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「全く承知していない」「そうした予定なり、準備を進めていることは全くない」
菅直人首相は７月２６日午前の衆院東日本大震災復興特別委員会で、中井洽元拉致問題担当相が
２１、２２の両日、中国・長春で、北朝鮮の宋日昊・日朝国交正常化交渉担当大使と極秘交渉したことに
ついて、こう語った。
ただ、日朝関係筋によると、中井氏は今春から数回にわたり第三国で宋氏と極秘交渉を行っていた。
菅首相の電撃訪朝を模索したもので、日本側は拉致問題の具体的進展を求め、最終的には
「日朝国交正常化と日朝首脳会談実現を目標」に協議しているとされる。
一方、北朝鮮側は「対北朝鮮制裁の解除」と「コメ支援」などを要求。「拉致問題は解決済み」との
主張を繰り返し、可能なのは「日本人妻の帰国とよど号犯引き渡し」であることを示唆したという。
極秘交渉が続いていた６月中旬、永田町で不可解な動きがあった。
休眠中だった「日朝国交正常化推進議員連盟」が約２年ぶりに活動を再開したのだ。
同議連は、日朝間の独自外交を展開して「二元外交」批判を受けたこともある自民党の
山崎拓元副総裁を中心に２００８年に設立された。
北朝鮮との交流を重視する国会議員を集めたとされる超党派議連で、
菅首相は当時、顧問に就任していた。
議連再開にあたり、役員は一新され、菅首相の名前は無くなったが、副会長には、菅首相の側近が就任した。
今年３月、ソウルで開かれた集会で、日本政府に竹島の領有権を放棄するよう訴える共同宣言に署名した
土肥隆一衆院議員＝民主党離党、無所属＝だ。
また、菅政権は、７月１４日に都内で開催されたアジア・オリンピック評議会（ＯＣＡ）総会にあわせ、
北朝鮮の国際オリンピック委員会（ＩＯＣ）委員の入国を認めた。０６年１０月の核実験以降、日本政府は
北朝鮮籍保有者の入国を原則禁止してきたが、「特例措置」として認めたのだ。
一連の動きについて、自民党関係者は「菅首相の電撃訪朝を実現させて、支持率回復や政権延命を狙ったものだろう。
ＩＯＣ委員の入国は、北朝鮮へのメッセージでは」と語る。
小泉純一郎首相は０２年１月、田中真紀子外相更迭で支持率が急落したが、電撃訪朝で６０％台まで再浮上させた。
「小泉手法」を意識する菅首相が「北朝鮮病」に取りつかれても不思議ではないが、こんな話もある。
「小泉首相と北朝鮮側は当時、『国交正常化後、１兆円規模の経済協力』をひそかに交渉していたとされる。
菅首相が極秘交渉する場合、北朝鮮側から、３兆円規模の要求をされるのではないか」（公安筋）
果たして、菅政権に「拉致被害者の奪還」を期待できるのか。
元公安調査庁第２部長の菅沼光弘氏は「金正日総書記が『拉致問題は解決済み』と公言している以上、交渉は
簡単には進まない。最近、朝鮮総連の文書で、菅政権を揶揄する記述があった。政治的サプライズを狙っても、
北朝鮮は退陣間近の首相は本気で相手にしないはず。下手に出れば足元を見られるだけだ」と語る。
政権延命のために、拉致被害者を犠牲にすることは許されない。
ソース（ZAKZAK）：
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