08/02/24 03:16:26 1+XIWNcD
ワクチンをめぐっての考え方が色々あるようでね。
まず、ワクチンが有効かそうではないかの議論がまだ若干残っている。ワクチンは、集団防衛の観
点からすれば有効なんだ。ただ、個人レベルの話だと必ずしも有効とは限らない。ワクチンというの
は一定の確率で有害な副作用が発生するし、その副作用は激烈なものになることも少なくない。
つまり、社会の安寧のために、個人を犠牲にしていいのかという議論。個人を犠牲にしないためには
社会が滅んでもいいではないかという議論と裏返しになると思うけど、本人たちはそうは思ってないだ
ろうな。
次に、ワクチンの有効性が確認されたとして、今度は製造設備の問題。日本では、培養プラントみた
いなものを作る技術がない。昨年から研究始めていて、まあ早くて5年後だろうと。そうすると、今の
あまり効率が良いとはいえないやり方でワクチンを作らないとならない。例年稼動していない設備が
突然フル稼働するのは無理だから、少しでも毎年のインフルエンザワクチンの有効性と安全性を高
めて、接種者を増やしておく必要があるという。
更に、ワクチンが製造できたとしても、今度はそれをどの層に接種するかという問題がある。
100%備蓄というのは不可能だろうから、社会のどの層をメインターゲットとして、どのように接種し
ていくかという課題を事前に検討しておく必要がある。2ちゃんでは若年層中心に打つべきだという
議論がメインストリームだが、老人にこそ最優先すべきだという主に老人からの意見もあるとか。
更に優先する社会階層とかを決めたとしても、それをどうやって接種していくかという課題も残る。
とにかく一人の患者が他の人に感染させる係数(再生産係数というんだそうな)を1以下に抑え込む
ことが流行を食い止めるのに一番重要で、そのためには、最低5割以上の人間がワクチンを受けて
おく必要があると。1日何人にどこでどうやって打つのか。医師は不足しているし、こんな疫病が発生
しているのに働けと強制できるものではない。
な? こうやって考えてみるだけで課題がめちゃくちゃあるだろ? だからこそ、事前の準備だけが
生死を分けるんだ。ところが、なぜか日本の厚生労働省は最大64万人が死亡するかもしれないけど、
そうはならないかもしれないし、あとはおきてから考えますよ的な行動を取っている。
俺が一番恐れているのはバタバタ人が死に始めたときに、政府に対する信頼を国民が完全に失う
ことだ。アルバニアなんかで起きたろ? そうなると無政府状態になって、混沌と無秩序だけが社会
を覆うことになる。流言蜚語が横行し、略奪なんざも発生するだろう。だからこそ、最初から最悪の事
態だとこうなるという予測をきちんと示しておくべきなんだよ。これがリスクコミュニケーション論から
導き出される当たり前の結論となる。最悪こうなる、そうしないためにこういうことをしている、国民も
こういうことをしてほしいと言えば、ある一定以上の割合で国民は理解できるはずなんだが・・。