11/09/03 13:42:41.87 VDiLU6QX
>>864
コピペ。
「Aを挽回する」のAの位置にくるのはマイナス状態をあらわす語であるのが
最も一般的である。通常「○運」「○勢」と「運」か「勢」かがつく。
「家運を挽回する」あるいは「社運を挽回する」等と言うばあいも、その
家運なり社運なりが現在かたむいていることは自明の前提になっている。(略)
Aの位置にプラス状態がくるのは、「名誉を挽回する」がたった一つある
だけである。「社業隆盛を挽回する」「家庭の幸福を挽回する」等々の
言いかたはあり得ない。
つまり「名誉挽回」のほうこそ「挽回」の特異な用法と言ってよさそうだ。
(高島俊男「お言葉ですが…5 キライな言葉勢揃い」より)
調べてみると、“「汚名挽回」という言葉は誤用である”と考える人々は、
“○○挽回”の○○の部分にはプラス状態を表す言葉が入るものだと
信じていることが多いようです。しかし「挽回」という言葉の用法を
調べてみると、上記引用記事で述べられているように○○の部分に入るのは
多くがマイナス状態を表す言葉であり、むしろそこにプラス状態を表す
言葉を入れるほうが難しいのです。「名誉挽回」という言葉にしても、
この言葉が使われるということはその「名誉」は失われた状態なのでしょう。
それが理解できれば、“「汚名挽回」という言葉は誤用である”という
認識は減らしていけるのではないでしょうか。