23/01/26 06:34:08.89 YQB+88Th.net
薬物中毒の理論は、20世紀に行われた数多くの実験により確立されました。
実験とは、ケージの中に入れたマウスに「ヘロインもしくはコカイン入りの水」と「水」を与え、マウスは麻薬入りの水を好んで飲み、最後には死んでしまうというもの。
しかしながら、1970年代にスタンフォード大学のアブラム・ゴールドシュタイン教授が薬物中毒の実験に「なぜ、1匹のマウスで実験するのか?」という疑問を持ちます。ゴールドシュタイン教授はマウスが麻薬中毒になったのは、「1匹でケージに入れられたため、さみしくなったからではないか」と考えたわけです。
自身の理論を実証するべくゴールドシュタイン教授は「ラットパーク」という実験を行いました。ラットパークは複数の雄や雌のマウスをボールやトンネルがある広いケージに入れて、マウスに孤独感を与えず交尾も自由に行える環境で「麻薬入りの水」と「水」を与えるというものです。
実験でマウスは水を好んでのみ、薬物中毒になってしまったマウスは1匹もいなかったとのこと。
これはマウスだけに言えることでしょうか?その答えはノー。人間にも同様の事例があります。
Kurzgesagtが示したのは「ベトナム戦争」です。Kurzgesagtによると、ベトナム戦争では全アメリカ兵の20%がヘロインを使用したとのこと。
当然のことながら、ベトナム戦争が終わって兵士たちが戻ってくると、アメリカでは「兵士が麻薬中毒になってしまったのではないか?」という懸念が生まれたそうです。
しかしながら、ベトナム戦争後に帰国した兵士の追跡調査では、95%の兵士が帰国後に麻薬の使用をやめたことが判明したとのこと。
薬物中毒の原因が薬物にあるという古い理論ではこれを説明することはできません。
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