14/04/24 23:12:33.02 0.net
>>132
メルカルトの捨子伝説って気になるな
いろいろな文書に語られる地域的なバアル像を総合すると、
嵐の最高神とフェニキア神界の首領という二つの性格が浮かび上がる。
(中略)
嵐の神なら当然ながら、地方版のバアルの多くは神聖な山や岬と結びついている。
(中略)
サポン山(いまのシリア北部のアクラ山)は、その嵐の神の本拠地だった。
ウガリトの神話では、その山に宮殿のような住まいがあった。
シリア海岸を見晴らす海抜1700mのその山は、
カルメル山やテュロスの南のナクラ岬(おそらく「岬の主人」という意味のバアル・ロシュの縄張り)
と並んで明らかに船乗りのランドマークだった。
ちなみにバアル・シャメムとバアル・サポンが嵐の神として、沖ゆく船をおどかしている。
テュロスとアッシリアの海事条約で、違反者の船を難破させる役目を頼まれているのである。
「その船の上に邪悪な風を放ち、帆を引き裂き、マストを持ち去らんことを・・・・・・」