温めると縮む新材料を発見 既存材料の3倍収縮/京大・東工大at SCIENCEPLUS
温めると縮む新材料を発見 既存材料の3倍収縮/京大・東工大 - 暇つぶし2ch1:0 3φ ★
11/06/15 16:14:39.18
京都大学化学研究所の東 正樹准教授(現東京工業大学応用セラミックス研究所教授)、島川 祐一教授、
高輝度光科学研究センターの水牧 仁一朗副主幹研究員、日本原子力研究開発機構の綿貫 徹研究副主幹らの研究グループは、
室温付近で既存材料の3倍以上の大きさの「負の熱膨張※1」を示す酸化物材料を発見した。
添加元素の量を変化させることで負の熱膨張が現れる温度域を制御できることも分かった。

負の熱膨張材料は光通信や半導体製造装置など、精密な位置決めが求められる局面で、構造材の熱膨張を
補償(キャンセル)するのに使われる。この新材料を樹脂中に少量分散させることにより、加工性に富み、
温度が変わっても伸び縮みしない「ゼロ熱膨張材料※2」の製作につながると期待される。

この研究は東教授、島川教授、水牧副主幹研究員、綿貫研究副主幹のほか、東京大学、広島大学、英国エジンバラ大学、
同ラザフォードアップルトン研究所と共同で行った。この成果は6月14日(日本時間15日)発行の英国の科学誌
「ネイチャーコミュニケーションズ」に掲載される。

●研究の背景
ほとんどの物質は温度が上昇すると、熱膨張によって長さや体積が増大する。光通信や半導体製造などの
精密な位置決めが要求される局面では、このわずかな熱膨張が問題になる。そこで、昇温に伴って収縮する
「負の熱膨張」を持つ物質によって、構造材の熱膨張を補償することが行われている。だが現状では
負の熱膨張を持つ物質の種類が少なく、温度上昇1度当たり100万分の25(-25×10-6 / ℃)と、小さいことが問題だった。

●今後の展開
今回、新たに発見された負の熱膨張材料は、精密光学部品や精密機械部品など、既存の負の熱膨張材料が担っていた
様々な分野での利用が期待される。大きな負の熱膨張を持つため、樹脂中に少量分散させることで、加工性に富む
ゼロ熱膨張材料の開発につながると期待される。それに加えて、絶縁体-金属転移を伴うことから、長さの変化を
電気抵抗の巨大な変化に変換する、高精度のセンサー材料への応用へつながることも考えられる。

《用語説明》
※1 負の熱膨張
通常の物質は温めると体積や長さが増大する、正の熱膨張を示す。しかし、一部の物質は温めることで可逆的に収縮する。
こうした性質を負の熱膨張と呼び、ゼロ熱膨張材料を開発する上で重要である。

※2 ゼロ熱膨張材料
温度を変化させても伸び縮みしない材料。ナノテクノロジーを支える精密な位置決めのために重要。
正の熱膨張を持つ物質と負の熱膨張を持つ物質を組み合わせることで実現する。

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▼引用元:温めると縮む新材料を発見 - 既存材料の3倍収縮、精密機器の位置決めに威力(SPring-8、プレスリリース)
URLリンク(www.spring8.or.jp)

▼参考:Colossal negative thermal expansion in BiNiO3 induced by intermetallic charge transfer
Nature Communications 2, Article number: 347 doi:10.1038/ncomms1361
URLリンク(www.nature.com)


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