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古本屋で「100万人の詰碁2 橋本宇太郎」購入
前書きに詰碁作りのきっかけが書かれていた
以下書き写し
「私と詰碁」
青年時代、ある人から『玄々碁経』を頂戴しました。その本は今どこに行ったか、行方が知れませんが、
それは恐らく「寛永本」といわれる和刻本だったのであろうと思われます。虫も食っていて
ひどい痛み方でしたし、本をくれた方が肺病を患っておられた人だったものですから、
天気のよい日にはその本を太陽光線の直射にさらして、虫ぼしをしました。当時
私は体が弱かったものですから、それほど注意を払いながら、その本をとりあつかったのですが、
そんなことをしながら、『玄々碁経』の中の特に珍瓏の部を勉強しました。珍瓏すなわち詰碁であります。
2,3年かけてそれを調べましたが、中には詰まらん作品もありましたし、これはどうであろうかと
疑問に思えるような図形などがありましたので、省略すべきものは省略し、訂正するほうが
よいと思われるものは訂正して、『玄々碁経新定本』という書名で出版しました。
それが昭和十年でした。それが私と『玄々碁経』との係わりのはじまりでした。