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筋弛緩剤1瓶を紛失
京都市立病院、成人2~3人分の致死量
京都市立病院(中京区)は28日、薬事法で毒薬に指定されている麻酔用の筋弛緩剤「エスラックス注射薬」1瓶(5ミリリットル)を紛失したと発表した。
同病院によると、9日朝、3階手術センターの保管庫から看護師が手術に必要な4瓶を取り出した。麻酔科医が手術で3瓶使用し、午後2時半ごろ、追加投与しようとして、残り1瓶がなくなっていることに気付いたという。
紛失した筋弛緩剤は成人2~3人分の致死量に相当する。
同病院は、手術室に医師や看護師以外の出入りがなかったことなどから「誤って廃棄した可能性が高い」とするが、盗難の可能性も否定できないとして、28日に中京署に届け出た。
公表が遅れた理由は、同病院が当初、盗難の可能性は低いことから公表の必要はないと判断したためという。市中京保健センターから公表するよう指導を受けた。
経営企画局の山本一宏次長は「人の命に関わる薬を紛失したことを重く受け止め、再発防止の取り組みを進めていく」と話した。