09/03/06 06:59:50 5o1yXDG7
赤く日焼けした桐製のタンスを眺めズレについて考え呟いた。
「一体それに何の意味がある?」鼠が言う。
「社会の歪みが産むズレ、人間の鈍感さが産むズレ…君は本当に苦しんできた」
「そう。僕は苦しんできた」
「そのタンスが時と供に歪んでしまったように…」
「僕はそんなの期待してない」
「でも君は悩んでいる」
僕はため息をし腰を上げ窓の外を眺める。一体いつになれば病院を出ることが出来るのだろう。
「永遠さ」
夕方の検診にやってきた看護師にお尻を向け軟膏を塗ってもらう。
「村上さん、股ズレ大分良くなってきましたね」
「やれやれ」僕は横になりずるむけたお尻をタンスに向け、ズレについて考え始めた。