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非情 ～女の人生～
十代 一見希望に満ちた人生の出発点の様に見えるが、すでに人生の
大方の予想は出来る。一番悲劇的なのが、中途半端な美形
に生まれた女だ。絶世の美女ならば、男たちに羨望の目で見ら
れる為に、身を律して自己研鑽に励み、人生に豊かさを加えて
いくのであるが、中途半端な美形に生まれると、周りからちや
ほやされ、天狗になり、このまま人生を謳歌できると錯覚し、
遊び半分の男に騙され、その後遺症で、甲斐性のない男に捕ま
り、一生苦労の連続となる。ブスはブスなりに将来が不安にな
り、一芸を身につけ、一人立ちを目指すのであるが、幸いなこ
とに、世の中にはマニアがいて、これがまた好青年の場合が多
い。自覚したブスはそれなりに幸せを掴むことになる。
二十代 人生の勝敗はすでについているのであるが、二十代の内は、ま
だ大いなる希望があると錯覚し、宝くじの結果を待つ少女の様
にひたすら待ちに徹する。すでに敗北を自覚した女は、それな
りに敗者復活の芽はあるのであるが、気がつかない女は儚い夢
を見るだけに終わる。