06/05/31 08:13:28
この問題を論じるなら、一度は、この本を読むべきだと思う。鵜呑みにするわけでもないが、この主張が誤りと断定できる客観的論拠に遭遇したこともない。
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大東亜戦争と「開戦責任」―近衛文麿と山本五十六
中川 八洋 (著)
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近衛文麿は偽装した共産主義者だった、近衛文麿が軍部を巧みに操り、
大東亜戦争開戦に持ち込んだのだと著者は主張している。
目的は、日本の共産化。「英米と開戦すれば、日本は敗れ、
その後、日本は共産化する・・」というのが近衛の描いた構想だった、という。
さらに、著者は次のようなことを指摘している。
・近衛は、東大哲学科を中退し、河上肇(共産党員)に師事するため京都帝大法科に入りなおしたと自ら言っている。
・近衛は、ジョージオーウェルの論文を翻訳して、「社会主義論」を「新思潮」に発表している。
・近衛のブレーントラスト昭和研究会には、三木清、平貞蔵、笠信太郎、尾崎秀実などの共産主義者が一大参集していた。
・近衛がとった国家総動員法等の政策は、社会主義的改革を内容とするものにほかならない。
・近衛が作り出した大政翼賛会のモデルは、共産党一党独裁のソビエトであった。
・慮溝橋事件の直後、近衛は、現地部隊同士の和平が成立し撤退が開始されたことを知りながら、「北支派兵声明」を出した。
・近衛が「蒋介石を対手とせず」と声明を出したのは、日中和平の道を閉ざして、全面戦争に突入するためだった。
・近衛上奏文は、敗戦間近な時に、自らの正体を隠蔽する際の偽装工作だった。