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初めて頼まれたトイレ介抱
そして事件当日を迎える。
21年6月20日午後6時。自室でDVDを見ていた。
1階の寝室から父に呼ばれ、トイレの介助を頼まれた。
初めてのことだった。体を抱き上げてトイレに連れていき、終わると寝室に戻した。1時間後にも同じように頼まれ、しぶしぶ介助した。
午後9時。布団に入ったところで、3度目の声が耳に飛び込んできた。
抱き上げようとすると、ベッドに座ったまま立ち上がれない。「バケツを持ってきてくれ」と頼んできた。
被告「バケツを頼まれて、その後のことが容易に想像できました」
弁護人「その後とは」
被告「父が用を足して、私がその後始末をしなければならないな、と。しかも1回じゃ済まず、何回もやらなければいけないんだなと」
弁護人「何回も、とはその日のうちにという意味か」
被告「その日だけじゃなく、明日、明後日、その後もと考えました」
弁護人「それだけのことが殺意につながるのか、疑問に感じる」
それまで淡々と答えていた被告が、考え込むように沈黙した。
被告「……大学中退の時に父と溝ができて、それ以降、苦手意識がありました」
「弱ってきた父が私を使うようになって、自分の時間が削られることが嫌でした」
「母の介護に手いっぱいで、これ以上、上乗せされたらたまらんなと感じました」
頼まれたバケツを取りに行くふりをして、居間の電気ポットからコードを取り外した。
戻ると、ベッドに腰掛ける父の首に巻き付けた。
父は「あっ」と小さな声を上げただけで、抵抗はしなかった。
数分間にわたって首を絞めていると、部屋のドア近くに立っている母に気づいた。「もう死んどるよ」。母は言った。