後花園院)

827:名無氏物語
05/12/25 22:25:47 +q0+QHRN
かすが野の雪まをわけておひいでくる草のはつかに見えしきみはも

828:名無氏物語
05/12/26 11:04:55 nWJfG72K
大方にいとひなれたる夏の日のくるるもをしきなでしこの花

829:名無氏物語
05/12/26 11:19:15 we7mYuH+
寝ても見ゆ寝でも見えけりおほかたはうつせみの世ぞ夢にはありける

830:名無氏物語
05/12/26 11:34:28 ibvsXDqh
聞くたびに勿来の関の名もつらし行きてはかへる身にしられつつ

831:名無氏物語
05/12/26 11:35:08 ibvsXDqh
こぬ人によそへてまちし夕べより月てふものはうらみそめてき

832:名無氏物語
05/12/26 11:35:39 ibvsXDqh
いもとわれ花田のおびの中なれや色かはるかとみれば絶えぬる

833:名無氏物語
05/12/26 11:36:11 ibvsXDqh
をとこ山おいてさかゆく契りあらばつくべき杖も神ぞきるらん

834:名無氏物語
05/12/26 11:36:52 ibvsXDqh
神よ神なほすみよしとみそなはせ我が世にたつる宮柱なり

835:名無氏物語
05/12/26 11:37:32 ibvsXDqh
榊とりますみの鏡かけしより神の国なるわが国ぞかし

836:名無氏物語
05/12/26 11:41:14 N8tWUpi4
かぢをたえゆらの湊による舟のたよりもしらぬ沖つしほ風

837:名無氏物語
05/12/26 11:41:48 N8tWUpi4
なげかずよいまはたおなじなとり川せぜの埋木くちはてぬとも

838:名無氏物語
05/12/26 11:42:29 N8tWUpi4
身にそへるそのおもかげもきえななむ夢なりけりとわするばかりに

839:名無氏物語
05/12/26 11:43:12 N8tWUpi4
それはなほ夢のなごりもながめけり雨のゆふべも雲のあしたも

840:名無氏物語
05/12/26 11:43:50 N8tWUpi4
いく夜われなみにしをれてきぶね川袖に玉ちるもの思ふらむ

841:名無氏物語
05/12/26 11:44:30 N8tWUpi4
なにゆゑと思ひもいれぬ夕だに待ちいでしものを山のはの月

842:名無氏物語
05/12/26 11:50:51 G7O16xWJ
おく山は木の葉ふみわけ鹿ばかり我が道まよふ音こそなかるれ(藤原為家)

843:名無氏物語
05/12/26 11:51:34 G7O16xWJ
なく鹿の声聞くときの山ざとを紅葉ふみ分けとふ人もがな(宗尊親王)

844:名無氏物語
05/12/26 11:58:25 fcKbSRp6
わがいほは都のいぬゐすみわびぬうき世のさがと思ひなせども(寂蓮)

845:名無氏物語
05/12/26 12:04:30 Q82iQRXG
我庵は小倉の山の近ければ浮世をしかとなかぬ日ぞなき(八条院高倉[新勅撰])

846:名無氏物語
05/12/26 13:37:04 fcKbSRp6
秋といへば都のたつみ鹿ぞ鳴く名も宇治山の夕ぐれの空(順徳院)

847:名無氏物語
05/12/26 13:38:11 fcKbSRp6
道をえて世をうぢ山といひし人のあとに跡そふ君とこそ見れ(慈円)

848:名無氏物語
05/12/26 13:50:02 +wfFssPx
春日野やまもるみ山のしるしとて都の西も鹿ぞすみける(藤原定家)

849:名無氏物語
05/12/26 13:50:52 +wfFssPx
わが庵は峯の笹原しかぞかる月にはなるな秋の夕露(藤原定家)

850:名無氏物語
05/12/26 13:59:03 28g7KWlI
わが菴はみやこの辰巳午未申酉戌亥子丑寅う治(四方赤良) 

851:名無氏物語
05/12/27 08:50:32 MI7KojX7
うぢ山のむかしの庵の跡とへば都のたつみ名ぞふりにける(慶融[玉葉])

852:名無氏物語
05/12/27 09:03:17 lXDqKWc2
あとたえて心すむとはなけれども世をうぢ山に宿をこそかれ([源氏物語])

853:名無氏物語
05/12/27 09:16:37 fE8qa4+d
わがいほは都のたつみしかぞすむ世をうぢ山と人はいふなり(古今983・喜撰法師)

854:名無氏物語
05/12/27 09:17:18 fE8qa4+d
木の間より見ゆるは谷の蛍かもいさりにあまの海へ行くかも(玉葉400・伝喜撰法師)

855:名無氏物語
05/12/27 09:21:23 B/hLsGv3
三代までにいにしへ今の名もふりぬ光をみがけ玉津島姫

856:名無氏物語
05/12/27 09:22:27 B/hLsGv3
この君の御代かしこしとくれ竹のすゑずゑまでもいかでいはれん

857:名無氏物語
05/12/27 09:23:02 B/hLsGv3
いかにせむかすめる空をあはれともいはばなべての春の明けぼの


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