【コラム】追悼:「iPodをソニーと一緒に」 ジョブズは言った--前田悟(金沢工大客員教授、元ソニー『ロケフリTV』開発担当) [10/06]at BIZPLUS
【コラム】追悼:「iPodをソニーと一緒に」 ジョブズは言った--前田悟(金沢工大客員教授、元ソニー『ロケフリTV』開発担当) [10/06] - 暇つぶし2ch1:ライトスタッフ◎φ ★
11/10/06 23:18:03.66
Appleのスティーブ・ジョブズ氏が最高経営責任者(CEO)から降りた。世界最優良企業の
CEO退任ということで、世界中のメディアがこぞって記事を載せた。Appleが他のIT企業と
最も大きく異なるところは、常に革新的なハードウェア機器をベースに新たなLife Styleを
提供してきたことにある。それはジョブズ氏がAppleを創設したときから普遍のものである。

最近、Appleの成功を見て、ハードウェア商品が中心である日本の家電メーカーから
「ネットワークとコンテンツの融合」という言葉を聞くが、これでは新規商品・事業は
生まれてくるとは思えない。具体性に欠けているし、成功の根底にあるのは「魅力的な
ハードウェア商品の提供である」ということが忘れられている。Appleの場合、この魅力的な
ハードウェアが大量に売られ、その結果、ITunes、App Storeのコンテンツビジネスが
成功しているのである。

ジョブズ氏の語録の中に「製品をデザインするのはとても難しい。多くの場合、人は形にして
見せて貰うまで自分は何が欲しいのかわからないものだ」というものがあると聞くが、
社員にもそのように教育をしたからこそ、今のAppleがあるのだと思う。これはソニーの
第一世代の人が「まず試作を作れ」ということにも繋がり、筆者も時間があれば、自分で
思いつく欲しいものを作ったりしてきたが、その結果アイデアが出てくるようになった。
今の家電メーカーにもそのような教育が必要なのではないか。

筆者が世界初の無線ロケーションフリーテレビ“エアボード”を発売した直後の2001年に
ジョブズ氏が来社したことがあった。そのとき、まだ発売直後で普及していないiPodを
「ソニーと一緒に」と言ったと、その会議に立ちあった一人から聞いた。しかし、議論は
噛み合ず、立ち消えになった。もし、会議の担当責任者に先見性があって、協業することに
なっていれば、全く違った世界が開けていたであろう。あまりにもったいない話である。

余談であるが、その時にジョブス氏は、「エアボードは知っている。それは後の話で、
まずはオーディオの話だ」と言ったと聞いた。

■リプレイスするものと並存するもの

筆者の経験から新規商品にはセオリーがあり、(1)従来の商品をリプレイスするもの、
(2)従来の商品と並存するものがある。iPodはWalkmanをリプレイスする前者である。
ジョブズ氏は、ホーム機器、車載機器を持っているソニーと、AppleのiPodが組むことにより、
Walkmanに代表されるカセット携帯オーディオを完全にリプレイスし、新しいオーディオ
ビジネスの世界ができると考えたのではないかと思う。

ジョブズ氏退任で、Appleあるいは日本を含むアジアの家電メーカーにどのような影響が
あるかと聞かれる。あるとすればAppleが今までのように新規カテゴリーを出し続けて
行けるかどうか、またAppleを超える新しいLife styleを提供する商品をアジアの家電
メーカーが出せるかどうかだけである。

◎執筆者/前田 悟(金沢工業大学客員教授&㈱SOW他複数企業特別顧問)
1951年生まれ。ソニーで、世界初の無線TVエアボード、ロケーションフリーTVなどを
開発。07年にケンウッドに移籍し、2008年JVC KENWOOD Holdings執行役員常務に就任、
2011年6月退任まで技術戦略、新規商品開発を担当する。2010年7月から、金沢工業大学
客員教授、現在は複数企業の特別顧問も行っている。

URLリンク(wedge.ismedia.jp)


レスを読む
最新レス表示
レスジャンプ
類似スレ一覧
スレッドの検索
話題のニュース
おまかせリスト
オプション
しおりを挟む
スレッドに書込
スレッドの一覧
暇つぶし2ch