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岡山県倉敷市のJX日鉱日石エネルギー水島製油所の海底トンネル事故現場で、岡山県警は
11日、行方不明となっていた弘栄建技(東京都台東区)社員、
真鳥(まとり)晴次さん(43)=長崎県五島市福江町=の遺体を発見した。
事故の死者は2人目。
一方、現場にいた作業員6人のうち唯一脱出した角井健次さん(61)が、事故発生時には
深さ34メートルの縦穴の底にいたことが、工事会社の鹿島の会見で分かった。
現場責任者の渕原義信さん(61)に「逃げろ」と指示されて非常用らせん階段を駆け上り、
奇跡的に生還した。
鹿島などによると、7日の事故発生時、渕原さんが横穴から、「水が来るから逃げろ」と
叫んだ。驚いた角井さんはらせん階段に走り、上部まで上ったところで最後は
「海水に押し上げられた」という。階段に走る際に振り返ると、渕原さんは横穴の奥に
引き返して行った。
この直前の午後0時20分ごろにはトンネル内に非常警報音が響き、真鳥さんが
エレベーターに乗っているのを角井さんは見た。午後0時17分、渕原さんは携帯電話で
「とにかく来てくれ」と鹿島の担当者に連絡、担当者が到着した約5分後には既に縦穴の上まで
浸水していた。
一方、県警水島署によると、真鳥さんの遺体は水深約23メートル付近で発見された。
鋼材に挟まれた状態で、障害物を引き上げる作業中に鹿島のダイバーが気付き、
県警の水難救助隊員が鋼材を取り除いて収容した。収容時、作業員らは
縦穴の水面に向かって両手を合わせていた。
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