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>>【清宮】 医薬事業の始まりの時点で「写真で大成功した企業体質やマネジメントが医薬には通用しない」と感じておられた古屋さんにしてみれば、この決断は「やっぱり」という感じだったのでしょうか?
【古屋さん】 そうですね、ショックというよりも、富士らしいデシジョンであり、ひとつのオプションであったと思いました。
そういう意味からは、残念ではありましたが、予想できた結果だったとも言えます。
医薬事業を成功させるという覚悟や意志がないのであれば、生半可なキモチで、やるべきではなかったと思います。
私としては、富士にしかできない医薬事業の展開戦略というのがあったように思います。
【清宮】 どんな戦略ですか?
【古屋さん】 富士は、化学のみならず、非常に多岐に渡るサイエンス(エレクトロニクス、バイオロジー、アナリティカル等々)をシナジスティックに複合することが可能である稀な会社です。
先にお話した「課長研修」の席で、私自身は、分社化して「医薬」を花開かせるが、富士としては、サイエンティフィックシナジーによる新しい「モノづくり」を目指すべきだと、主張しました。
医薬医療においても、多くの夢のような商品が、富士独自の技術集積により生み出せると考えていました。
ターゲットフォーミュレーションとか、新規の診断テクノロジーとかです。例えば、ナノパーティクル製剤が注目されていますが、富士では昔から、イメージングのための固体分散技術を確立していました。