08/11/27 00:13:50
104 名前:名無しさん@3周年 :2005/07/31(日) 08:46:54 ID:a0HrHAfn
>>92
おはようございます。あなたは静かにお話しておられるので、あなたにだけコメントいたしましょう。
佐倉氏のHPを読んでみました。
かれは竜樹が否定、あるいは空だと論じる自性"svabhAva"は毘婆裟師(説一切有部)に多くの
説明を割いているみたいですね。電波男さんも指摘されてるように、竜樹の自性批判は毘婆裟師
のみではなく、バイシェーシカなどインド正統哲学の主張にまで言及していると考えるのが妥当
です。インド哲学全般は自性をその思想の前提としており、捉え方は様々です。
一例をあげますと、空は存在や認識だけではなく、具体的に論理構造においてニヤーヤ学派や
バイシェーシカ学派などを「有自性論者」のグループにわけ、これを批判していきます。
バーバビベーカなどでは、存在の自性から知識の根拠としての論理構造に自性用法が移行して
いきます。論敵のことばとしてですが。(江島『中観思想の展開』P42)竜樹の著作でのリクエストがあれば別途にお示ししましょう。
佐倉さんも勿論このような常識はお分かりのはずで、あえて毘婆裟師に限定されているので、
電波男さんは「自性は毘婆裟師のいう説だけではないよ」と説明されたと思うのです。
①毘奈耶としての性格の調査
②seTu として止悪の性質が無表として備わっているかの諮問
これは①の主張に対する反論としての②があったと考えるだけでいいのではないでしょうか。②は
訳すと「戒律を受け、悪いことはしないぞという自己誓約のもとに修行し、実践して悪をとどめるような
心ないし体の中の実体(=seTu)が確実に備わってきてるかの調査」です。一見①と同じように聞こえ
ますが、仏教内外、部派間の教義の差異から見ると正確さを要求されるので②になるのです。この
ことについての詳細が必要ですか?
1例2例については上記見解から見ると「あほらし」と思います。現観も同じですが、そんなに根拠が
知りたいですか?順観・逆観などで当り前のことですが、ちょうどそれ関係の論文をまとめているので
9月ごろその論文とアップしましょうか?そのときには訳もつけておきましょう。
彼の中国語はネイティブです。帰国子女らしいのですが、中国・台湾人と漢訳仏典文法や漢文で会話するので有名です。