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>>618続き
また患者の診察を行い、処方する薬を決める精神科医も、ベンゾ系薬剤の副作用について説明せず、「ずっと飲み続けても大丈夫」などと説明するケースが多々見られたという。
なぜ医師はそのような漫然処方をしてきたのか。兵庫県の長尾クリニック院長で、多剤投与の問題を扱った著書もある長尾和宏氏は、その背景を次のように説明する。
「ベンゾ系の薬剤はやはり即効性が高いため、時間をかけて患者と向き合わずとも『睡眠』というご利益を手早く与えられる。そのため実力のない医師ほど、患者を喜ばせるためにその場しのぎで使っている印象です」(長尾氏)
そして一番の問題は、「そうした薬にもっとも慎重であるべき精神科の専門医が、安易にベンゾ系を処方していること」だという。
「ベンゾ系薬剤を3種類以上処方することは内科では禁じられていますが、精神科では5剤ほどを処方するケースがよくある。
また本来は1錠出すところを2錠、3錠と出しているケースも散見されます。精神科病院の入院患者のレセプトを見ると、ひどい薬漬けの人もいますから。
そしてそのレセプトの審査は精神科医が担当しているので、ベンゾ規制が精神科だけは手つかずの状況なんです」(長尾氏)
そうした実態の背景には、米国のオピオイドの状況と同じく、「患者を依存症にしたほうが製薬会社や病院が儲かる」という事情もあるのだろう。佐藤氏が確認した03年の国立(現在は国立病院機構)の精神科病院の報告書には、
「常用量依存を起こすことにより、患者が受診を怠らないようにする」と、ベンゾジアゼピンの医師にとっての有用性、医院経営への影響を指摘する文章があったという。
「そうしたことを医師がどこまで意識していたかは程度の差があると思いますが、患者が依存症に陥っていることを認識しつつ、漫然と投薬を続けた医師は多いと思います。