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10月30日に公開された映画『罪の声』で、主役の新聞記者を演じた小栗旬(37)。12月1に発表された「第45回報知映画賞」では主演男優賞を受賞した。スポーツ報知によると、小栗が主要な映画賞で個人賞をとるのは初めてだという。
これまで出演した映画は40本を超え、主演にも10本以上起用されてきた小栗。'21年10月期に放送予定のTBS日曜劇場『日本沈没-希望のひと-』では、およそ11年ぶりの主演に抜擢。ハリウッド初進出作品となる、『ゴジラVSコング』も公開が控えている。
さらに'22年に放送されるNHK大河ドラマ『鎌倉殿の13人』でも、主役の北条義時を演じることが発表されたばかりだ。
40歳を目前に、順風に帆を上げている小栗。ある制作関係者は、小栗への期待をこう語る。
「コロナ禍が長期化していることもあり、『日本沈没』について一部では否定的な声も上がりました。ですがストーリーは、困難に立ち向かう人々の“強さ”や“希望”を描いたもの。数々の主演を経験された小栗さんの演技力で、視聴者を元気づけるよう期待が込められています」
各メディアによると、『鎌倉殿の13人』を手がける三谷幸喜氏(59)とは「互いの代表作にしよう」と意気投合しているという小栗。三谷氏は「小栗さん主演の大河は僕が見たかった」とし、「役をつかむのが上手な方で、芝居にウソがない」と高く評価しているという。
■不惑を迎えるにあたって円熟味が増しているという
'98年の連続ドラマ『GTO』(関西テレビ)で、初のレギュラー出演を果たした小栗。徐々に俳優として頭角を現し、'05年の『花より男子』(TBS系)で演じた花沢類役で一気にブレークした。
以来、オファーは絶えないが、駈け出しのころは苦労も重ねてきたという。
「幼い頃から役者を目指していた小栗さんは、高校退学を決意して1人暮らしを始めたといいます。『花男』では女子から人気のある、王子様キャラを演じました。ですが小栗さんは、そのイメージから逸脱したがっていたのです。いっそう演技力を高めるため、様々なジャンルの作品に挑みました」(テレビ局関係者)
人気が増すいっぽう、重なるスケジュールに苛立ちを感じることもあったという。
「20代半ばの頃は、目の前の仕事に向けて全力疾走という感じでした。ただ撮影スケジュールが重なると、思い通りに進まないジレンマも感じていたようです。ときには映画のクランクイン前なのに脚本が仕上がっておらず、いったん辞退を申し出たことも。ですが小栗さんは自分の気持ちに正直な人。面白いと感じた作品には、労力を惜しみません。『TAJOMARU』では“役者人生が終わってもいい”と思えるほどの没頭ぶりを、振り返っていました」(映画関係者)
多くの経験を重ねたからこそ、現在はフラットな心構えで撮影に挑んでいるという小栗。その姿勢は不惑を迎えるにあたって、円熟味を増しているようだ。
「小栗さんは理想に固執しない俳優。状況に合わせて役作りを変えるなど、これまでも数々の撮影現場で柔軟さを見せていました。『罪の声』では新聞記者・阿久津の人間像を掘り下げることに、重点を置いていました。『人間失格』のように10キロ以上減量したこともありましたが、今回はあえて等身大で演じたそうです。そうした選択は功を奏し、高い評価を得ています。
小栗さんは40代を迎えるにあたって、“世界に通じる役者”を目標にしているといいます。いまはコロナ禍でエンタメ業界が苦境に立たされていますが、後輩たちのためにも『自分が道を作る!』と環境づくりにも意欲的です」(芸能関係者)
大河の主演を演じるにあたって、「僕にとって俳優としての大きな関門であり、夢であり、挑戦であり、恐れさえ覚える覚悟の要る仕事です」とコメントを寄せている小栗。
不惑に向けて、さらなる飛躍を見せてくれるだろうーー。
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