05/05/31 01:11:48 lUQqTSrP0
あの夏の日の事は、今でも時々思い出す。
決勝戦。あとワンアウトで甲子園のはずだった。白いボールは僕のグラブを
はじき、僕らの夢もはじいてしまった。
みんなは僕を責める事は無く、ただ泣いていた。
そして、夏は終わった。僕の心の中に責任という言葉を残して。
あれから年月がたち、僕は大学を卒業し、そして株式会社クリスタルの面接
を受け、内定をもらった。
最初は系列会社のダイテックへの配属となり、携帯電話の部品を作る工場へと
まわされた。あの日以来、不感症の僕の心には毎日同じ作業を繰り返すこの作業が
合っていたようだ。2週間ほど経った月曜の朝勤の日、事件は起きた。
続く