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とある市役所のロビー。机を挟んで小学2年の女の子が座っている。きょうはこの子が取材対象。質問にはきはきと答え、
時に「記者さんって、外国で取材したりするんですか」と、おしゃまに聞いてくる。
子どもを取材することは少なくない。ただいつもと違うのは、隣に親がいないことだった。多くの場合、質問すると、
子どもが話す前に隣の親が答えてしまい、しまいには「お子さんに答えさせてください」とお願いするはめになることがある。
ところがこの日、お母さんは離れた場所で黙って取材を見守っていた。内心では「大丈夫かしら」と思いながら、
じっと我慢していたんだろう。ああ、きっとこの子は独立したすてきな大人になるんだろうな、と思った。
後日、お母さんからメールが届いた。「娘は『記者さんの質問に答えていると、自分の言いたかったことがどんどんつながっていくのがすごい!』
とびっくりしていました」。最高の褒め言葉に、47歳のおじさん記者はメロメロである。【荒川基従】
毎日新聞 2012年11月24日 中部夕刊
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