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道東も車社会。しかし車社会は1種類ではないと言うこともあります。
他地域、とりわけ道東の孤立都市のような車社会は、都心部をハブとしたハブ
&スポークです。仕事をするのにも遊ぶのにも買い物をするのにも都心部。な
んでも都心に集中しています。
このハブ&スポーク型車社会においては、車は自宅←→都心部という2点間輸
送のみを行います。これは首都圏における鉄道利用のあり方と近似しており、
鉄道利用が好ましいものの密度が薄いため車で代用していると言うことが出来
ます。
これは鉄道精神型車社会と表現できます。
一方西尾人は豊田刈谷安城岡崎碧南高浜幡豆蒲郡……近隣所市町村、あらゆる
方向に向って移動し、働き、遊び、買い物をします。
ここでの交通網のあり方とは、市民一人一人をハブとするハブ&スポークであ
ります。それは、中心街をハブとしたハブ&スポークと全く様相が異なります。
何しろ市民一人一人がてんで勝手な方向に向うのですから。
そしてそんな世界では、1つの定められた方向に市民がいっせいに向う鉄道社
会の交通網は全く役に立たなくなってしまいます。
これこそが、車の可能性をフルに活かした、車精神型車社会です。
しかしそうなると、街のありようが一変します。
一人一人がまったく勝手な方向に移動するので、立地の有利不利がなくなって
しまうのです。「どこに店を出しても立地に大差ない」ことになり、中心商店
街はむしろ自動車で行きにくい場所=不利な立地となります。
そして中心商店街は限りなく分解して行き、最後には競争力の強い個店だけが
残るのです。
これが鉄道精神型から進化した、車精神型車社会です。
人口で街の規模がつかめない理由も、こういったところにあるのです。