06/10/23 07:45:11 SXOo3RlCO
そう遠くは無い過去、後に>>1と名乗る事となる青年の物語である。
「ギコ君としぃちゃんの純愛ストーリーです」
今日、青年は生まれて始めて書き終えたAAをモナー板に投下した。
思えばこの半年間、忙しい中で時間を作って書き上げたこの作品は、自らの分身といっても過言は無かった。
素敵な話が書けた。そう思っていた。
何度も推敲を重ねて納得のいくまで書き直した。
時には数日かけて書いたAAを、ばっさりと切り捨て書き直した事さえあった。
大丈夫だ。最高の出来に仕上がったはずだ。
たしかに不安はあった。だがそれよりもはやる気持ちを抑える事ができなかった。
それは今までの日々に裏打ちされた、作品に対する自信と誇りがそうさせたのである。
「とても素敵なお話です。どうか読んでみて下さい」
そして作品を投下した翌日、青年は現場から帰ってくるなり真っ先にPCの前に向かった。
どんな感想がついているだろう……
微かな不安と大きな期待を胸に、PCが起動する僅かな時間さえもどかしげにモナー板を開いた。